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津地方裁判所四日市支部 昭和43年(手ワ)45号 判決 1969年3月19日

主文

原告の請求をいずれも棄却する。

訴訟費用は原告の負担とする。

事実

原告訴訟代理人らは、「被告は原告に対し金二〇〇万円及びこれにつき昭和四三年六月二一日から右支払いすみまで年三割の割合による金員を支払え。訴訟費用は被告の負担とする。」との判決並びに仮執行の宣言を求め、その請求原因として、

「一、被告は訴外後藤善衛と共同で昭和四〇年五月二〇日原告宛金額二〇〇万円、支払期日昭和四三年六月二〇日、支払場所信用組合三重商銀、支払地振出地共桑名市なる約束手形を振出した。原告はその所持人で支払期日に支払場所に呈示してその支払いを求めたが拒絶された。

二、仮りに、被告が右手形を振出していないとしても、被告は昭和四一年一二月二日原告に対し、右訴外人の原告に対する現在将来の債務と、その履行期の翌日から年三割の損害金につき連帯保証をし、同訴外人は原告に前記手形を振出し、右手形金債務を負つている。

三、仮りに、被告が右振出や連帯保証をしなかつたとしても、被告はその所有の宅地を実弟である前記訴外人に贈与するといつて昭和四一年一二月ごろ同人に登記済証や被告の実印等を渡していたため、同訴外人は被告名義の右連帯保証をする旨の書面を作り、かつ、同地につき原告に停止条件付所有権移転仮登記と根抵当権設定登記をしたので、原告はこれを正当なものと信じ、右各登記をうけ、右連帯保証人になつて貰つたのである。従つて、表見代理の規定の適用により、いずれにしても、被告人に責任がある。

四、よつて、原告は被告に対し請求の趣旨記載のとおりの金員の支払いを求める。」と述べ、

証拠(省略)

被告訴訟代理人は、主文同旨の判決を求め、その答弁として、

「原告主張の請求原因中、被告は原告主張のとおり、そのころ、弟である訴外後藤善衛に被告所有の宅地を贈与し、その所有権移転登記手続に必要な登記済証、被告の実印等を渡していたことは認めるが、その余の事実は否認する。被告は本件手形を振出したこともなく、また、原告と根抵当権設定契約、連帯保証契約をしたこともなく、同訴外人にその代理権を与えたこともない。」と述べた。

証拠(省略)

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