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高松高等裁判所 昭和43年(ラ)45号 決定 1969年6月03日

主文

本件抗告を却下する。

抗告費用は抗告人の負担とする。

理由

本件抗告の趣旨および理由は別紙記載のとおりである。

しかるところ、抗告人に対して本件破産決定の送達がなされ、その告知がなされたのが昭和四三年四月一二日であることは記録上明らかなところであり、したがつて、これに対する即時抗告は同日より一週間内にしなければならないのにかかわらず、抗告人が抗告申立書を原裁判所に提出して本件即時抗告の申立に及んだのが同月二三日であることは記録上明白であるから、本件申立は抗告期間経過後になされたものとして不適法といわなければならない。(なお、破産法一一二条によると、破産手続に関する裁判につき裁判の公告があったときは、これに対する即時抗告の期間はその公告のあった日から起算して二週間とする旨定められているけれども、右の規定は、破産法上公告によつて裁判の告知をなす場合においては、一般周知の時期にかんがみて一週間の即時抗告期間を伸長する必要があるところから設けられたものにすぎないのであつて、本件のごとく、すでに送達の方法によつて破産決定の告知がなされている破産者からその決定に対して即時抗告の申立をなすような場合に適用されるものではないというべきである。)

よつて、本件抗告を却下することとし、抗告費用の負担につき民訴法八九条を適用して注文のとおり決定する。(橘盛行 今中道信 藤原弘道)

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