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静岡地方裁判所 平成11年(行ウ)5号 判決 1999年7月02日

原告

野田勇

被告

三島税務署長 鈴木周男

右指定代理人

森悦子

赤池昭光

金子甫

清水康旨

大畑惣吾

吉野修進

山口薫

主文

一  本件訴えをいずれも却下する。

二  訴訟費用は原告の負担とする。

事実及び理由

第一請求

被告が平成八年二月一五日付けでした次の各処分を取り消す。

1  原告の平成四年分以降の所得税の青色申告承認取消処分

2  原告の平成四年分の所得税に対する更正処分及び過少申告加算税賦課決定処分

3  原告の平成五年分の所得税に対する更正処分及び過少申告加算税賦課決定処分

4  原告の平成六年分の所得税に対する更正処分及び過少申告加算税賦課決定処分

5  原告の平成四年一月一日から同年一二月三一日までの課税期間の消費税に対する更正処分及び過少申告加算税賦課決定処分

6  原告の平成五年一月一日から同年一二月三一日までの課税期間の消費税に対する更正処分及び過少申告加算税賦課決定処分

第二事案の概要

一  本件は、青色申告の承認を受けていた原告が、帳簿書類の記帳を怠ったなどとして被告の行った青色申告承認取消処分は違法であり、また、原告の所得及び消費税額を過大に認定して被告の行った所得税及び消費税に係る更正処分は違法であり、さらに、それを前提として被告の行った過少申告加算税の賦課決定処分も違法であるとして、請求記載の各処分(以下「本件各処分」という。)の取消しを求めた事案である。

二  被告の本案前の主張

本件各取消訴訟は出訴期間を徒過した不適法な訴えである。

第三被告の本案前の主張に対する判断

行政事件訴訟法一四条一項、四項は、処分又は裁決につき審査請求をすることができる場合には、その審査請求をした者については、これに対する裁決があったことを知った日から三か月以内に取消訴訟を提起しなければならないと規定しているが、この場合「裁決があったことを知った日」については右期間に算入すべきであると解される(最判昭和五二年二月一七日・民集三一巻一号五〇頁)。ところで、一件記録によれば、本件各処分については、原告が、被告に対し、平成八年三月一三日異議申立てをし、被告は同年六月一日これこれを棄却する旨の異議決定をしたところ、原告は、更にこれを不服として、国税不服審判所長に対し、同年七月一〇日審査請求をし、同所長は平成一〇年一二月一四日右審査請求を棄却する旨の裁決をしたものであるところ、右裁決書謄本が平成一〇年一二月一九日に原告に送達されていたにもかかわらず、本件各取消訴訟については、平成一一年三月一九日に訴状が当庁に提出されていることが明らかである。そうすると、原告の本件訴えは、法定の出訴期間を徒過した後に提起されたものであり、不適法といわざるを得ない。

第四結論

よって、本件訴えをいずれも却下することとし、訴訟費用の負担につき行政事件訴訟法七条、民事訴訟法六一条を適用して、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 曽我大三郎 裁判官 絹川泰毅 裁判官 関根規夫)

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