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東京地方裁判所 昭和54年(特わ)1043号 判決 1979年7月09日

本店所在地

東京都世田谷区玉川台二丁目二二番三号

正栄金属株式会社

(右代表者代表取締役 栗原正義)

本籍

東京都台東区清川一丁目三番地一

住居

東京都港区芝五丁目二五番六号

会社役員

栗原正義

昭和七年九月一日生

右の者らに対する法人税法違反被告事件につき、当裁判所は、検察官乙部二郎出席のうえ審理を遂げ、次のとおり判決する。

主文

被告人正栄金属株式会社を罰金六〇〇〇万円に、被告人栗原正義を懲役二年にそれぞれ処する。

被告人栗原正義に対し、この裁判確定の日から三年間、右刑の執行を猶予する。

理由

(罪となるべき事実)

被告人正栄金属格式会社(以下「被告会社」という。)は、肩書地に本店を置き、非鉄金属の販売等を目的とする資本金一〇〇〇万円の株式会社であり、被告人栗原正義(以下「被告人」という。)は、被告会社の代表取締役としてその業務全般を統括していたものであるが、被告人は、被告会社の業務に関し法人税を免れようと企て、架空仕入を計上し、売上を除外して簿外預金を蓄積する等の方法により所得を秘匿したうえ、

第一  昭和五〇年五月一日から同五一年四月三〇日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が一億五八三〇万九四四四円あった(別紙(一)の修正損益計算書参照)のにかかわらず、同年六月二五日、東京都世田谷区玉川二丁目一番七号所在の所轄玉川税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が二三九二万二九六一円でこれに対する法人税額が八五八万三八〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書(昭和五四年押第一〇一五号の符号一)を提出し、そのまま納期限を徒過させ、もって不正の行為により被告会社の右事業年度における正規の法人税額六二三二万八六〇〇円(税額の算定は別紙(四)の一計算書参照)と右申告税額との差額五三七四万四八〇〇円を免れ、

第二  昭和五一年五月一日から同五二年四月三〇日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が三億〇二八二万一二四六円あった(別紙(二)の修正損益計算書参照)のにかかわらず、同年六月二四日、前記玉川税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が五六八六万八六四九円でこれに対する法人税額が二一七五万四二〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書(前同号の符号二)を提出し、そのまま納期限を徒過させ、もって不正の行為により被告会社の右事業年度における正規の法人税額一億二〇一三万一四〇〇円(税額の算定は別紙(四)の二計算書参照)と右申告税額との差額九八三七万七二〇〇円を免れ、

第三  昭和五二年五月一日から同五三年四月三〇日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が三億一九八〇万八三六五円あった(別紙(三)の修正損益計算書参照)のにかかわらず、同年六月二三日、前記玉川税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が三三七四万六五三六円でこれに対する法人税額が一二五六万一〇〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書(前同号の符号三)を提出し、そのまま納期限を徒過させ、もって不正の行為により被告会社の右事業年度における正規の法人税額一億二六九七万八四〇〇円(税額の算定は別紙(四)の三計算書参照)と右申告税額との差額一億一四四一万七四〇〇円を免れ、

たものである。

(証拠の標目)

第一  判示冒頭事実を含む判示事実全般につき、

一  被告人の当公判延における供述並びに検察官に対する供述調書(二通)及び大蔵事務官に対する昭和五四年四月一〇日付申述書(乙3ないし5)

一  登記官作成の登記簿謄本(甲一1)

第二  別紙(一)ないし(三)の各修正損益計算書掲記の各勘定科目別「当期増減金額」欄記載の数額のうち、

(イ)  商品売上高(各<1>)につき、

一 大蔵事務官作成の商品売上高勘定調査書(甲一2)

(ロ)  商品仕入高(各<3>)につき、

一 大蔵事務官作成の商品仕入高勘定調査書(甲一3)

一 大谷文子作成の大蔵事務官に対する申述書(甲一4)

(ハ)  交際接待費(各<9>)、交際費損金不算入額((一)<42>、(二)(三)<45>)につき、

一 大蔵事務官作成の簿外経費調査書(甲一5)及び交際費等の損金不算入額計算書(甲一6)

(ニ)  旅費交通費((一)<14>、(二)(三)<13>)、通信費((一)<15>、(二)(三)<16>)につき、

一 前掲甲一5

(ホ)  支払手数料(各<17>)につき、

一 前掲甲一2、3

一 大蔵事務官作成の支払手数料勘定調査書(甲一7)

(ヘ)  雑費((一)<27>、(二)(三)<28>)につき、

一 大蔵事務官作成の雑費勘定調査書(甲一8)

(ト)  雑収入((一)<28>、(三)<29>)につき、

一 大蔵事務官作成の雑収入勘定調査書(甲一9)

(チ)  受取利息((一)<29>、(二)(三)<30>)につき、

一 大蔵事務官作成の受取利息勘定調査書(甲一10)、預金残高及び預金利息調査書(甲一11)及び仮払源泉税勘定調査書(甲一12)

(リ)  貸倒引当金戻入((一)<32>、(二)(三)<33>)、貸倒引当金繰入((一)(三)<36>、(二)<38>)につき、

一 大蔵事務官作成の貸倒引当金損金不算入額等調査書(甲一13)

(ヌ)  価格変動準備金戻入((二)(三)<32>)、価格変動準備金繰入((一)(三)<35>、(二)<37>)につき、

一 玉川税務署長作成の証明書(甲一14)

(ル)  支払リベート((一)<45>、(二)<47>、(三)<50>)につき、

一 大蔵事務官作成の支払リベート勘定調査書(甲一15)

一 被告会社代表取締役栗原正義作成の大蔵事務官に対する申述書(乙2)

(ヲ)  受取手数料((一)<46>、(二)<48>、(三)<51>)につき、

一 大蔵事務官作成の受取手数料勘定調査書(甲一16)

(ワ)  受取配当金((一)<47>、(二)<49>、(三)<52>)につき、

一 大蔵事務官作成の受取配当金勘定調査書(甲一17)

(カ)  謝礼金((一)<48>、(二)<50>、(三)<53>)につき、

一 大蔵事務官作成の謝礼金勘定調査書(甲一18)

(ヨ)  有価証券売却益((一)<49>、(二)<51>、(三)<54>)につき、

一 大蔵事務官作成の有価証券有高及び売買損益調査書(甲一19)

(タ)  貸付金認容((三)<47>)、未収利息認容((三)<48>)につき、

一 前掲甲一9

(レ)  雑損失((二)<32>、(三)<38>)につき、

一 大蔵事務官作成の雑損失勘定調査書(甲一20)

(ソ)  事業税認定損((一)<50>、(二)<53>、(三)<55>)につき、

一 大蔵事務官作成の事業税認定損調査書(甲一21)

第三  別紙(一)ないし(三)の各修正損益計算書掲記の各勘定科目別「公表金額」欄記載の数額及び過少申告の事実につき、

一  押収にかかる被告会社の法人税確定申告書三袋(昭和五四年押第一〇一五号の符号一ないし三)

(法令の適用)

法律に照らすと、判示各所為は、各事業年度ごとに法人税法第一五九条第一項(被告会社については、さらに同法第一六四条第一項)に該当するところ、被告会社については情状に鑑み同法第一五九条第二項を適用し、被告人については所定刑中懲役刑を選択することとし、以上は刑法第四五条前段の併合罪であるから、被告会社については同法第四八条第二項により合算した金額の範囲内において罰金六〇〇〇万円に、被告人については同法第四七条本文、第一〇条により犯情最も重いと認める判示第三の罪の刑に法定の加重をした刑期範囲内において懲役二年にそれぞれ処し、被告人に対し同法第二五条第一項を適用してこの裁判確定の日から三年間、右刑の執行を猶予することとし、主文のとおり判決する。

(裁判官 半谷恭一)

別紙(一)

修正損益計算書

正栄金属株式会社

自 昭和50年5月1日

至 昭和51年4月30日

<省略>

<省略>

別紙(二)

修正損益計算書

正栄金属株式会社

自 昭和51年5月1日

至 昭和52年4月30日

<省略>

<省略>

別紙(三)

修正損益計算書

正栄金属株式会社

自 昭和52年5月1日

至 昭和53年4月30日

<省略>

<省略>

別紙(四)の一

税額計算書

正栄金属株式会社

<省略>

別紙(四)の二

税額計算書

正栄金属株式会社

<省略>

別紙(四)の三

税額計算書

正栄金属株式会社

<省略>

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