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浦和地方裁判所川越支部 昭和63年(ワ)543号 判決 1995年7月20日

甲事件原告・乙事件原告・丙事件被告(以下「原告」という) 株式会社フローラ

代表者代表取締役 阿久津秀信

訴訟代理人弁護士 齋藤實

甲事件被告・丙事件原告(以下「被告」という) 大木康次

乙事件被告・丙事件原告(以下「被告」という) 小田島政美

被告ら訴訟代理人弁護士 中山福二 海老原夕美 飯塚英明 牧野丘

主文

一  被告大木康次は原告に対し金七六八万二六九五円とこれに対する平成元年二月一七日から完済まで年六分の割合による金員を支払え。

二  被告小田島政美は原告に対し金六〇七万四六二五円とこれに対する平成元年二月一七日から完済まで年六分の割合による金員を支払え。

三  原告の被告大木康次と被告小田島政美に対するその余の請求をいずれも棄却する。

四  原告は被告大木康次に対し金五九八万三一九四円と内金五四八万三一九四円に対する平成元年二月一八日から完済まで年五分の割合による金員を支払え。

五  原告は被告小田島政美に対し金六〇〇万四八〇二円と内金五四五万四八〇二円に対する平成元年二月一八日から完済まで年五分の割合による金員を支払え。

六  被告大木康次と被告小田島政美の原告に対するその余の請求をいずれも棄却する。

七  訴訟費用はこれを四分して、その一を原告の負担とし、その余を被告大木康次と被告小田島政美の負担とする。

八  この判決の第一項、第二項、第四項と第五項はいずれも仮に執行することができる。

事実

第一請求の趣旨とその答弁

一  甲事件

1  原告

被告大木康次(以下「被告大木」という)は原告に対し金八七四万二九四五円とこれに対する平成元年二月一七日から完済まで年六分の割合による金員を支払え。

2  被告大木

原告の請求を棄却する。

二  乙事件

1  原告

被告小田島政美(以下「被告小田島」という)は原告に対し金七〇二万〇一七五円とこれに対する平成元年二月一七日から完済まで年六分の割合による金員を支払え。

2  被告小田島

原告の請求を棄却する。

三  丙事件

1  被告大木

原告は被告大木に対し金一四六一万一九一八円と内金一三六一万一九一八円に対する平成元年二月一八日から完済まで年五分の割合による金員を支払え。

2  被告小田島

原告は被告小田島に対し金一五三五万五〇一八円と内金一四三五万五〇一八円に対する平成元年二月一八日から完済まで年五分の割合による金員を支払え。

3  原告

被告らの請求をいずれも棄却する。

第二主張

一  甲事件の原告の請求原因

1  原告は、乳酸菌飲料と食品の製造販売等を目的としている。

2  原告は、昭和六二年五月二二日被告大木との間で、「原告は、被告大木に、ヨーグルト・クロレラ・果実酢等の商品を供給し、被告大木は、『フローラ鶴ケ島販社』の名称を使用して、原告から仕入れた商品を販売し、その仕入代金を原告に支払う。」との契約(以下「甲販社契約」という)を結んだ。

3  原告は、甲販社契約に基づいて、被告大木に対し、昭和六二年九月から昭和六三年八月までの間に、別紙月別納品目録・鶴ケ島販社(大木康次)記載のとおり、商品を売り渡した。その代金合計額は五〇五万九八四五円であり、代金の支払方法は毎月末日締め切り翌月一〇日支払の約定であった。

4  また、原告は、被告大木との間で、甲販社契約による業務に使用するための車両賃貸借契約を結び、被告大木に対し、昭和六二年九月から昭和六三年八月までの間に、別紙車両賃貸料目録・鶴ケ島販社(大木康次)記載のとおり、車両を賃貸した。その賃料合計額は五九万一七六〇円であり、賃料の支払方法は毎月末日締め切り翌月一〇日支払の約定であった。

5  被告大木は、甲販社契約に基づく業務を執行するため、コンサーヴァー(以下「販売要員」という)を雇用したが、原告は、被告大木のため、昭和六二年八月から昭和六三年三月までの間に、別紙人件費立替金目録・鶴ケ島販社(大木康次)記載のとおり、販売要員の時間給を立て替えて支払った。その立替金合計額は五三三万九六五〇円である。

6  原告は、被告大木から、次の金員の支払を受けた。

ア 商品代金 三〇万円

イ 流通経費 四五万四四〇〇円

ウ 車両賃料 八万八八〇〇円

エ 人件費立替金

一四〇万五一一〇円

7  被告大木は、3から5までの合計額一〇九九万一二五五円から6の合計額二二四万八三一〇円を差し引いた残額八七四万二九四五円を支払わなかったので、原告は、平成元年二月一六日被告大木に対し、代金等の不払を理由に、甲販社契約を解除するとの意思表示をした。

8  そこで、原告は、被告大木に対し、7の残額八七四万二九四五円とこれに対する契約解除の日の翌日の平成元年二月一七日から完済まで商事法定利率の年六分の割合による遅延損害金の支払を求める。

二  甲事件の請求原因に対する被告大木の答弁

1  1ないし3の各事実を認める。

2  4のうち、被告大木が原告と車両賃貸借契約を結んで、原告から車両一台を賃料月額二万九六〇〇円の約定で賃借し、賃料の支払方法につき原告主張のとおり約定した事実を認めるが、その余の事実を否認する。原告は、他の車両一台を無償で貸与すると約定した。

3  5のうち、原告が被告大木のため販売要員の人件費を立て替えて支払った事実を否認し、原告が立て替えた人件費の額は知らない。原告は、被告大木に対し、「被告大木の営業が軌道に乗るまでは、販売要員の人件費は原告が負担する。」と約束したのであり、  4 6のうち、被告大木がアの代金を支払った事実を認めるが、被告大木がイとウの各金員を支払った事実を否認する。エの人件費は、原告が負担すべきものを、被告大木が原告のため立て替えて支払ったものである。なお、原告が6の各金員を差し引くことは争わない。

5  7の主張を争う。

三  乙事件の原告の請求原因

1  原告は、乳酸菌飲料と食品の製造販売等を目的としている。

2  原告は、昭和六二年五月二二日被告小田島との間で、「原告は被告小田島に、ヨーグルト・クロレラ・果実酢等の商品を供給し、被告小田島は、『フローラ川越西販社』の名称を使用して、原告から仕入れた商品を販売し、その仕入代金を原告に支払う。」との契約(以下「乙販社契約」という)を結んだ。

3  原告は、乙販社契約に基づいて、被告小田島に対し、昭和六二年九月から昭和六三年八月までの間に、別紙月別納品目録・川越西販社(小田島政美)記載のとおり、商品を売り渡した。その代金合計額は三〇八万〇〇三五円であり、代金の支払方法は毎月末日締め切り翌月一〇日支払の約定であった。

4  また、原告は、被告小田島との間で、乙販社契約による業務に使用するための車両賃貸借契約を結び、被告小田島に対し、昭和六二年八月から昭和六三年八月までの間に、別紙車両賃貸料目録・川越西販社(小田島政美)記載のとおり、車両を賃貸した。その賃料合計額は六四万一三四〇円であり、賃料の支払方法は毎月末日締め切り翌月一〇日支払の約定であった。

5  被告小田島は、乙販社契約に基づく業務を執行するため、販売要員を雇用したが、原告は、被告小田島のため、昭和六二年八月から一二月までの間に、別紙人件費立替金目録・川越西販社(小田島政美)記載のとおり、販売要員の時間給を立て替えて支払った。その立替金合計額は三四九万八八〇〇円である。

6  原告は、被告小田島から、商品代金として二〇万円の支払を受けた。

7  被告小田島は、3から5までの合計額七二二万〇一七五円から6の二〇万円を差し引いた残額七〇二万〇一七五円を支払わなかったので、原告は、平成元年二月一六日被告小田島に対し、代金等の不払を理由に、乙販社契約を解除するとの意思表示をした。

8  そこで、原告は、被告小田島に対し、7の残額七〇二万〇一七五円とこれに対する契約解除の日の翌日の平成元年二月一七日から完済まで商事法定利率の年六分の割合による遅延損害金の支払を求める。

四  乙事件の請求原因に対する被告小田島の答弁

1  1と2の各事実を認める。

2  3のうち、被告小田島が乙販社契約に基づいて原告から原告主張の期間内に代金合計三〇五万〇四三五円の商品を買い受け、代金の支払方法につき原告主張のとおり約定した事実を認めるが、その余の事実を否認する。

3  4のうち、被告小田島が原告との間で車両賃貸借契約を結び、原告から車両一台を賃料月額二万九六〇〇円の約定で賃借し、賃料の支払方法につき原告主張のとおり約定した事実を認めるが、その余の事実を否認する。原告は、他の車両一台を無償で貸与すると約定した。

4  5のうち、原告が被告小田島のため販売要員の人件費を立て替えて支払った事実を否認し、原告が立て替えた人件費の額は知らない。原告は、被告小田島に対し、「被告小田島の営業が軌道に乗るまでは、販売要員の人件費は原告が負担する。」と約束したのであり、被告小田島は、営業を軌道に乗せることができないでいた。

5  6の事実を認める。

6  7の主張を争う。

五  丙事件の被告らの請求原因

1  原告は、ヨーグルト・クロレラ・果実酢等の商品をいわゆるフランチャイズ方式(以下「本件システム」という)によって販売することを企て、商品の販売網として、次のような組織を設けた。

ア 本社 イの「流通センター」の注文に応じて各組織に商品を供給し、本件システムの全体を統括する。

イ 流通センター 本社の指定する地域に設けられ、本社の下で、商品の第一次卸問屋及び物流センターとしての性格を持ち、ウの「販社」の注文に応じて商品を販社に販売し、発送するほか、販社の営業活動を援助し、販社を統括する。

ウ 販社 流通センターの下に、本社の指定する地域に設けられ、商品の第二次卸問屋又は小売業を行うものであって、流通センターから商品を仕入れて、これをエの「営業所」またはオの「販売要員」を通じて消費者に販売する。

エ 営業所 販社の下にあって、販社から商品を仕入れ、これを消費者に販売する。

オ 販売要員(コンサーヴァー) 販社が消費者に商品を販売するときには、販売要員を使用し、販売要員は、消費者の家庭を訪問して継続的宅配の注文を取り、商品を配達する。

2  原告は、次のような方法で、販社を一般公募した。

ア 新聞広告と折込広告を用いて、本件システムの有利性を説明し、説明会の開催を案内する。

イ 案内を見て、資料を請求した者に対し、パンフレット「フローラ」を配布する。

ウ 説明会場において、原告の役員が口頭により本件システムの有利性について説明する。

エ 説明を聞いて応募し、手付金を支払った者に対し、本件システムの有利性を説明したパンフレット「経営戦略の展開」を配布する。

オ 最終的に販社契約を結ぶことを承諾した者との間で、「契約書」を取り交す。

3  原告は、2の各過程を通じて、概略次のように説明した。

ア 本社の指導に基づいて営業活動をすれば、人口一〇万人の営業地域の販社において、開業六箇月後に、販売要員一〇人を使用して、月商二二三四万円、粗利益七八一万円、純利益四四〇万円となる。

イ 人口一〇万人の営業地域の販社においては、販売要員一〇人が開業後一箇月前から販売活動を開始し、一人一日一〇世帯を目標に訪問販売を行い、開業時に二〇〇〇世帯の顧客化を達成する。訪問開始後三〇週目には約五〇〇〇世帯を顧客化する。

ウ 販売要員一人当たり一日五世帯の顧客化と顧客一世帯当たり月商三〇〇〇円が損益分岐点となり、販社は、三箇月目で損益分岐点をクリアーし、経営は軌道に乗る。

エ 特殊な経験、技能を要しない。脱サラ、主婦も対象としている。

オ 本社は、テレビを通じて、フローラ商法と商品を宣伝する。

カ 乳飲料市場においては、牛乳三本のうち一本がドリンクヨーグルトに移行すると見られている。対面販売を強化した方法を採用すれば、一世帯三本はドリンクヨーグルトに切り替えると見られる。したがって、需要に不安はない。

キ 原告は、株式会社電工社(以下「電工社」という)という優良企業の子会社であり、会社の信用は大きい。

ク 顧客獲得方法は、本社に任せる。

ケ 販売要員は、原告の責任で研修教育を行い、専門知識を備えた販売要員を各販社に派遣して、顧客獲得を促進する。

コ 販売要員の人件費は、原告が負担する。

4  被告らは、いずれも折込広告を見て、販社の募集を知り、被告大木は、昭和六二年二月ころ大宮市で行われた説明会に参加して、原告の営業開発本部長岡村道保(以下「岡村」という)から説明を受け、被告小田島も、同年三月ころ川越市で行われた説明会に参加して、岡村から説明を受けた。被告らは、その後原告から3のような説明を受けて、いずれもこれを信用し、「商品販売、訪問販売の経験がなくても、高収入を得ることができる。」と信じて、被告大木は、同年五月二二日原告との間で、鶴ケ島町内の人口五万人の地域につき、加盟契約金を八〇万円と約定して甲販社契約を結び、被告小田島も、同日原告との間で、川越市内の人口一〇万人の地域につき、加盟契約金を一六五万円と約定して乙販社契約を結んだ。

5  しかし、原告は、一般大衆を巻き込んで本件システムを運営しようとしたのであるから、被告らと甲、乙の各販社契約を結ぶに当たっては、被告らの不測の損害を防止するため、被告らに対し、「契約締結に関する判断を誤らせないように注意すべき信義則上の保護義務」(以下「保護義務」という)があったのに、原告は、次のように、この保護義務を怠ったから、いわゆる「契約締結上の過失」により、被告らに対して不法行為による損害賠償責任がある。

ア 原告は、事前に的確な市場調査等をした上、科学的裏付けに基づき、本件システムの内容を正確かつ十分に開示して、本件システムによる販社の営業収益等を説明すべきであったのに、そのような市場調査もしないで、被告らに、実現することが不可能な顧客化達成数、予想売上高、予想収益額、予想損益分岐点等を提示し、あたかもそれが努力次第で容易に実現できる数値であるかのように説明して、販社契約を結ぶように勧誘した。

イ 原告は、甲、乙の各販社契約において、みずからも履行することができないような事項を約定し、杜撰な契約を結んだ。すなわち、原告は、「販社経営の基礎は販売要員の活躍にかかっており、本社は、販売要員の研修教育を徹底して行う。」と約束したが、被告らに派遣された販売要員は、ほとんどが素人で十分な研修を受けていなかった。原告は、「流通センター」を設けなかったので、被告らは、各自が商品の保存方法を講じなければならなかった。原告は、遅い時期にようやくテレビによる宣伝をしたに過ぎなかった。それに、原告は、販売要員の人件費を負担すると約束したのに、これを履行しなかった。

ウ 原告は、被告ら販社が円滑に営業を遂行することができるように、随時適切な措置を講ずべきであったのに、これをしなかった。

6  被告大木は、甲販社契約に基づいて、昭和六二年七月二一日から昭和六三年八月二一日まで販社業務の遂行を余儀なくされ、次の損害を被った。

ア 収支計算による損害

被告大木は、営業期間中に商品の仕入代金その他の経費として合計一四七二万四三七三円を支出したのに、合計七七一万二四五五円の売上金を得たに留まったので、その差額七〇一万一九一八円の損失を被った。

イ 逸失利益

被告大木は、販社業務に従事しなかったならば、生活費を得るために働いて、最低月額三〇万円の収入を得ることができた。被告大木は、販社業務に一一箇月間従事したので、その間に合計三三〇万円の収入を得る機会を失った。

ウ 慰謝料

被告大木は、勤務先を退職して販社業務に専念したところ、業務が原告の説明のように運ばなかったので、その改善を求めたが、原告は、これを放置した。被告大木は、業務を軌道に乗せようと不眠不休の努力をしたのに、業務を継続すればするほど赤字が累積したので、これを止めざるを得なかった。そのため被告大木は、精神的に莫大な損害を被ったのであり、これを金銭に見積もれば三三〇万円(一箇月当たり三〇万円)を下らない。

エ 弁護士費用

本件訴訟の難易度、その他諸般の事情を考えると、一〇〇万円が相当である。

7  被告小田島は、乙販社契約に基づいて、昭和六二年七月二一日から昭和六三年八月二〇日まで販社業務の遂行を余儀なくされ、次の損害を被った。

ア 収支計算による損害

被告小田島は、営業期間中に商品の仕入代金その他の経費として合計一五一五万六五五八円を支出したのに、合計四一〇万一五四〇円の売上金を得たに留まったので、その差額一一〇五万五〇一八円の損失を被った。

イ 慰謝料

被告小田島は、妻の小田島保子(以下「保子」という)と販社業務に従事したところ、業務が原告の説明のように運ばなかったので、その改善を求めたが、原告は、これを放置した。被告小田島は、業務を軌道に乗せようと不眠不休の努力をしたのに、業務を継続すればするほど赤字が累積したので、これを止めざるを得なかった。そのため被告小田島は、精神的に莫大な損害を被ったのであり、これを金銭に見積もれば三三〇万円(一箇月当たり三〇万円)を下らない。

ウ 弁護士費用

本件訴訟の難易度、その他諸般の事情を考えると、一〇〇万円が相当である。

8  そこで、被告大木は、原告に対し、6の損害金合計一四六一万一九一八円と弁護士費用以外の内金一三六一万一九一八円に対する訴状送達の日の翌日の平成元年二月一八日から完済まで民法所定の年五分の割合による遅延損害金の支払を求め、被告小田島は、原告に対し、7の損害金合計一五三五万五〇一八円と弁護士費用以外の内金一四三五万五〇一八円に対する訴状送達の日の翌日の平成元年二月一八日から完済まで民法所定の年五分の割合による遅延損害金の支払を求める。

六  丙事件請求原因に対する原告の答弁

1  1と2の各事実を認める。しかし、本件システムの実質的内容は、販売特約店契約に類するものであって、被告ら主張のフランチャイズ方式のものではなかった。

2  3のうち、原告がアからキまでのように説明し、ケのうち原告が販売要員の研修教育を行うと説明した事実を認めるが、その余の事実を否認する。原告は、アからウまでの各事項を「販社経営のモデル」として説明したのであり、その目標を達成できるかどうかは、販社の経営努力にかかるものであった。販売要員は、各販社が、その責任において雇用し、その時間給を支払うことになっていた。

3  4のうち、原告が被告ら主張の各説明会を開催し、被告らがその主張の各地域につき、その主張の各加盟契約金を約定して、甲と乙の各販社契約を結んだ事実を認めるが、その余の事実は知らない。約定の各加盟契約金について、被告大木は二〇万円を支払い、被告小田島は六〇万円を支払ったが、被告らは、いずれもその残額を支払わない。

4  5のうち、原告が「流通センター」を設けなかった事実を認めるが、その余の事実を否認する。本件システムは、販売特約店契約に類するものであって、被告らは、みずからの責任において各販社経営を行い、原告は、「開業に際し、教育研修を通じて被告らに必要な知識を与える。被告らに商品を継続的に供給する。販売要員の教育研修を通じて被告らの営業成績の向上に協力する。」というものであった。原告は、流通センターを設けなかったが、みずから流通センターの機能を実行して、商品を直接被告らに供給していたから、被告らの販社経営に支障を及ぼしたことはなかった。

5  6と7の各事実を否認する。

七  丙事件の原告の抗弁

仮に原告に契約締結上の過失があったとしても、被告らにも甲、乙の各販社契約を結ぶに当たって重大な過失があったから、過失相殺がなされるべきであり、被告らの過失割合はいずれも五割を下らないものであった。すなわち、被告らは、甲、乙の各販社契約を結ぶに当たって、その各契約書を読めば、契約内容を十分に理解することができたのであり、契約条項に不審な点があれば、クーリングオフ条項によって契約日から一四日以内に無条件で各契約を解除することができた。また、原告は、商品の購入について被告らにノルマを課したこともなかったし、被告らは、原告に契約条項の変更を申し入れることができたのに、これもしなかった。

八  丙事件抗弁に対する被告らの答弁

抗弁事実を否認する。被告らには甲、乙の各販社契約を結ぶに当たって何ら過失がなかった。被告らは、原告の数々の約束違反について、再三にわたり原告に改善を申し入れたが、原告は、その場凌ぎの説明をして、これに履行せず、被告らに販社経営の継続を求めてきた。

理由

第一本件システム

一  丙事件の被告らの請求原因1と2の各事実と3のうち原告がアからキまでのように説明した事実は、争いがなく、そのほか、いずれも成立に争いのない乙一、二号証、八号証、証人榊原昇、同岡村道保、同小田島保子の各証言(以下順次「榊原証言」、「岡村証言」、「小田島証言」という)と被告大木康次の第一、二回本人尋問の結果(以下これを合わせて「被告大木供述」という)によれば、次の事実を認めることができる。

1  原告は、専務取締役尾嵜秀幸(以下「尾嵜」という)と取締役岡村を各説明会場に派遣して、各参加者にパンフレット「フローラ」を配布し、本件システムの組織図を示した上、「原告は、ニュータイプの飲むヨーグルトを製品化した。それは糖分、乳脂肪を低く抑え、クロレラを加えたヘルシータイプと、牛乳を自然発酵させてヴァリエーションをつけたグルメタイプの二種類である。そのほかクッキングタイプも製品化した。最も適した販売方法は、消費者に直販する方式であって、原告は、組織図のとおりフランチャイズシステムで、流通センター、販社を募集し、販社に女性販売要員を配して、三五〇キログラム積載の軽保冷車に乗務してもらい、週単位で顧客宅を巡回して注文を受ける理想的なホーム・ショッピング・システムを開発した。」と説明した。被告大木は、大宮市の会場で、被告小田島は、川越市の会場でそれぞれ説明を聞いた。

2  岡村と尾嵜は、原告の本社を訪問した被告大木と被告小田島の妻保子にそれぞれパンフレット「経営戦略の展開」と「営業所の概要」を配布して、更に、「本件システムは、約一〇〇万人口を一ユニットとして、物流機能を持つ流通センターが設置され、傘下に約一〇万人口商圏の販社が一〇社配置される仕組みであって、営業所は販社の中枢機能であり、営業所の商圏は約一万人口で、保冷車と携帯用コンピューターを駆使して、販売の第一線で活躍してもらう。保冷車は販社のリースで購入の必要はない。流通センターは、工場から搬入された商品群を管理して、販社に配送し、販社からのオーダーを本社に送り込む。販社は、営業所と販売要員が営業しやすいように商環境を整えてあげ、商品の注文、宅配業務を正確に行う。商品の保管は、冷蔵倉庫又はプレハブ冷蔵庫で行うが、販社にそのスペースがないときには、流通センターの冷蔵倉庫に営業所長、販売要員が保冷車で取りに行き、そのまま配送する。本社や販社が営業所長募集経費や使用車両経費を負担し、オープンチラシ、サンプル等を無償提供して、販売ノウハウの指導を行うので、本社は、これらの対価として加盟契約金を受け取る。」などと説明した。

二  しかし、榊原証言、岡村証言、小田島証言と被告大木供述によれば、「原告は、流通センターを設置しなかったし、被告らは、いずれも営業所を設置しなかった。」事実を認めることができる。

三  また、販売要員の雇用関係については、いずれも成立に争いのない甲一号証、四号証に、いずれも「被告らの採用する販売要員」と記載されており、乙二号証には、「販売要員の所属する販社」との記載と、「純利益計算のときに、販売要員の人件費を経費とする。」という記載があるほか、「販売要員制を採用すると、開業資金が人件費等で膨大な金額となる。」との記載がある上、乙二号証、岡村証言と小田島証言によれば、「保子は、岡村から、『販社は販売要員を五人ないし一〇人持つこと。販売要員を使うとしたら、加盟契約金のほかに四〇万円ないし五〇万円用意するように。』と説明された。」事実を認めることができるのであるから、「販売要員は、被告らの各販社が雇用して、その人件費を負担すべきものであった。」と認めることができる。もっとも、被告らが実際どのようにして各販売要員を採用したのかは、分からない。小田島証言と被告大木供述によれば、「販売要員は、すべて原告から派遣された。」というのであり、榊原証言と岡村証言によっても、「原告は、被告らのほか、他の販社にも販売要員を派遣した。」事実を認めることができるのであるが、そのような事情があったとしても、「販売要員は、すべて原告から派遣された。」という小田島証言と被告大木供述は、そのまま信用することができない。

四  なお、甲事件の原告の請求原因1と2の各事実と、乙事件の原告の請求原因1と2の各事実はいずれも争いがないから、原告と被告大木との間で甲販社契約が結ばれ、原告と被告小田島との間で乙販社契約が結ばれたことになるが、被告らは、丙事件において、「原告は、被告らと甲、乙の各販社契約を結ぶに当たって、契約締結上の過失があったから、被告らに対し不法行為による損害賠償責任がある。」と主張した。しかし、被告らは、それによって、「甲、乙の各販社契約が無効であった。」とまで主張したのではなかった。また、原告は、甲、乙の各販社契約を解除したと主張したが、被告らに対して、甲、乙の各販社契約に基づく売掛代金等の支払を請求しているのであるから、原告主張の契約解除の効力について考察する必要はない。

第二甲事件

一  売掛代金 五〇五万九八四五円

原告の請求原因3の事実は争いがなく、いずれも成立に争いのない甲二号証の一ないし一二と榊原証言によれば、「原告は、被告大木に、商品として、クロレラヨーグルト、プレーンヨーグルト、クッキングヨーグルト、クロレラ、果実酢を売り渡した。」事実を認めることができる。

二  車両賃貸料 五九万一七六〇円

1  原告の請求原因4のうち、被告大木が原告と車両賃貸借契約を結んで、原告から車両一台を賃料月額二万九六〇〇円で貸借し、賃料の支払方法につき原告主張のとおり約定した事実は争いがない。

2  榊原証言によれば、「原告は、被告大木から、『ヨーグルト等の商品を配送するために、保冷車を貸して欲しい。』と依頼されて、被告大木に車両三台を貸与し、そのうち一台を無償で貸与したが、二台を賃貸した。」というのであり、いずれも成立に争いのない甲一五号証の一ないし一一四、榊原証言によりいずれも成立を認める甲三号証の一ないし六と被告大木供述によれば、「被告大木は、昭和六二年八月から一二月までは、一日に販売要員二人ないし四人に車両を運転させ、昭和六三年一月には、販売要員が二人になって(一月八日のみ三人)、一日に販売要員一人に車両を運転させた。」事実を認めることができる。これによれば、原告は、被告大木に、昭和六二年八月から一二月まで車両二台を賃貸したと認めるのに十分である。また、榊原証言によりいずれも成立を認める甲七号証の三、八号証の二、五、九号証の三、一〇号証の二の各請求書(控)には、それぞれの記載の仕方に一貫性があり、これに榊原証言を加えれば、「原告は、被告大木に、昭和六三年一月から四月までも車両二台を賃貸した。」と認めることができる。以上の認定に反する被告大木供述は信用することができない。

3  甲七号証の三、八号証の二、五、九号証の三、一〇号証の二、榊原証言によりいずれも成立を認める甲一一号証の二、一二号証の三、一三号証の三と榊原証言によれば、原告が被告大木に賃貸した車両の賃料は原告主張のとおりの額であると認めることができる。

三  人件費立替金 四二七万九四〇〇円

1  原告は、被告大木のため販売要員の人件費を立て替えて支払ったと主張したが、その契約関係については明確な主張をしなかった。甲三号証の一ないし六、一五号証の一ないし一一四、榊原証言と被告大木供述によれば、次の事実を認めることができる。

ア 被告大木は、昭和六二年八月二一日から昭和六三年一月二〇日まで、鶴ケ島販社で働いた各販売要員の稼働状況を伝票にして、これを原告に提出した。

イ 原告は、被告大木から提出された伝票に基づいて、昭和六二年七月二一日から昭和六三年一月二〇日まで、鶴ケ島販社で働いた各販売要員の稼働状況を一覧表に作成し、各販売要員に対する手当等の支給額を算出したが、その際時給を班長の永井勲と斉藤都志子について一三〇〇円、その余について一〇〇〇円とし、班長手当(三五〇〇円から一万円まで)と運転手当(五〇〇から一万円まで)をこれに加算して、各販売要員への支給額を算出した。

ウ 原告は、イの一覧表による算出額に基づいて、別紙人件費立替金目録・鶴ケ島販社(大木康次)を作成し、被告大木に対し、この立替金合計五三三万九六五〇円を支払えと請求した。

2  ところで、「販売要員は、各販社が雇用して、その人件費を負担する。」と約定されたのであるが、甲一号証、榊原証言と岡村証言によれば、「原告は、甲販社契約において、『被告大木の商品販売促進に責任を負い、被告大木の開業に必要な諸知識を取得させて、開業につき責任を負うとともに、被告大木の販売要員の教育研修に責任を持ち、その営業成績向上に資するものとする。』と約定し、当初は『原告が、開業当初の一四日間に一日一〇人ずつの販売要員を派遣する。』と約定したが、その後被告らから、『原告は、モデルとして援助していた豊島南販社などに多くの販売要員を派遣しているので、それと同じように販売要員を派遣してもらいたい。』と援助を求められ、当初の一四日経過後も、暗黙のうちに販売要員を派遣して、やむなく一箇月間の派遣を承認した。」事実を認めることができる。被告大木供述では、「原告は、被告大木に、『営業が軌道に乗るまでは、原告が販売要員の人件費を負担する。』と約束した。」というのであるが、その供述は、岡村証言に照らしても信用することができない。

3  そして、甲三号証の一ないし六、一五号証の一ないし一一四、成立に争いのない乙九号証、榊原証言と被告大木供述によれば、「原告は、販売要員の毎月の人件費の総額を一括して、毎月二八日ころ株式会社太陽神戸銀行の被告大木名義の普通預金口座に振り込んで送金し、被告大木に合計五三三万九六五〇円を送金したが、昭和六二年七月二一日から八月二〇日までの人件費は、被告大木から伝票の提出を求めず、みずからこれを算出して送金した。」事実を認めることができる。

4  そうすると、鶴ケ島販社で稼働した販売要員の人件費は、被告大木が原告から送金を受けて、これを各販売要員に支払ったものと認めることができ、原告がこれを立て替えて支払ったことにはならないのであるが、被告大木は、人件費の負担者として、これを原告に返還すると約束していたと認めるのが相当である。しかし、原告は、開業当初の一箇月分の人件費をみずから負担すると約束したと認めるのが相当であるから、昭和六二年八月の一〇六万〇二五〇円については、これを被告大木に請求することができないものというべきである。

四  一部弁済 二二四万八三一〇円

原告の請求原因6のイの事実は争いがない。被告大木は、原告が被告大木からイ、ウ、エの各金員を受け取った事実を争うのであるが、原告がその各金額を差し引くことについては争わない。アないしエの合計額は二二四万八三一〇円である。

五  したがって、被告大木は、原告に対し、一ないし三の合計額九九三万一〇〇五円から四の二二四万八三一〇円を差し引いた残額七六八万二六九五円とこれに対する原告主張の平成元年二月一七日から完済まで商事法定利率の年六分の割合による遅延損害金を支払う義務がある。

第三乙事件

一  売掛代金 三〇五万〇四三五円

原告の請求原因3のうち、「原告が、乙販社契約に基づいて、被告小田島に対し、原告主張の期間中に代金合計三〇五万〇四三五円の商品を売り渡し、代金の支払方法につき原告主張の約定をした。」事実は争いがなく、いずれも成立に争いのない甲五号証の一ないし一二と榊原証言によれば、「原告は、被告小田島に、商品として、クロレラヨーグルト、プレーンヨーグルト、クロレラ、果実酢を売り渡したが、昭和六三年五月分の納品書に『車両リース料二万九六〇〇円』を誤って加えて記載した。」事実を認めることができ、その車両賃料を除くと、商品の売掛代金の合計額は三〇五万〇四三五円となる。

二  車両賃貸料 六四万一三四〇円

1  原告の請求原因4のうち、被告小田島が原告と車両賃貸借契約を結んで、原告から車両一台を賃料月額二万九六〇〇円で貸借し、賃料の支払方法につき原告主張の約定をした事実は争いがない。

2  いずれも成立に争いのない甲一六号証の一ないし九四、榊原証言によりいずれも成立を認める甲六号証の一ないし五と小田島証言によれば、「被告小田島は、妻保子に販社業務を任せていたが、保子は、昭和六二年八月から一二月まで、一日に販売要員一人又は二人に車両を運転させた。」事実を認めることができ、また、榊原証言によりいずれも成立を認める甲七号証の二、八号証の三、四、九号証の二、一〇号証の三の各請求書(控)は、いずれも信用することができる。したがって、これらの証拠と榊原証言によれば、「原告は、被告小田島に、昭和六二年八月から昭和六三年四月まで、車両二台を賃貸した。」と認めることができる。この認定に反する小田島証言は信用することができない。

3  甲七号証の二、八号証の三、四、九号証の二、一〇号証の三、榊原証言によりいずれも成立を認める甲一二号証の二、一三号証の二、一四号証の二と榊原証言によれば、原告が被告小田島に賃貸した車両の賃料は原告主張のとおりの額であると認めることができる。

三  人件費立替金 二五八万二八五〇円

1  甲六号証の一ないし五、一六号証の一ないし九四、榊原証言と小田島証言によれば、次の事実を認めることができる。

ア 保子は、昭和六二年八月二一日から一二月一九日まで、川越西販社で働いた各販売要員の稼働状況を伝票にして、これを原告に提出した。

イ 原告は、保子から提出された伝票に基づいて、昭和六二年七月二一日から一二月一九日まで、川越西販社で働いた各販売要員の稼働状況を一覧表に作成し、各販売要員に対する手当等の支給額を算出したが、その際時給を班長の高橋啓子について一三〇〇円、その余について一〇〇〇円とし、班長手当(一万円)と運転手当(五〇〇円から一万一五〇〇円)をこれに加算して、各販売要員への支給額を算出した。

ウ 原告は、イの一覧表による算出額に基づいて、別紙人件費立替金目録・川越西販社(小田島政美)を作成し、被告小田島に対し、この立替金合計三四九万八八〇〇円を支払えと請求した。

2  前述したように、「販売要員は、各販社が雇用して、その人件費を負担する。」と約定されたのであるが、甲四号証、榊原証言と岡村証言によれば、「第二の甲事件の三の2において、被告大木について認定したのと同じような事実」を、被告小田島についても認定することができるのであって、「原告は、被告小田島にも、『開業当初の一四日経過後も、暗黙のうちに販売要員を派遣して、やむなく一箇月間の派遣を承認した。」と認めるのが相当であり、この認定に反する小田島証言は信用することができない。

3  そして、甲六号証の一ないし五、一六号証の一ないし九四、成立に争いのない丙一号証、榊原証言と小田島証言によれば、「原告は、販売要員の毎月の人件費の総額を一括して、毎月二八日ころ小川信用金庫の被告小田島名義の普通預金口座に振り込んで送金し、被告小田島に対し合計三四九万八八〇〇円を送金したが、昭和六二年七月二一日から八月二〇日までの人件費は、伝票の提出を求めず、みずからこれを算出して送金した。」事実を認めることができる。

4  そうすると、「第二の甲事件の三の4において、被告大木について認定したのと同じような事実」を、被告小田島についても認定することができるのであって、原告は、開業当初の一箇月分の人件費すなわち昭和六二年八月の九一万五九五〇円を被告小田島に請求することができないものというべきである。

四  一部弁済 二〇万円

原告の請求原因6の事実は争いがない。

五  したがって、被告小田島は、原告に対し、一ないし三の合計額六二七万四六二五円から四の二〇万円を差し引いた残額六〇七万四六二五円とこれに対する原告主張の平成元年二月一七日から完済まで商事法定利率の年六分の割合による遅延損害金を支払う義務がある。

第四丙事件

一  原告の勧誘行為と甲、乙の各販社契約の締結

本件システムは、「第一の一の1」に認定したとおりであり、原告は、被告らと甲、乙の各販社契約を結ぶに当たって、そこに認定したような説明をしたが、更に、甲一号証、四号証、乙一、二号証、八号証、いずれも成立に争いのない乙四、五号証、七号証の一ないし六、原本の存在と成立に争いのない乙一二号証、成立に争いのない丙三号証、榊原証言、岡村証言、小田島証言と被告大木供述によれば、次の事実を認めることができる。

1  阿久津秀信は、大手電気工事会社の電工社を経営していたが、昭和六一年九月一〇日原告を設立して、代表取締役に就任し、尾嵜、岡村と榊原昇(以下「榊原」という)は、原告の取締役に就任した。尾嵜は、電工社の子会社の関東カスピ株式会社に勤務し、乳酸菌飲料の販売業務に従事していたが、関東カスピ株式会社は、業績不振に陥り、販売方式を訪問販売に転換する方針を定めて休業した。岡村は、昭和四三年以来乳酸菌飲料の製造販売業を営んでいた株式会社パルンと株式会社ノーベルに勤務して、営業の企画を担当し、フランチャイズ方式による営業について経験を積んでいた。榊原は、主に総務的な業務に従事して、直接顧客と折衝する業務には従事しなかった。なお、岡村は、昭和六三年六月三〇日取締役を解任された(原告の登記簿謄本)。

2  岡村は、株式会社ノーベルにおける実績を買われて、尾嵜とともに本件システムの開発を手掛け、パンフレット「フローラ」、「経営戦略の展開」、「営業所の概要」を執筆した。

3  原告は、本件システムにおいて、「小資本で自立したい方」を募集すると宣伝し、「転業、多角化を検討中の方」、「主婦の生き方を変えたい方」も事業に参加できると宣伝した。

4  原告は、被告らに、「販社の開業は、本部の協力と流通センターの献身を前提とした街頭イベント方式による販売促進活動が中心となる。発売直後から六箇月間が成否の分かれ目となるので、この間に三者が先行投資と労力を投入して、販社の経営基盤の確立を図らなければならない。販社は、成功する三大原則として、(1)本部の指導に従い、我流で突っ走らないこと、(2)本部、流通センター、販社が和を心掛け、一丸となって販売促進活動を展開すること、(3)開業六箇月間は夜も眠らぬ覚悟で事に当たること、が必要である。」と説明した。

5  被告らは、それぞれ原告の募集に応じて、原告の尾嵜と岡村から受けた様々な説明を信用し、「これまで訪問販売の経験がなくても、二人から説明を受けたように営業を行えば、高額な収益を得ることができる。」と思い込み、原告との間で甲、乙の各販社契約を結んだ。

二  不法行為(契約締結上の過失)

1  原告は、一般大衆を本件システムの組織に組み入れて、これを運営しようとしたのであったから、訪問販売についての経験のなかった被告らが販社経営をしても、不測の損害を被ることがないように、事前に的確な情報を提供して、十分にその内容を説明した上、被告らに各販社契約の締結を勧誘すべき義務があったというべきであり、原告には被告らに対する保護義務があったと認めるのが相当である。

2  甲一号証、四号証、丙三号証、榊原証言、小田島証言と被告大木供述によれば、「原告は、昭和六二年五月二二日被告らと甲、乙の各販社契約を結んだとき、斎木正一(以下「斎木」という)を『フローラ川越流通センター』のセンター長として契約当事者に加えたが、斎木が流通センターを開設しないで、七月に本件システムから脱退したのに、原告は、その補充をせず、流通センターを設置しなかった。」事実を認めることができ、榊原証言によれば、「流通センターが設置されなかったとしても、原告がその機能を果たしたから、被告らの販社経営に支障はなかった。」というのであるが、原告は、流通センターの機能について大きく宣伝していたのであり、小田島証言と被告大木供述によれば、「被告大木と保子は、斎木方に集められて、尾嵜らから販社経営の説明を受けていたし、斎木方に設置予定の流通センターができなかったために、各自で商品を搬送し、保管しなければならなくなって、思い掛けない出費と労力を余儀なくされた。」事実を認めることがでる。また、被告らは、七月二一日に至って、原告から販売要員の派遣を受け、各販社の営業を開始した。

3  原告は、被告らや保子に、「本社の指導に基づいて営業活動を展開すれば、開業六箇月後には、純利益が四四〇万円となる。」などと説明し、原告は、乙二号証の「経営の戦略」に、「販社経営による利益の展望について、これから述べる数字は架空のものではなく、本社指導に基づいた営業活動を展開した場合における月商と粗利益、経費及び差引損益の一覧である。」と記載し、その一覧表を掲載した。しかし、乙二号証と岡村証言によれば、「岡村は、かつて勤務した株式会社ノーベルにおける経験のみに基づいて、販社経営における数値を想定し、『経営の戦略』にはその想定数字を掲げたに過ぎなかったのであって、被告らの各販社に割り当てた営業地域について、実情に則した市場調査、経営分析等を行ったことはなかった。」事実を認めることができる。

4  原告は、被告らに、「本社の指導に基づいて営業活動を展開すれば良い。」と強調したが、原告がどのような指導をしたのかを認定するに足りる証拠はなく、原告が派遣した販売要員について、小田島証言と被告大木供述では、「被告らに派遣された販売要員のうちには、十分な研修を積んでいない者が少なくなかった。」というのである。

5  そして、岡村証言、小田島証言と被告大木供述によれば、「被告大木と保子は、各販社の開業当初から原告の説明にあったような営業収益を上げることができなかったし、開業三箇月後あたりから各販社の顧客が次々に購買契約を解約して減少し、原告が各種パンフレットに掲載した顧客化達成数、予想売上高、予想収益額は、それぞれ懸命に努力をしても、到底実現することが不可能なものであった。」事実を認めることができる。

6  そうすると、原告は、各種パンフレットに記載して宣伝し、説明した本件システムについて、自分でもこれを実行することができなかったのに、これに応じた被告らに対して到底実現の不可能な営業活動を強いたのであって、原告は、みずからの利益を図るために誇大な宣伝をして、経済事情を良く知らなかった被告らに甲、乙の各販社契約を締結させ、被告らが如何に営業活動に努力をしても、早晩損害を被ることになることを知りながら、これを防止する策を講じようとせず、放置していたと認めることができる。したがって、原告は、被告らに対する保護義務を怠ったと認めることができるから、原告は、被告らに対し不法行為による損害賠償責任がある。

三  被告大木の損害

1  収支計算に基づく損害

ア 甲一号証、一五号証の一ないし一一四、成立に争いのない乙一三号証、被告大木供述によりいずれも成立を認める乙一五号証の一、二、二三号証と被告大木供述によれば、「被告大木は、中古自動車の販売会社に勤務し、マンションの三LDK一室を賃借して、一人で暮らしていたが、本件システムによる訪問販売と通信販売の将来性に期待し、原告と甲販社契約を結んで、『賃借していた住居を事務所とし、商品を事務所に搬入して、冷蔵庫に保管した上、これを販売要員に販売してもらう。』方法により、昭和六二年七月二一日から販社業務を開始した。しかし、一〇月までは顧客が増えたものの、一一月から解約する者が出て、顧客が除々に減るようになり、いくら努力をしても、思惑どおりに業績が上がらず、赤字が続いたばかりでなく、原告からの金銭的援助も途絶えたので、被告大木は、営業の継続を断念し、昭和六三年八月二一日をもって営業を止めた。」事実を認めることができる。

イ 乙一五号証の一、二、二三号証と被告大木供述によれば、被告大木は、販社経営における支出として、次のような項目につき合計一四七三万〇〇三三円を支払った事実を認めることができる。なお、その正当性は、次のウのとおりである。

商品仕入代金五〇五万九八四五円 仕入関係費二二万二六五四円 広告宣伝費一六万九七九九円 接待交際費五万九七九〇円 福利厚生費二三万三九二五円 消耗品費九万二五二三円 通信費二一万八八三九円 水道光熱費一七万八七七四円 燃料費四三万二九五九円 給与五三四万三〇四〇円 地代家賃一〇八万六五〇〇円 貸倒金二万六八二〇円 旅費交通費二万二七〇〇円 事務用品費一四万六二七一円 加盟契約金二三万八五二四円 備品費一三万四七七〇円 クレジットリース六五万七八〇〇円 雑費四〇万四五〇〇円

ウ しかし、乙一五号証の一、二、二三号証と被告大木供述によれば、次の各支出額合計一五三万四三八四円は、甲販社契約による販社業務との間に相当因果関係のある支出と認めることができない。

(1)仕入関係費のうち、無料セット、無農薬野菜の合計四二三九円(いずれも合理的説明がない) (2)広告宣伝費のうち、年始果実酢一万二七四〇円(個人的なものである) (3)接待交際費五万九七九〇円(歳暮、花輪、年始、出産祝等があり、その余の趣旨も不明である) (4)通信費のうち、年賀はがき代と切手代の合計三万九二四〇円(個人的なものである) (5)水道光熱費のうち、下水道使用料の全額、ガス代・電気料金・水道代の各二分の一の合計九万二一二二円(個人的なものであり、ガス代等のうち二分の一と推定する) (6)給与のうち、川越西販社と尾嵜専務の合計一九万九六一〇円(合理的説明がない)と昭和六二年八月分四万〇三〇〇円(原告負担のもの)(7)地代家賃のうち、家賃月額六万二〇〇〇円の一四箇月分、駐車場地代のうち昭和六三年四月までの三台分と五月以降二台分を除くもの(月額四〇〇〇円で七箇月分、月額八〇〇〇円で二箇月分)の合計九一万二〇〇〇円(個人的なもの) (8)雑費のうち、朝日新聞代九箇月分(月額二八〇〇円)、NHK代、相談料、弁護士費用、車検・車両損害保険・車両重量税・八月二八日の四三〇〇円の合計一七万四三四三円(個人的なもの、説明がないもの)

エ 乙一五号証の一、二と被告大木供述によれば、「被告大木の売上高は合計七七一万二四五五円であった。」事実を認めることができる。

オ そうすると、被告大木の支出額は、イの一四七三万〇〇三三円からウの一五三万四三八四円を差し引いた残額一三一九万五六四九円であり、これからエの売上高七七一万二四五五円を差し引くと、残額が五四八万三一九四円となる。

2  逸失利益

被告大木は、「甲販社契約に基づく販社業務に従事しなかったならば、他で働いて月額三〇万円の収入を得ることができた。」と主張して、逸失利益の賠償を求めた。しかし、逸失利益の賠償請求は、本来労働能力の喪失によって失った損害の填補を求めるものであるところ、被告大木は、現実に甲販社契約に基づく販社業務に従事して、原告に、これによる損害賠償を請求しているのであるから、これと全く基礎を異にする逸失利益の賠償を請求するのは、前提において矛盾するものというほかなく、不当なものというべきである。

3  慰謝料

被告大木は、本件システムの発展性を期待して、勤務先を退職した上、採算の合いそうもない販社業務に専念して、業務を軌道に乗せようと、日夜努力したのに、原告の企画と実践が杜撰であったため、赤字が累積し、僅か一年余で販社業務の継続を断念せざるを得なかったのであるから、被告大木供述のように、「被告大木は、原告の仕打ちに憤りを覚えた。」と認めることができる。しかし、被告大木は、原告に対して財産上の損害賠償を求めているのであり、被告大木の損害はそれによる賠償で賄われるものであるから、それ以外に精神的な苦痛に対して賠償を求めるのは不当なものというべきである。

四  被告小田島の損害

1  収支計算に基づく損害

ア 甲四号証、一六号証の一ないし九四、丙三号証、いずれも成立に争いのない丙九号証、一一号証、小田島証言によりいずれも成立を認める丙四ないし八号証、弁論の全趣旨により成立を認める丙一〇号証、小田島証言によれば、「被告小田島は、保子と婚姻して、その間に長男翔(昭和五七年七月生)と長女美保(昭和五九年一〇月生)をもうけ、川越市氷川町所在の保子の実家に住みながら、飲食店に勤務していたところ、保子とともに、原告の広告を見、説明を聞いて、「主婦で、商売の経験のない」保子でも、本件システムに従った販社経営ができるものと信じ、これに応募することとして、営業地域に住居と事務所を設けるため、昭和六二年五月一日同市岸町一丁目所在木造共同住宅の二LDK一室を賃借し、家族とともにこれに転居して、原告と乙販社契約を結び、保子が専ら販社経営に従事することとした。しかし、保子は、これについて十分な資金を用意する余裕もなく、七月二一日から販社業務を開始したが、当初三箇月くらいは顧客が増えたものの、一一月から顧客が減少するようになり、赤字が増えるばかりであったので、昭和六三年一月からは販売要員を雇用することを止め、一人で懸命に努力したものの、遂に営業の継続を断念して、昭和六三年八月二一日をもって営業を止めた。」事実を認めることができる。

イ 丙四ないし八号証と小田島証言によれば、被告小田島は、販社経営における支出として、次のような項目につき合計一五一五万六五五八円を支払った事実を認めることができる。なお、その正当性は、次のウのとおりである。

商品仕入代金三〇五万〇四三五円 仕入関係費一万三〇〇〇円 貸倒金二万七七六〇円 加盟契約金六〇万〇四五〇円 クレジットリース一四〇万二九〇九円 給与六六八万五八五六円 接待交際費二二万八六七〇円 福利厚生費一八万〇一一七円 消耗品費一二万五五八五円 通信費一一万〇五八〇円 水道光熱費二九万四〇五四円 燃料費三二万九三〇五円 旅費交通費三万七七七〇円 事務用品費二五万六二六二円 備品費一〇万五二四〇円 雑費一六万三五一五円 地代家賃一五四万五〇五〇円

ウ しかし、丙四ないし一〇号証と小田島証言によれば、次の各支出額合計四二三万六五一六円は、乙販社契約による販社業務との間に相当因果関係のある支出と認めることができない。

(1)給与うち、一五〇万五〇〇〇円(保子の稼働部分)と昭和六二年八月分八八万〇六一〇円(原告負担のもの) (2)接待交際費二二万八六七〇円(親睦会、送別会、地主通夜があり、食事代は趣旨が不明であって、クレーム処理は誰の責任であるのか不明である) (3)水道光熱費のうち、一四万七〇二七円(個人的なものであり、二分の一と推定する) (4)雑費のうち、六万五一五九円(車整備・車関係に要した九万八三五六円を除くもの、趣旨が不明である) (5)地代家賃のうち、一四一万〇〇五〇円(駐車代以外のもので、個人的なものである)

エ そして、丙四ないし八号証と小田島証言によれば、「被告小田島の売上高は合計四一〇万一五四〇円であった。」事実を認めることができる。

オ そうすると、被告小田島の支出額は、イの一五一五万六五五八円からウの四二三万六五一六円を差し引いた残額一〇九二万〇〇四二円であり、これから売上高四一〇万一五四〇円を差し引くと、残額が六八一万八五〇二円となる。

2  慰謝料

被告小田島は、飲食店に勤務して、保子に販社営業を任せ切っていたのであり、「被告小田島が、販社営業に関与して、それを軌道に乗せるため、不眠不休の努力した。」との事実を認めるに足りる証拠はない。したがって、被告小田島の慰謝料請求は不当である。

五  過失相殺

1  被告大木供述によれば、「被告大木は、原告が企画した本件システムに期待して、販社業務に専念し、やがてこれが家庭への通信販売方式の実現へと進展することを夢見て、赤字経営にも我慢しながらこれを継続していた。」事実を認めることができる。しかし、原告は、パンフレットに「ホーム・ショッピング」の文字を掲げていた(乙一、二号証)のであるから、被告大木がそのような夢を見ていたとしても、これを責めることはできない。

2  また、被告らは、原告の本件システムに関する説明を真に受けて、原告の指導に従いながら販社営業を実行すれば、原告が説明するような収益を上げることができるものと信じて、甲、乙の各販社契約を結んだのであるが、たとえ被告らのそのような判断が軽率なものであったとしても、原告は、みずからその原因を作り出したのであるから、その点を捕らえて、被告らの過ちを非難するのは相当でない。

3  甲一号証、四号証と岡村証言によれば、「原告は、被告らとの甲、乙の各販社契約において、『被告らは、被告らの都合により契約日より一四日以内に本契約の解約を申し入れることができる。』と約定した。」事実を認めることができる。しかし、被告らは、いずれも契約を結んだだけでは本件システムの実態を知ることができなかったし、各販社経営に着手するまでに相当の日時を要したのであったから、被告らがクーリングオフの権利を行使しなかったことを責めるのは相当でない。

4  岡村証言によれば、「被告大木は、販社営業を行うに際して、原告の指導に従わず、我流で販売要員を使用したため、販売要員が被告大木のもとで稼働するのを嫌うようになり、そのため被告大木の営業成績が振るわなかった。」というのであるが、そのような岡村証言は、被告大木供述と対比して信用することができない。

5  しかし、小田島証言によれば、「被告小田島は、販社経営を保子に任せ切りとし、保子は、十分な資金を保有していなかったため、開業当初から金銭を借り受けた上、必要な販売要員を雇用するのを差し控え、みずからの努力で販売要員と同様の業務を遂行した。」事実を認めることができ、川越西販社の人口が鶴ケ島販社の人口の二倍であったのに、乙一三号証と丙四号証によれば、「被告小田島の顧客数が、被告大木の顧客数と比べて、著しく少なかった。」事実を認めることができる上、各売上高にも著しい差(四一〇万円余と七七一万円余)が生じた。これによれば、被告小田島は、乙販社契約を結ぶに当たって、十分な準備をしたとはいえず、開業後も適切な策を講じたとはいえないのであって、そのために営業成績の低下を招くに至ったと認めることができるから、被告小田島には落度があったと認めるのが相当である。

6  したがって、被告小田島については過失相殺をするのが相当であり、その割合は二割と見るのが相当である。これによれば、被告小田島の損害額は、四の1の六八一万八五〇二円から一三六万三七〇〇円を差し引いた残額五四五万四八〇二円となる。

六  弁護士費用

被告らは、それぞれ弁護士に委任して訴訟を遂行したが、訴訟の難易さ、認容額等を考慮すると、その費用として、被告大木につき五〇万円、被告小田島につき五五万円の限度で認容するのが相当である。

七  そうすると、原告は、被告大木に対し、五九八万三一九四円と弁護士費用以外の五四八万三一九四円に対する訴状送達の日の翌日の平成元年二月一八日から完済まで民法所定の年五分の割合による遅延損害金を支払う義務があり、被告小田島に対し、六〇〇万四八〇二円と弁護士費用以外の五四五万四八〇二円に対する右と同じ日から完済まで民法所定の年五分の割合による遅延損害金を支払う義務がある。

第五そこで、原告の被告らに対する請求と被告らの原告に対する請求のうち、いずれも正当なものを認容して、不当なものを棄却し、民事訴訟法八九条、九二条本文、九三条一項本文、一九六条を適用して、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 加藤一隆 裁判官 前田博之 裁判官 佐藤洋幸)

別紙 月別納品目録

鶴ケ島販社(大木康次)

年 月 日 金 額

昭和六二年 九月分  六六七、九七〇円

同 一〇月分  六八二、六〇〇円

同 一一月分  四九四、五九〇円

同 一二月分  五二二、九一〇円

昭和六三年 一月分  四八九、六二〇円

同  二月分  四二四、六三〇円

同  三月分  四二六、四七〇円

同  四月分  三三六、七三四円

同  五月分  三二一、七六〇円

同  六月分  三〇五、七三九円

同  七月分  三〇四、四六四円

同  八月分   八二、三五八円

合 計 金     五〇五九、八四五円

別紙 車両賃貸料目録

鶴ケ島販社(大木康次)

年 月 日 項 目 金 額

昭和六二年 九月分 車両リース料(二台分) 六六、八〇〇円

同 一〇月分   同  五九、二〇〇円

同 一一月分   同  五九、二〇〇円

同 一二月分   同  五九、二〇〇円

昭和六三年 一月分   同  五九、二〇〇円

同  二月分   同  五九、二〇〇円

同  三月分   同  五九、二〇〇円

同  四月分   同  五九、二〇〇円

同  五月分 車両リース料(一台分) 二九、六〇〇円

同  六月分   同  二九、六〇〇円

同  七月分   同  二五、六八〇円

同  八月分   同  二五、六八〇円

合 計 金         五九一、七六〇円

付 記

但し、昭和六二年九月より昭和六三年四月までの使用車両は、

一、登録番号 品川四〇に一三二五号 一台

二、登録番号 品川四〇に三六六九号 一台

昭和六三年五月より昭和六三年八月までの使用車両は、

一、登録番号 品川四〇に一三二五号 一台

別紙 人件費立替金目録

(コンサーバー給与明細)

鶴ケ島販社(大木康次)

年 月 日 人 数 金 額

昭和六二年 八月 一七名 一、〇六〇、二五〇円

〃  九〃 一九〃 一、五九六、七五〇円

〃 一〇〃 一三〃 一、一一九、六五〇円

〃 一一〃  八〃   七七九、五〇〇円

〃 一二〃  六〃   五三九、〇〇〇円

昭和六三年 一月  三〃   二四四、五〇〇円

合 計 金        五、三三九、六五〇円

別紙 月別納品目録

川越西販社(小田島政美)

年 月 日 金 額

昭和六二年 九月分  四二七、八一〇円

〃 一〇〃   五七六、六五〇円

〃 一一〃   二〇八、七九〇円

〃 一二〃   三〇三、三二〇円

昭和六三年 一月分  二四二、三八〇円

〃  二〃   二二二、三九〇円

〃  三〃   二七六、四四〇円

〃  四〃   一六六、七八九円

〃  五〃   二三五、五六二円

〃  六〃   一九三、四一九円

〃  七〃   一六五、五九五円

〃  八〃    六〇、八九〇円

合 計 金    三、〇八〇、〇三五円

別紙 車両賃貸料目録

川越西販社(小田島政美)

年 月 日 項 目 金 額

昭和六二年 八月分 車両リース料(二台分) 七〇、八〇〇円

同  九月分   同 六五、八〇〇円

同 一〇月分   同 六五、八〇〇円

同 一一月分   同 六五、八〇〇円

同 一二月分   同 六五、八〇〇円

昭和六三年 一月分   同 六五、八〇〇円

同  二月分  同 六五、八〇〇円

同  三月分   同 六五、八〇〇円

同  四月分   同 六五、八〇〇円

同  五月分 車両リース料(一台分) 三二、九〇〇円

同  六月分   同 二九、六〇〇円

同  七月分   同 二五、六八〇円

六月分  値引 △三、九二〇円

三、四月分値引 △六五、八〇〇円

同  八月分 車両リース料 二五、六八〇円

合 計 金        六四一、三四〇円

付 記

但し、昭和六二年八月より昭和六三年四月までの使用車両は、

一、 登録番号品川四〇に一三二六号 一台

一、 登録番号品川四〇に一三二四号 一台

昭和六三年五月より昭和六三年八月までの使用車両は、

一、 登録番号品川四〇に一三二四号 一台

別紙 人件費立替金目録

(コンサーバー給与明細)

川越西販社(小田島政美)

年 月 日 人 数 金 額

昭和六二年 八月 一〇名 九一五、九五〇円

〃  九〃 一一〃 八四六、六〇〇円

〃 一〇〃  七〃 七四一、二五〇円

〃 一一〃  五〃 五八一、〇〇〇円

〃 一二〃  四〃 四一四、〇〇〇円

合 計 金      三、四九八、八〇〇円

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