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東京高等裁判所 昭和61年(行コ)58号 判決 1990年4月25日

控訴人(原告) 林宏 外一名

被控訴人(被告) 八王子市長

主文

本件控訴を棄却する。

控訴費用は控訴人らの負担とする。

事実

一  控訴人ら代理人は、「一 原判決を取り消す。二 本件を東京地方裁判所へ差し戻す。三 訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。」との判決を求め(当審において、控訴人らは、原判決事実摘示中、請求の趣旨1(一)の、「境界を確定する措置を怠る事実が違法であることを確認する。」との訴えを取り下げた。)、被控訴代理人は、控訴棄却の判決を求めた。

二  当事者双方の主張及び証拠の関係は、次の三ないし五を付加するほか、原判決事実摘示のとおりであるから(ただし、原判決書三丁裏末行の「阻外」を「阻害」と改める。)、これを引用する。

三  当審における控訴人らの主張の補足

1  道路敷地使用権は、地方自治法二三八条一項四号所定の権利のうち、「その他これらに準ずる権利」に該当すると解すべきである。その理由を次のとおり補足する。

(一)  住民による監査請求を定めた趣旨は、地方公共団体の職員による違法又は不当な行為により、納税者としての住民が損失を被ることを防止するために、財産上の違法、不当な行為の予防、矯正を図る権利を広く住民に与えることにある。即ち、住民監査請求においては、最終的に住民の負担に転嫁されるような違法、不当な行為を、広く住民の監査によって予防し、矯正しようというものである。したがって、地方自治法二四二条一項の「財産の管理を怠る事実」にいう「財産」は、住民監査請求の趣旨に従い、その制度目的を十分に達成するように解釈すべきである。

地方自治法二三八条一項四号の権利は、「使用価値」よりも「財産的価値」を有するか否かを重点にして判断すべきである。例えば、同号に「鉱業権」が掲げられていることから明らかなように、「その他これらに準ずる権利」は、それが地方自治法に定められている管理を要するほどの「財産価値」を有する権利か否かという観点から解釈すべきである。

(二)  道路敷地使用権が財産である理由

(1) 道路敷地使用権の財産性を述べる前に、不動産賃借権について検討する。同号には、地上権等の三つの権利が例示されているけれども、「これらに準ずる権利」を財産としているのであるから、使用価値を享有する「物権」に準じる権利も財産と解釈できるはずである。即ち、物権に類似の役割を果たす権利であれば、物権という性質を有しなくても、物権に準じるといえるのである。

土地利用の債権でも、土地の賃借権は、登記されると、その後に土地を取得した者に対抗でき、物権と同様の効力を有するし、建物所有を目的とする土地賃借権もその物権化がいわれ、一時使用のものを除き存続期間が法定されるなど強力な保護が与えられている。土地を借りるのに、地上権を設定すれば財産であり、賃借権を設定すれば財産ではないというほど、両者の内容に差があるというのは常識に反する。今日の社会では、地上権はほとんど設定されず、賃借権がそれに代っている。借地権は土地の権利の一部であって(地域によっては更地価格の九割とされる。)、所有権のように市場に流通し、売買の対象となっている。所得税法上も、所有権の移転のほか、建物等の所有を目的とする地上権、賃借権又は地役権の設定の対価の一定のものは、譲渡所得課税の対象となる資産の譲渡に該当するとされている。ここでは、不動産賃借権の設定は、所有権の一部分譲であることが承認されており、賃借権が地上権と全く同列に扱われている。

このようにみれば、不動産賃借権は地方自治法二三八条一項四号の「これらに準じる権利」と解されるべきである。

(2) 道路敷地の無償使用権

道路敷地使用権は、民法上の単なる無償使用権ではなく、道路法により様々の特権を与えられている特別の権利である。

ア 道路法四条による道路敷地権原の強化

道路の敷地には、道路法四条が適用され、それに対しては、何人も私権を行使することはできず、新たに道路の敷地に所有権を取得した者も、道路の明渡しを要求することはできない。それは道路として存続する期間継続するのである。したがって、道路敷地の無償使用は、使用貸借という文言から予想されるような弱い権利ではなく、道路法四条に支えられて、道路として存続する間物権と同様に作用する極めて強力な権利である。道路管理者としては、道路として供用されることを承認されれば、その権原が地上権であるか、使用貸借であるかは大差がないので問題としないと思われる。そうであるとすれば、地上権の設定であれば、財産管理の必要性があり、使用貸借なら財産管理の対象とはならないと考えるのは合理性がない。

このように考えると、道路敷地の無償使用権も、道路法四条により物権に準ずる強い権利であるから、それは不動産賃借権と同様に、あるいはそれ以上に、「地上権に準ずる権利」というべきである。

イ 道路法九〇条二項による国からの無償貸付け

地方公共団体が道路敷地として使用貸借する場合、大部分は国から使用貸借しており、それは道路法九〇条二項によって制度化されている。国は地方公共団体に道路敷地として無償で引き渡す(譲与又は無償貸与)のであるが、その理由は、道路が極めて公共性を有し、全国的に道路網を一体的に整備することが国としても緊要であるということによる。有償であれば、地方公共団体の都道府県道、市町村道の建設に支障をきたすので、無償の貸付け、譲与とされるわけである。

無償貸付けは、将来道路廃止のとき、国に返還するということになりそうな点に差がありそうであるが、道路法九四条二項は、国有財産として存置する必要がある場合を除き、当該道路の管理費用を負担した地方公共団体に譲与することができると規定し、大蔵省と建設省の協議では、国有財産として存置する必要のある場合は具体的に国有財産として使用すべき明確な計画がある場合に限るものとして、原則は地方公共団体に譲与する制度であることを明確にしている。そうすると、道路敷地の無償貸付けを受けていた間に管理を怠ったため、その価値が減じた場合、被害を被るのは国ではなく、その土地の譲与を受ける地方公共団体である。したがって、無償貸付けと譲与はほとんど差がない。無償貸付けは国に観念的には所有権を残しているが、実質的には地方公共団体の所有に属しているのと同様である。

そうすると、無償貸付けに基づく地方公共団体の権利は民法の制度によっているわけではなく、道路法により創造された特別の権原というべきである。それは、ほぼ永久に使用でき、その道路廃止のときは所有権を取得しうるという強い権利であるから、当然に地上権に準ずるものである。

ウ 道路法施行法五条

国から地方公共団体に無償で貸し付けられる根拠が道路法施行法五条によるものがある。現在のかなりの地方道がこれによるものであり、本件道路敷地もそれである。昭和二七年に現行道路法が施行される前の旧道路法の時代においては、府県道、市道、町村道はいずれも国の営造物と観念され、これらの道路の管理事務は国の機関委任事務として都道府県知事、市町村長が実施してきた。したがって、道路の新改築のために取得した敷地は地方公共団体の費用負担であったにも拘らず、国に帰属していた。しかし、現行の道路法では、都道府県道、市町村道はそれぞれ地方公共団体の営造物として、地方公共団体が道路管理者として管理することになった。そこで、旧道路法の規定により府県道、市道、町村道の用に供されていた国有に属する土地を地方公共団体の営造物になった都道府県道または市町村道の用に供する場合、営造物の主体が敷地について権原を取得する必要が生じた。これを解決したのが道路法施行法五条で、府県道、市道、町村道の道路の用に供される土地は、道路法の施行の際何らの手続を要せず、地方公共団体に無償で貸し付けられたものとみなしたのである(なお、道路法九〇条二項は、新道路法施行後に地方道路用地を国有財産に求める規定である。)。

この制度のもとでは、地方公共団体は、形式的には、道路敷地の無償貸付けを受けただけであって、所有権を有しない。しかし、この道路の敷地の権原は、道路法九〇条二項によって貸し付けられた道路敷地にも増して、実質的には地方公共団体の所有に近いものである。その理由は次のとおりである。

<1>旧道路法によれば、道路は国の営造物と考えたため、費用負担者の如何に拘らず国の所有としたのであるが、旧道路法時代にも地方公共団体が費用を負担した地方道が国有地であるとしたこと自体、擬制であり、実質的には地方公共団体の所有に属しているとされていたことに注目すべきである。地方自治を基本とした憲法、地方自治法の制定により、旧道路法の矛盾は甚だしくなり改正されたものであるから、実質的には地方公共団体の所有に属するものである。それゆえ、道路廃止の際には地方公共団体に譲与されるのが原則になるのである。

<2>道路法施行法五条の立案の際には、譲与するか貸し付けるかについて議論が行われたが、無償で貸し付けられたものとみなした理由は、結局、手続の簡素化ということによると説明されている。道路として不要になった場合は、道路法九四条二項の規定によって費用を負担した地方公共団体に譲与することができるため、「貸付け」により解決することにした。貸付けと譲与の差はほとんどなく、譲与しなかった理由は、単に手続の簡素化ということである。譲与とすると、登記その他の手続を一挙に行うことが必要であるが、それは不可能に近いので、将来廃道とした場合に譲与することにしたということなのである。少なくとも、国に所有権を留保する必要があるという観点は出ていない。このことからも、無償貸付けとみなされた道路敷地は、実質的には地方公共団体の所有地であるということができる。

<3>道路の敷地は、それが道路として使用されている限り、権原が所有権であれ、無償使用権であれ、道路の管理には特段不都合がないので、無償使用であることは特別意識されないし、問題にされない。こうして、国から地方公共団体に無償で貸し付けられた道路敷地については、国に所有権が残っているが、それは実質的にはほとんど機能していない。国の所有権は形骸化し、国は実際上何らの管理もしておらず、道路法施行法五条に基づき無償貸付けとみなされた国有地がどこにあるかについて正確に把握していない。

この無償貸付けは、契約によるものではなく、法律により無償貸付けとみなされ、権利も安定しているのであって、所有者の自由な意思により左右され、権利の安定性に乏しい私法上の使用貸借とは明らかに性質を異にする。したがって、この無償貸付けは民法の制度を借用しているが、民法に基づく一般の無償使用の貸付けとは制度的に異なり、道路法によって作られた特別の権原というべきである。その内容も、ほぼ永久的に使用でき、道路廃止のときは所有権を取得するという強い権利であるから、実質的には無償の地上権に準ずる権利である。

2  被控訴人主張の財産管理権と機能管理権について

(一)  道路敷地の管理につき、被控訴人主張のように二つの概念に分けることは納得できず、管理の実態としては、表裏一体の関係にあり、分離することはできない。

第一に、市が国から無償貸付けを受けている道路敷については、国の所有権は形骸化しており、国が物権的請求権に基づき不法占拠者に対し排除の権限を行使するなどということは有り得ない。道路の不法占拠が判明した場合には、当該道路の管理者である市が道路法七一条又は大正三年法律三七号に基づき、簡単な手続で、不法占拠者に明渡し等の現状回復を命ずることができるのであり、仮に不法占拠者が拒否すれば、行政代執行法に基づく代執行により排除することができる。すなわち、道路の財産管理を全うするためには機能管理を怠ることはできないのである。

第二に、道路として供用されるためには、その敷地について道路管理者が権原(財産権)を有することが前提となっているというべきであるが、道路管理を怠ると、道路として適切に一般公共の用に供することができないというのみならず、権原の財産的価値に影響するのであり、財産管理と機能管理とを殊更区別して論ずることはできない。

(二)  道路法が予定する財産管理について

道路法一条によれば、道路管理者の行う管理がいわゆる機能管理に限定されているわけではない。

道路は、社会資本として、国民の社会生活や経済活動に不可欠の財産施設である。道路法は、道路という施設の財産性に基づいた管理に関する条項を置いている。

(1) 橋又は渡船施設の料金の徴収(二五条、六四条)

(2) 占用料の徴収(三九条、六四条)

(3) 許可手数料の徴収(四七条の二、六四条)

(4) 工事に要する費用の負担金の徴収(五八条ないし六二条、六四条)

右は、いずれも財産管理に関する定めであり、機能管理に関するものではない。

(5) 不用物件の管理(九二条)

右規定によれば、道路の供用を廃止し又は道路の区域を変更した後は、もはや道路ではないのであるから、道路としての機能管理ということは有り得ない。四か月間の管理は、純然たる財産管理である。

3  違法な公金支出について

控訴人らは、本件市道について違法な公金の支出が相当の確実さをもって予測される場合にあたる旨主張している。

本件において、小倉吉五郎が本来道路である国有地の一部を掘削して、不法占有していることは明らかである。小倉の明らかな違法行為にもかかわらず、八王子市長は適切な道路管理を為さず、本件道路法面の崩壊、路面の沈下、路面幅の狭隘化という結果を招来している。そこで、八王子市長としては、先ず、小倉の不法占有を排除し、その上で然るべき補修工事をする必要がある。八王子市長は、法律に基づき、小倉に対し種々の措置を容易に取り得るし、かつ、道路管理者としてそうする義務があるにもかかわらず、これを放置し、法面が崩壊するままにしているのであって、かかる不作為は明らかに違法である。道路管理者として為すべきことを為さないために、もし為すべきことを為していたときは発生しなかった支出が発生するときは、当該不作為そのものが違法となるし、かかる違法な不作為に起因する支出も、違法となるものというべきである。

地方自治法二四二条の二第一項は、「同条第一項の請求に係る違法な行為又は怠る事実につき、訴えをもって次の各号に掲げる請求をすることができる。」と包括的、選択的に取り得る請求を掲げているのであって、特定の場合に特定の請求のみをするように限定的な定め方をしているわけではない。このように、控訴人らが地方自治法二四二条の二第一項に基づき、被控訴人に対する不作為の違法確認の訴えを提起できることは、明らかである。住民訴訟を認めないと、裁判所自らが違法を匡正する途を閉じてしまうことになる。

四  当審における被控訴人の主張の補足

1  本件道路敷地使用権は、地方自治法二三八条一項四号の「その他これらに準ずる権利」に該当しない。

地方自治法二三七条一項は、「この法律において「財産」とは、公有財産、物品及び債権並びに基金をいう。」と規定し、地方自治法上の財産を定義するとともに、同条二項及び三項は、財産の管理及び処分についての原則を定めている。

そして、地方自治法上の財産の一種である公有財産については、同法二三八条に具体的に列挙されており、同条に列挙されたものが公有財産であり、それ以外のものは、公有財産として認められていないのである。

ところで、同条一項四号は、「地上権、地役権、鉱業権その他これらに準ずる権利」を公有財産の一種として掲げており、ここに列挙されている地上権、地役権、鉱業権は、物権として認められているもので、その権利の譲渡性が認められているものである。このようなことから、これら物権については地方自治法二三七条二項の規定による管理、処分の原則の適用を受け、同条等の規定による管理が必要となるものである。以上のことから、同法二三八条一項四号の「その他これらに準ずる権利」とは、永小作権、漁業権、採石権等の用益物権をさすものといえよう。

使用貸借による土地使用権は、債権であり、借主は契約又はその目的物の性質によって定まっている用法に従って、その物の使用又は収益を為すことを要し、貸主の承諾がなくては、第三者に借用物の使用、収益をさせることができないし(民法五九四条二項)、もとより譲渡性も認められていない。このようなことから、使用貸借による土地使用権は、同号の、「その他これらに準ずる権利」に含まれない。

道路敷地使用権は、道路法四条によって私権の行使が制限されているけれども、使用目的が道路敷という公共用途に限定され、市が自由に使用したり、譲渡したりすることは許されない権利であり、収益を上げることを目的とした権利でもない。それゆえ、その資産的評価は低く、財務会計上の見地から管理の適否を論じるべき余地はほとんどなく、用益物権に準じて扱うことができない。又、道路法九〇条二項、道路法施行法五条の規定から、道路敷地使用権が直ちに無償の地上権に準ずる権利であるとはいえないものである。

2  道路敷地の管理権について

国所有の道路敷地の管理については、公共用財産の財産管理権と公共物としての機能管理権とに分けて考える必要がある。

(一)  公共用財産の財産管理権

国所有の公共用財産の財産管理権については、国が所有権に基づいて財産管理権を有する。その内容として、所有権の範囲や境界の確定が含まれ、道路敷地の不法占拠者がある場合には、国が所有権に基づき、侵害者に対し、その妨害の排除等を求めることができる。

(二)  国有財産の管理主体

国有財産法二条一項は、「この法律において国有財産とは、国の負担において国有となった財産又は法令の規定により、若しくは寄附により国有となった財産で次に掲げるものをいう。」と規定し、同項一号には、不動産が掲げられている。本件市道の道路敷地は、国有財産である。国有財産中の道路等の行政財産については、国有財産法五条により、各省各庁の長が管理しなければならない。道路については、建設省設置法三条により、道路の維持保存が建設省の所掌事務となっているので、建設省所管の国有財産となる。国有財産法九条三項は、国は、国有財産に関する事務を地方公共団体又はその吏員に取り扱わせることができる旨規定し、建設省所管国有財産取扱規則により、各都道府県知事が建設省所管国有財産部局長として国有財産である道路を管理している。

それゆえ、道路敷地の所有権の範囲や境界の確定、物権的請求権の行使は、機関委任事務として、都道府県知事が行使することとなる。

(三)  公共物としての機能管理権

道路については、公共物としての機能管理権がある。これは、道路が道路として円滑に機能するように、その維持、補修等の管理を行う権限である。市道については、道路法一六条により、機能管理権の一内容として、道路管理者に無許可で道路を占用したものに対し、道路管理者は、原状回復命令等の監督処分をなす権限を有する。八王子市道については、八王子市が機能管理権を有する。

(四)  財産管理と機能管理

道路敷地の不法占拠あるいは妨害がある場合に、その排除を求める方法は、財産管理としての所有権に基づく妨害排除請求等によっても、機能管理権としての原状回復命令等のいずれでも行使できるが、前者が財産管理としての権限の行使であるのに対し、後者は、道路としての機能を確保するという目的のための管理権の行使である。

(五)  住民訴訟の対象となる財産

地方自治法二四二条の二の規定による住民訴訟の対象となる財産は、あくまでも財産管理権の対象となる財産をいい、機能管理権の対象となっている道路を指すものではない。このことは、住民訴訟の目的が財務会計上の行為の予防、是正を目的としているところから明らかである。

3  控訴人らは、違法な公金の支出が相当の確実さをもって予測される場合には、本件訴えを提起できると主張するけれども、そのような場合には、その段階で公金支出の差止請求をすることが違法な公金支出を予防する最善の方法であり、違法な財務行為の是正を目的とする住民監査請求は、それによって目的を達することができる。控訴人らの主張は、地方自治法二三八条一項、二四二条一項及び二四二条の二第一項の規定により認められないものである。

控訴人らは、道路法四三条、七一条一項の原状回復措置を被控訴人がとらないのは違法であり、この場合、不作為の違法確認の住民訴訟を認めないと、裁判所自ら違法を匡正する途を閉じてしまうと主張するが、道路法上の権限を行使するかどうかは、まさに道路行政上の権限行使の問題であって、財産管理の問題ではない。地方自治法二四二条の二の不作為の違法確認の訴えは、行政上の権限不行使の適否を対象とするものではない。

五  証拠関係<省略>

理由

一  当裁判所も、控訴人らの本件訴えは(本件土地部分が本件市道の道路敷地に含まれるとした場合においても、)、不適法と判断するものであり、その理由は、次の二、三を付加するほか、原判決理由一ないし三に説示するとおりであるから、これを引用する。

二  本件市道の道路敷地が国有地であり、当該国有地が道路法施行法五条により八王子市が国から無償で貸付けを受けたものとみなされていることは、右引用に係る原判決理由説示のとおり、当事者間に争いがない。

控訴人らは、本件市道の道路敷地使用権は、地方自治法二三八条一項四号所定の権利のうち、「その他これらに準ずる権利」に該当すると解すべきであるとし、その理由として、地方自治法二四二条一項の、「財産の管理を怠る事実」にいう「財産」は、住民監査請求の趣旨に従い、その制度目的を十分に達成するように解釈すべきであること、本件市道の道路敷地使用権は、民法上の単なる無償使用権ではなく、道路法により様々の特権を与えられている特別の権利であること等をあげて縷々主張する。

地方自治法二四二条の二第一項所定の住民訴訟は、自己の法律上の利益にかかわらない当該普通地方公共団体の住民という資格で特に法によって出訴することが認められている民衆訴訟の一種であることにかんがみると、同法は、地方公共団体の違法な財務会計上の行為又は怠る事実のすべてにつきその予防又は是正を住民に認めたものではなく、同法二四二条一項所定の違法な財務会計上の行為又は怠る事実に限り、特にこれを認めることとしているのであり、したがって、住民訴訟の対象となるものは同法二四二条一項所定の違法な財務会計上の行為又は怠る事実に限られるものである。

ところで、同項所定の「財産の管理を怠る事実」について考えるのに、同法二三七条は「この法律において「財産」とは、公有財産、物品及び債権並びに基金をいう。」と定め、同法二三八条一項が公有財産について(国有財産法二条一項とほぼ同趣旨である。)、同法二三九条が物品について(物品管理法二条一項とほぼ同趣旨である。)、同法二四〇条が債権について(国の債権の管理等に関する法律二条一項と同旨である。)、同法二四一条が基金について、それぞれ定義しているのであるから、右の定義に従った「財産」の管理を怠る事実をいうものと解するのが相当である。

以上の規定からも明らかなとおり、国有財産管理に関する各法律及び地方自治法は、国及び地方公共団体に帰属する財産権のすべてについて管理に関する特別の法的規制を及ぼそうとしているものではなく、その中から、特に重要な財産的価値を有するものに限って財産管理につき特別の法的規制を受ける対象としたものと解すべきである。

ところで、地方自治法二三八条一項四号は、公有財産の一つとして、地上権、地役権、鉱業権その他これらに準ずる権利を掲げており、これに関連して、控訴人は、不動産賃借権の物権化傾向、財産的価値の増大に伴い、不動産賃借権は右の「その他これらに準ずる権利」に含まれる旨主張する。

しかしながら、不動産賃借権は債権に過ぎず、同法上、債権は金銭の給付を目的とするものに限定されていることは前説示のとおりであるから、右の「その他これらに準ずる権利」とは、債権を含まず、法律上確立している用役物権又は用役物権的性格を有する永小作権、入会権、漁業権、入漁権、租鉱権、採石権等に限定されるものと解するのが相当である。

なる程、建物所有等を目的とする借地権の物権化傾向とその財産的価値の増大は公知の事実であるが、国及び普通地方公共団体の財務会計上、建物所有等を目的とする借地権管理を特別の法的規制の対象にするか否かは、右の借地権管理の現状がどうであるか、右借地権管理の件数が画一的な法規制を必要とする程度のものであるかどうか、国及び地方公共団体の財務会計全体に対して右の借地権管理の当否いかんがどのような影響を与えるか等について慎重な検討を要する優れて立法政策上の問題であり、地方自治法二四二条、二四二条の二の改正の際にも、種々の議論があったのにかかわらず、同法二三七条で財産に関する通則規定を新設しながら、同法二四二条等の財産について例外的な規定を設けなかった経緯にかんがみれば、同法二四二条等に規定する「財産」の中に不動産賃借権を含めることは解釈論としては採り難いものといわなければならない。

したがって、民法上の使用貸借権ももとより「その他これらに準ずる権利」に含まれないことは明らかというべきである。

そこで、進んで本件市道の道路敷地使用権が民法上の使用貸借権に過ぎない権利か、あるいは道路法上により特権を与えられた特別の権利であるかについて検討する。

道路法施行法五条は、「新法施行の際、現に旧法の規定による府県道、市道又は町村道の用に供されている国有に属する土地で、新法の規定により都道府県道又は市町村道の用に供されるものは、国有財産法二二条の規定にかかわらず、新法施行の際、当該都道府県道又は市町村道の存する都道府県又は市町村にそれぞれ無償で貸し付けられたものとみなす。」旨を規定し、国有財産法二二条の例外として、無償で貸し付けたものとみなしたものであるが、国有財産法二二条に基づく無償貸付契約の成立、効果等については、民法の使用貸借に関する規定等一般私法が適用されるものと解するのが相当であるから、国有財産法二二条一項の例外規定である道路法施行法五条に基づく無償貸付けの法律関係についても、道路法及び道路法施行法中に特別の規定がない限り、国有財産法二二条一項に基づく無償貸付けと同じ性質を有するものと解すべきである。

控訴人らは、本件市道の道路敷地使用権は、道路法の各種の規定により様々な特権を与えられており、実質上は所有権に類する権利である旨主張する。

なるほど、道路法四条によれば、道路の敷地には何人も私権を行使することはできないが、それは道路法により設定された特殊の公法的規制であって、道路管理者が取得した権原が実体私法上それにより強化されるものではない。

また、道路管理者は道路法七一条又は大正三年法律三七号に基づき簡易な手続で不法占拠者に明渡し等の現状回復を命ずることができるなど強力な管理権限を有するが、それは、敷地利用権原の実現としてではなく、公物管理者に対し、法が特に与えた権限であり、その反射的効果があるとしても、それにより敷地利用権が実体私法上強大なものとなるものではない。また、道路法九四条二項は、道路廃止の場合に、当該道路の管理費用を負担した地方公共団体に道路敷地を譲与することができる旨を規定しているけれども、国に無償譲与を義務づけているものではなく、地方公共団体が国有の道路敷地につき将来無償で所有権を取得し得るということがあり得るにしても、それは事実上のものと解さざるを得ない。それゆえ、右条項を根拠に、国の所有権が観念的なものに過ぎず、道路法施行法五条に基づく使用権の法的性質を民法上の使用貸借とは異なった物件に準ずる強力な権利あるいは実質的には所有権に類するものということはできない。

結局、本件市道の道路敷地使用権は、民法上の使用借権と異なるものではないといわなければならない。

なお、控訴人らは、道路管理を怠ると、道路として適切に一般公共の用に供することができないというのみならず、権原の財産的価値に影響する旨主張するが、本件のような無償貸付けによる道路敷の使用権は、建物所有等を目的とする借地権と異なり、使用目的が道路敷という公共目的に限定され、これを自由に使用したり、譲渡したりすることが許されない権利であり、収益を上げることを目的とする権利でもないから、その財産的価値は著しく低く、その管理は専ら道路行政上の要請に基づいてなされるべきものであって、それとは別に、財務会計上の観点から管理の適否を論じるべき余地は殆どないものというべきであろう。

結局、本件市道の道路敷地使用権は、同条一項四号の、「地上権、地役権、鉱業権その他これらに準ずる権利」に該当せず、同法二三七条にいう「財産」に含まれないと解すべきであるから、同法二四二条の二第一項、二四二条一項にいう「財産」にも該当しないというべきである。

以上の次第で、この点に関する控訴人らの主張はいずれも採用できない。

三  控訴人らは、本件市道について違法な公金の支出が相当の確実さをもって予測される場合に該ると主張し、そのような場合には、地方自治法二四二条一項に規定する「財産の管理を怠る事実」に該当しないときでも、不作為が違法である以上、それについて違法確認の請求を提起することができると主張するもののようであるが、そのような主張は、同条項、同法二四二条の二第一項の文理を余りにも無視するものであり、到底採用することができない。

四  よって、控訴人らの本件訴えは不適法であり、これを却下した原判決は相当であって、本件控訴は理由がないから、棄却することとし、訴訟費用の負担につき行政事件訴訟法七条、民事訴訟法九五条、八九条、九三条一項本文を適用して、主文のとおり判決する。

(裁判官 山口繁 安國種彦 安齋隆)

原審判決の主文、事実及び理由

主文

1 本件訴えをいずれも却下する。

2 訴訟費用は原告らの負担とする。

事実

第一当事者の求めた裁判

一 請求の趣旨

1 被告が、

(一) 八王子市道横山第三一五号線及び同横山第三一七号線(以下、合わせて「本件市道」という。)の各道路敷地と、訴外小倉吉五郎(以下「訴外小倉」という。)所有の同市狭間町一九六一番一三畑(現況宅地)二九四平方メートル(以下「小倉所有地」という。)との境界を確定する措置

(二) 右各道路敷地のうち、別紙図面のY4、Y5、Y6、Y7、Y8、Y9、Y10、Y11、Y12、ソ′、セ′、シ′、Y4の各点を順次直線で結んだ範囲内の土地(以下「本件土地部分」という。)につき、訴外小倉の不法占有を排除する措置

(三) 右各道路敷地につき、決壊した部分を改修する措置を怠る事実がいずれも違法であることを確認する。

2 訴訟費用は被告の負担とする。

二 請求の趣旨に対する答弁

主文同旨

第二当事者の主張

一 請求原因

1 原告適格

原告らは肩書住所地に居住する八王子市住民である。

2 本件市道の管理者

(一) 本件市道の各道路敷地(小倉所有地に近接する部分。以下「本件道路敷地」という。)は、国有地であり、道路法施行法五条により八王子市が国から無償で貸付を受けたものとみなされている。

(二) 本件土地部分は本件市道の法面であり、道路の法面は道路本体又は少なくともその用に供する土地として、道路区域に含まれると解される。したがって、本件土地部分は、本件市道の各道路敷地の一部である。

(三) 被告は、本件土地部分を含む本件道路敷地の管理者である。

3 管理の懈怠

(一) 訴外小倉は、本件土地部分に切土又は盛土をして平面としたうえ、別紙図面のY4、Y5、Y6、セ′、シ′、Y4の各点を順次直線で結んだ範囲内の部分にコンクリートを流し、Y4、及びY5部分に約三四センチメートル角、高さ約八五センチメートルのコンクリート製門柱を、Y5、Y6、Y7、Y8、Y9を結ぶ線上にコンクリート擁壁及び鉄鋼製フェンスを、Y9、Y10、Y11、Y12、を結ぶ線上にコンクリート擁壁をそれぞれ設置して、本件土地部分を不法占有している。

(二) このため、本件市道第三一七号線については、路肩が別紙図面のエ、オを結ぶ線上にあるべきところ、決壊によりK1、K2、K3、K4、K5を結ぶ線まで後退して右市道の幅員が狭小となり、今後更に決壊部分が広くなって公衆の通行往来を阻外する危険が生じ、また、路盤の沈下によって地中に埋設されている上水道管及び下水道管を破壊する危険が生じた。

(三) 本件道路敷地は、小倉所有地との間の境界が不分明の状態にある。

(四) 被告は、右(一)の訴外小倉の不法占有を排除せず、右(二)の決壊部分を改修せず、右(三)の境界を確定する措置もとらず、右のような状態を放置している。

4 本件道路敷地の使用権の財産性

本件道路敷地の使用権は、次の理由により、地方自治法二三八条一項四号にいう「その他これらに準ずる権利」に該当する。

(一) 本件道路敷地の使用権は、契約に基づき成立したものではなく、道路法施行法五条に基づき成立したものである。しかも、道路を構成する敷地については私権を行使することができない(道路法四条)。従って、本件道路敷地の使用権は、民法上の使用借権のような弱い権利でなく、何人に対しても対世的に主張し得る強固な権利であって、むしろ物権的な権利であると解される。

(二) 道路は最も重要な社会資本のひとつであって、道路が十分に整備されているか否かは国民の経済活動の盛衰に大きな関係があり、これが活発になれば、地方自治体の事業税、消費税等の税収が増大する。

また、私有地の所有者に課せられる固定資産税及び都市計画税の課税標準額は、当該土地がいかなる道路に接しているかによって異なるから、道路の管理状況の良否は地方自治体の税収に直接影響する。現に本件市道第三一七号線に接する土地を所有する原告らは、被告に対し右市道の状況を明らかにして、各課税標準額の二割五分の減額を得た。

(三) 道路敷地の使用権は、これを独立して他に譲渡等の処分をすることができないから、交換価値を有しない。しかし、地方自治法二三八条一項四号が挙示する地役権も「要役地ヨリ分離シテ之ヲ譲渡シ又ハ他ノ権利ノ目的卜為スコトヲ得ス」(民法二八一条二項)とされ、独立して交換価値を有しない点において道路敷地の使用権と同様である。

(四) 前述のとおり、道路敷地の使用権の管理を怠ると地方自治体の税収入が減少するのであるから、道路敷地の管理者は、道路管理者が道路としての維持管理等の道路行政を十分に行い得る状況を作出しておかなければならない義務があるというべきである(地方財政法八条参照)。

また、各省各庁の長は国の普通財産の無償貸付を受けた公共団体の当該財産に対する管理が良好でないと認めるとき、直ちにその契約を解除しなければならないとされており、(国有財産法二二条三項)、地方公共団体は、社会資本としての道路を公共の用に供し続けるためには、道路敷地の良好な管理が必要とされるのである。

(五) このように、本件道路敷地の使用権は、地方公共団体の財産として管理する必要性が極めて高く、地方公共団体の財務及び住民監査制度の趣旨及び目的に照らし、地方自治法二三八条一項四号にいう「その他これらに準ずる権利」に含まれるというべきである。

5 違法な公金支出のおそれ

本件道路敷地の一部である本件土地部分は、前述したとおり、決壊部分が存し、その補修工事が必要な状況にあるが、公金の支出を伴う右補修工事は、本件道路敷地の管理が遺憾なく行われ、訴外小倉の不法占有が排除されていれば、必要とならなかったものである。したがって、本件は違法な公金の支出がなされることが相当の確実さをもって予測される場合に当たる。

6 前置手続

(一) 原告らは昭和五九年二月三日、八王子市監査委員に対し、本件の怠る事実につき監査を求めた。

(二) 八王子市監査委員らは同月二二日、右監査請求を却下し、その旨原告らに通知した。

よって原告らは請求の趣旨記載のとおり、各怠る事実の違法確認を求める。

二 請求原因に対する被告の認否及び主張

1 請求原因1の事実は認める。

2 同2(一)の事実は認める。

同(二)の事実は否認する。本件土地部分は国有地ではあるが、本件市道の道路敷地には含まれていない。八王子市は、本件土地部分につき、地方自治法二三七条一項に規定する財産を有するものではないから、本件訴えはいずれも不適法である。

同(三)の事実は否認する。なお、本件市道の道路管理者は、道路法一六条一項により八王子市である。

3 同3(一)の事実は不知。

同(二)の事実のうち、本件市道第三一七号線の路肩が別紙図面のエ、オを結ぶ線上にあるべきところ、K1乃至K5の各点を結ぶ線まで後退していることは認め、その余は否認する。

同(三)及び(四)の事実は否認する。小倉所有地と本件道路敷地との境界を確定する措置は既にされているから、請求の趣旨1(一)の訴えは却下されるべきである。

4 同4及び5の主張は争う。

5 同6(一)及び(二)の各事実は認める。

第三証拠<省略>

理由

一 請求原因1(原告適格)、同2(一)(道路敷地の無償貸付)及び同6(前置手続)の各事実は当事者間に争いがない。

二 原告らは、訴外八王子市が国から無償貸付を受けた本件道路敷地の使用権が地方自治法二三八条一項四号の「その他これらに準ずる権利」に該当するとしてその財産性を主張する。

しかしながら、本件道路敷地の使用権は使用借権と解されるところ、同号が例示として掲げている「地上権、地役権、鉱業権」はいずれも用益物権又は用益物権とみなされるものであって、そこに債権は掲げられていないから、同号にいう「その他これらに準ずる権利」とは用益物権又は用益物権的性格を有する権利に限定されるものと解するのが相当であり、使用借権がこれに含まれないことは明らかである。

付言すれば、同法二三七条一項、二四〇条一項によると、債権については、そのうち金銭の給付を目的とする普通地方公共団体の権利のみを同法上の「財産」として取り扱うものとしているのであるから、使用借権のような債権はこの点でも同法上の「財産」ではない。

この点につき、原告らは、右使用借権が道路法施行法五条に基づき成立したこと、また道路を構成する敷地について私権を行使することができないことを根拠として、右使用借権が物権的権利であると主張するが、使用借権がその成立原因如何によって法的性格を左右されるとはいえないし、また私権を有する者の権利行使が道路法四条によって一部制約されるからといって使用借権がそれだけで用益物権的性格を帯びることとなるものではない。

更に、原告らは、道路が重要な社会資本であって、管理の必要性が高いから、住民監査制度の趣旨、目的等に照らし、道路敷地についての使用借権は地方自治法二三八条一項四号にいう「その他これらに準ずる権利」に含まれるものとすべきである旨主張するが、右見解は立法論としてはともかく、解釈論としては到底採用することができない。

そうすると、原告らの主張する本件道路敷地の使用権は、住民監査請求及び住民訴訟の対象となる「財産」に当たらないものというほかはない。

三 なお、原告らは、本件市道について違法な公金の支出が相当の確実さをもって予測される旨主張するが、もしそうであるならば、これに対する救済は当該行為の差止めの請求によるべきであるところ、そもそも原告らは、本件道路敷地の使用権について管理上の不作為の違法の確認を訴求しているに過ぎないから、右主張は本件訴えの適法性を支えるものとはいえない。

四 以上によれば、地方自治法二四二条の二第一項三号に基づく原告らの本件訴えは、同号に当たらない不適法なものというべきであるから、その余の争点について判断するまでもなく、却下を免れない。

よって、本件訴えをいずれも却下し、訴訟費用の負担につき行訴法七条、民訴法八九条、九三条一項本文を適用して、主文のとおり判決する。

別紙<省略>

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