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東京高等裁判所 昭和29年(ネ)722号 判決 1956年6月26日

横浜市西区杉山町四丁目百四十七番地

控訴人

小塚峯吉

右訴訟代理人弁護士

桃井銈次

被控訴人

右代表者法務大臣

牧野良三

右指定代理人法務省

訟務局第五課長

武藤英一

法務事務官 小林忠之

大蔵事務官 関川朋衛

右当事者間の所有権確認、登記抹消手続請求控訴事件につき、当裁判所は昭和三十一年六月五日終結した口頭弁論に基き、次のとおり判決する。

主文

本件控訴を棄却する。

控訴費用は控訴人の負担とする。

事実

控訴代理人は、「原判決を取り消す。被控訴人は控訴人に対し、横浜市西区藤棚町一丁目二十五番の四宅地三十一坪一合八勺が控訴人の所有であることを確認し、且つ、右土地につき昭和二十三年五月二十七日横浜地方法務局受附第七八一〇号をもつて被控訴人のためなされた物納による所有権取得登記の抹消登記手続をせよ。訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。」との判決を求め、被控訴人指定代理人は主文第一項と同旨の判決を求めた。

当事者双方の事実並びに証拠の関係は、

控訴代理人において、横浜税務署としては控訴人の財産税の納付については既に昭和二十三年五月二十七日に登記を完了してその納付の全部を完了していると述べ、

被控訴人指定代理人において右事実はこれを認めると述べ、

証拠として新たに、控訴代理人において甲第九号証の一ないし三を提出し、当審証人深田宗太郎、同小塚ふく、同小塚徳松の各証言を援用し、被控訴人指定代理人において右甲号証の各成立を認めると述べた外、

すべて原判決の「事実」の部分に記載してあるところと同一であるから、ここにこれを引用する、

理由

当裁判所は以下に附加する外原判決と同一の理由によつて控訴人の本訴請求を失当として排斥すべきものと認めるから、原判決の「理由」の部分における説示をここに引用する。

即ち、横浜税務署としては、控訴人の財産税の納付については昭和二十三年五月二十七日登記を完了してその納付の全部を完了していることは当事者間に争がないが、右事実によつては原審の認定を覆すに足りない。

当審証人小塚ふく、同小塚徳松の各証言中、原審の認定に反する部分は措信し難く、控訴人提出援用のその余の証拠によつても未だその認定を覆して本件土地が依然として控訴人の所有に属するものと認めしめるに足りない。

然らば控訴人の本訴請求を棄却した原判決は正当であつて、本件控訴は理由がないからこれを棄却すべきものとし、民事訴訟法第三百八十四条、第九十五条、第八十九条を適用して主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 渡辺葆 裁判官 牧野威夫 裁判官 野本泰)

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