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東京地方裁判所 昭和45年(行ウ)111号 判決 1977年2月28日

原告 稲葉正之助

被告 横浜中税務署長

訴訟代理人 押切瞳 武田正彦 大石敏夫 ほか二名

主文

一  原告の請求を棄却する。

二  訴訟費用は原告の負担とする。

事  実<省略>

理由

一  請求原因一の課税経過については当事者間に争いがない。

二  本件更正処分において認定された譲渡所得は、原告が昭和四〇年二月本件土地・建物を訴外久保明に代金二三、〇〇〇、〇〇〇円で売り渡したことにより生じた所得に係るものであること、本件土地の取得価額が五〇〇、〇〇〇円であること及び原告が訴外神奈川電機株式会社のために四、二八五、〇〇〇円の保証債務の弁済をしたことについては当事者間に争いがない。

原告は、本件処分はついて、本件建物の取得費の認定額が過少であると主張し、また右保証債務弁済金は本件譲渡所得の算定にあたり控除されるべきであると主張するので、以下右の争点について順次判断する。

1  本件建物の取得費について

(一)  本件建物は、原告が昭和二九年七月三〇日ころ本件土地上に木造瓦葺二階建居宅一四三・九一平方メートル(四三・六一坪)を建築し、その後昭和三七年四月右建物に建坪一六・五平方メートル(五坪)の建物を二一〇、〇〇〇円の費用で増築した住宅用家屋であること及び本件建物は本訴提起前に原告によつて取壊されて現存しないことは当事者間に争いがない。

そして、本件建物の建築費についてはその一部の支払を認めうる領収証等が存在するだけで、右領収証等により確認しうる以外の部分については、原告の記憶により費用を集計するよりほかないものであることは原告の供述により明らかであるところ、<証拠省略>その他本件弁論に顕われた全証拠を検討するも、原告の記憶の正確性を確めうる資料は見出しえない以上、結局本件建物の取得費については、全体としてその実額を確実に把握することは不可能であるといわざるをえない。

そうだとすると、本件建物の取得費は合理的と考えられる推計方法によりこれを算定するもやむをえないものというべきであるから、次に、被告の主張する推計による取得費の当否について検討する。

(二)  相続税財産評価基準の坪当り標準建築費による推計<証拠省略>によると、東京国税局管内においては、相続税財産評価基準として専用住宅については「標準建築費を基とした簡易評価額判定表」(以下「判定表」ともいう。)が用いられていること及び右判定表によれば、昭和二九年次における専用住宅の最高級クラス(同表における高級住宅一級の上)の坪当り単価が一五九、〇〇〇円であることが認められる。そして、<証拠省略>における住宅の坪当り建設費(例えば昭和三一年次における中流住宅)六一、四七〇円と、これに対応する前記判定表における中流住宅上の坪当り建築費六三、〇〇〇円がほぼ相等しい点からみて、右判定表における標準建築費の数値は合理的なものと認められる。

ところで、<証拠省略>によると、本件建物の庇・樋及び屋根の一部は銅板が使用されていたこと、さらに<証拠省略>の記載によると、本件建物の建築に要した人工は八三五人と認められるから、増築前の本件建物の建坪四三・六一坪についてみると、坪当り入工は一九入となることが認定できるところ、これを前記判定表に照らすと、本件建物は高級住宅一級の下に当たるものと解され、右クラスの住宅の昭和二九年次における坪当り建築費は一一九、〇〇〇円であることが認められる。

そうすると、本件建物を前記判定表における高級住宅一級の下についてはもちろん、一級の上にあたるものとしても、昭和二九年次の坪当り建築費一五九、〇〇〇円に本件建物の床面積四三・六一坪を乗ずると、建築費は六、九三三、九九〇円となり、右金額に当事者間に争いのない五坪の増築費二一〇、〇〇〇円を加えてみても、本件建物の建築費は七、一四三、九九〇円に達するのみであり、右金額以上に推計することは相当でないといわざるをえないのである。

(三)  鑑定による推計

<証拠省略>を合わせると、長年、建築物の設計・監督・監理及び工事費積算のほか、保険の目的の時価額、損害額、焼残物価額の鑑定に従事する一級建築士土屋清治のなした本件建物の建築費についての積算推計額は五、四三九、七〇二円であることが認められ(そして右推計方法についてもそれ自体として不合理な点は認められない。)、これに増築費二一〇、〇〇〇円を加えると、本件建物の建築費は五、六四九、七〇二円であるとの推計計算も成立つと解せられる。してみれば、右金額も被告の主張を支持することにはなつても、原告主張額には到底達しないといわなければならない。

(四)  以上のとおり、前記二通りの推計方法のうち(二)の方法によつても、その推計による建築費は被告において主張する本件建物の建築費七、四三九、八六〇円を下廻ることは明らかであるから、被告の本件処分における右建築費の認定には瑕疵があるものとはいうことができない。

なお、原告は被告が本件譲渡所得の金額を計算するに当り、その取得費から本件建物の減価償却額を控除したのは違法であると主張する。しかし、この点については所得税法三三条三項、三八条、同法施行令八五条の明文の根拠があるばかりでなく、建物のような減価償却資産について、減価の額を控除しない額を取得費として譲渡所得を計算すると、当該建物を取得してから長年住宅として使用した後に譲渡した本件のような場合、物価の変動その値による経済事情の変化がないとしても常に譲渡損失を生じることになり、そのような譲渡損失を所得金額の計算上損失と認めることは却つて不合理である。

原告の右主張は失当として採用することができない。

2  債務弁済金について

(一)  原告は、本件土地建物の譲渡は、保証債務の履行のための譲渡であり、原告はそれに基づく求償権を放棄したので、右求償権相当額は原告の譲渡所得の計算上必要経費に算入すべきであると主張する。

原告が、昭和四〇年四月七日ころ訴外川崎電機株式会社のための保証債務四、二八五、〇〇〇円を債権者に対し支払い、その結果訴外会社に対して同額の求償権を取得したことは当事者間に争いがなく、<証拠省略>によれば、原告は昭和三九年六月ころ訴外会社の代表者として同社の事業資金にあてるため、金融業者から三、〇〇〇、〇〇〇円の融資をうけ、原告は個人として右貸金債務につき保証債務を負担したこと、その後、昭和四〇年四月ころには右債務額は元利合計四、二八五、〇〇〇円となり、前記のとおり原告が本件土地建物を売却して右債務を完済したことを認めることができる。

しかしながら、本来、所得税法三三条三項にいう「資産の譲渡に要した費用」とは譲渡に関してなした出損のうち、譲渡のために支出する周旋料、登録料など譲渡を実現するための直接必要な支出を意味するものと解すべきであり(最高裁昭和三六年一〇月一三日第二小法廷判決民集一五巻九号二三三二頁参照)、資産を譲渡して得た代金をもつてした保証債務の弁済額のごときは、もともと譲渡に関してなした出損にも当らず、まして譲渡を実現するために直接必要な支出に当らないことはいうまでもないことといわなければならない。

(二)  原告は、前記求償権相当額は所得税法六四条二項により本件譲渡所得の計算上なかつたものとみなされるべきであると主張する。

ところで、同法六四条二項所定の「求償権を行使することができないこととなつたとき」とは、当該求償権の相手方である主たる債務者について、破産もしくは和議手続の開始、事業の閉鎖がなされたことはもちろん、債務超過の状態が相当期間継続し、金融機関並びに大口債権者の協力が得られないため事業再建の見通しがないこと、その他これに準ずる事情の生じたことにより、求償権を行使してもその目的が達せられないことが確実となつた場合をいい、主たる債務者の資産状況、経営状態等総合的見地からこれを判断すべきものと解するのが相当である。

よつて右観点から、原告の本件代位弁済前、すなわち訴外会社の昭和三九年八月決算期以降昭和四四年八月期に至る資産並びに経営状態の推移について考察する。

<証拠省略>を総合すると、訴外会社の前記事業年度における売上金額、借入金、資産の取得、増資等については被告主張のような内容、経緯を認めることができるのであつて、加えて、原告本人尋問の結果からも窺えるように、訴外会社は前記認定のように金融業者から融資をうけたころから、その後しばらくは、経営も楽とはいえないまでも、前途の見通しとしては好転が期待された状況にあり、原告自身訴外会社の経営者としてこのように確信していたものであること(そして、結果的にも、右確信は実現したといえよう。)等の事情が認められる。

以上の事実関係を併せ考えると、訴外会社は営業状態、財産内容等からみて、原告の主張する本件求償権については、所得税法六四条二項にいう「行使することができないこととなつたとき」には当らないものといわざるをえない。

なお、原告は、以上の点につき、原告が訴外会社に対する求償権を放棄し、訴外会社に債務免除益の生じていることをもつて、あたかも求償権を「行使することができないこととなつたとき」の要件に当るかのごとき主張をしているが、原告の債権が放棄によつて法律上消滅したからといつて、直ちに右要件を充たすとはいえないのであつて、右要件を充たすといい得るためには、あくまでも原告の訴外会社に対する求償権の行使が同社の支払能力等からみてできないことを前提として債権放棄がなされた場合であることを要するものというべきである。しかるに、本件が右のような場合に当らないことは前示したとおりであるから、原告の右主張も採用することができない。

三  以上の次第で本件処分については原告の主張する違法事由はこれを認めることができないし、原告の係争年分における総所得金額について被告の認定したところ(裁決により一部取消された後のもの。)は相当であるから、本訴請求は失当としてこれを棄却することとし、訴訟費用の負担につき民訴法八九条を適用して主文のとおり判決する。

(裁判官 内藤正久 山下薫 三輪和雄)

別表一 売上推移表

決算期

事業年度

売上金額

前年対比

昭和39年8月期

自昭和38・9・1

至〃39・8・31

(千円)

三〇、六五六

パーセント

〃40年8月期

自〃39・9・1

至〃40・8・31

一九、〇六八

六二

〃41年8月期

自〃40・9・1

至〃41・8・31

五六、八五三

二九八

〃42年8月期

自〃41・9・1

至〃42・8・31

七〇、五一八

一二四

〃43年8月期

自〃42・9・1

至〃43・8・31

七一、七三二

一〇一

〃44年8月期

自〃43・9・1

至〃44・8・31

八九、七四四

一二五

別表二 借入金期末残高推移表 (単位 円)

決算期

原告以外からの借入金

原告からの借入金

合計

横浜銀行

その他

昭和39年8月期

四、二〇〇、〇〇〇

三、〇〇〇、〇〇〇

(東洋商事)

三二、〇二〇

七、二三二、〇二〇

〃40年8月期

二九、二〇〇、〇〇〇

二、五五〇、〇〇〇

(平和相互銀行)

一二、三八七、九八〇

四四、一三七、九八〇

〃41年8月期

四〇、二一二、〇〇〇

五、二七六、〇〇八

四五、五八八、〇〇八

〃42年8月期

三四、六八〇、〇〇〇

二、一八〇、六六八

三六、八六〇、六六八

〃43年8月期

四二、二六〇、〇〇〇

五一八、二七八

四二、五七八、二七八

〃44年8月期

三五、八八〇、〇〇〇

八五九、三〇三

三六、七三九、三〇三

別表三 建物の取得状況表

事業年度

取得資産名

取得年月

取得価額(円)

自昭和38・9・1

至〃39・8・31

自〃39・9・1

至〃40・8・31

木骨モルタル

二階建事務所

昭和40年5月

一、〇五六、七〇〇

自〃40・9・1

至〃41・8・31

厚木倉庫

および事務所

昭和40年9月

一、四六〇、〇〇〇

自〃41・9・1

至〃42・8・31

厚木東電倉庫

厚木班倉庫

昭和41年11月

〃41年12月

一、八九八、二九八

一、一〇〇、〇〇〇

別表四 中古車取得状況表

取得車輌

取得年月

事業年度および取得価額(円)

自38.9.1

至39.8.31

自39.9.1

至40.8.31

自40.9.1

至41.8.31

自41.9.1

至42.8.31

フオード56年

39.3

150,000

プリンスクリツパー

39.5

80,000

61年プリンストラツク

39.5

130,000

62年プリンスニユーマイラー

39.6

250,000

60年トヨペツトマスターライン

39.6

150,000

62年プリンスマイラー

39.12

230,000

トヨエース 64年式

40.3

250,000

64年トヨエース

40.3

215,000

63年トヨペツト

40.5

180,000

横さ 6872

40.10

150,000

プリンスクリツパー

41.3

100,000

別表五 新車取得状況表

取得車輌

取得年月

事業年度および取得価額(円)

自38.9.1

至39.8.31

自39.9.1

至40.8.31

自40.9.1

至41.8.31

自41.9.1

至42.8.31

ニツサンセダン

40.6

1,086,000

ニツサン ライトバン

40.7

478,600

トヨペツト 神4せ2,092

40.9

528,000

トヨペツト 神4せ2,073

40.9

528,000

トヨペツト 横4せ2,664

40.10

528,000

トヨペツト 横4せ2,666

40.10

528,000

パブリカ 横4そ4,725

41.5

405,590

ダツトサンキヤフライト

42.5

453,500

42.5

453,500

トヨペツト PK326

42.8

673,188

別表六 特殊車輌取得状況表

取得車輌

取得年月

事業年度および取得価額(円)

自38.9.1

至39.8.31

自39.9.1

至40.8.31

自40.9.1

至41.8.31

自41.9.1

至42.8.31

建柱車いすずCH3B型TXD50

40.2

4,340,302

穴掘車いすず21型TLD

40.2

2,560,978

小型建柱車三菱ふそう

41.12

4,304,241

別表七 資本金の推移表

年月日

摘要

発行する株式総数

資本の額(円)

昭和26.9.13

設立

五〇〇

五〇〇、〇〇〇

〃25.9.25

定款変更

二、〇〇〇

〃25.9.25

増資

一、〇〇〇、〇〇〇

〃39.9.25

増資

二、〇〇〇、〇〇〇

〃39.9.25

定款変更

八、〇〇〇

〃40.11.19

増資

八、〇〇〇、〇〇〇

〃40.11.19

定款変更

二二、〇〇〇

〃45.1.21

増資

一二、〇〇〇、〇〇〇

〃46.5.11

増資

一八、〇〇〇、〇〇〇

(注)<1> 発行済株式はすべて額面株式である。

<2> 額面株式の一株の金額は一、〇〇〇円である。

物件目録<省略>

(注) (所得税法六四条二項の適用に関する被告主張)

(一) 本件における原告主張の四、二八五、〇〇〇円が保証債務であることは争わない。

しかし、右保証債務が、所得税法六四条二項に該当するとの原告の主張は失当である。

すなわち、右特例は、保証債務を履行するため資産(たな卸資産及びこれに準ずる資産を除く。)の譲渡があつた場合において、その履行に伴う求償権の全部または一部を行使することができないこととなつたときは、その行使することができないこととなつた部分の金額(不動産所得、事業所得または山林所得の金額の計算上必要経費とされる金額を除く。)を、その資産の譲渡による収入金額のうち回収することができないこととなつた金額とみなして、その部分に相当する金額の収入金額がなかつたものとする特例である。右特例にいう「求償権の全部または一部を行使することができない」とは、その求償の相手方である主たる債務者等の資産状況などから総合的に判断すべきであり、たとえ求償権を放棄したような場合であつても、主たる債務者等に支払能力があると認められる場合はこれにあたらないことは明らかである。

(二) これを本件においてみるに、訴外神奈川電機株式会社については破産または和議手続開始の事実もないところであるし、かつ、原告の本件求償権放棄時における訴外会社の支払能力は、つぎのとおりである。

(1) 訴外会社の売上金額、借入金、当期利益、新規資産の取得状況、増資の状況を、原告の代位弁済前の同社の決算期である昭和三九年八月期から昭和四四年八月期までについて検討すると、次のとおりである。

(売上金額)

昭和三九年八月期から昭和四四年八月期までの各決算期別の売上金額は、別表一のとおりである。

右各決算期の売上金額をその前事業年度分とそれぞれ対比してみると、原告が代位弁済した四〇年八月期の売上は前期の約六二パーセントと、減少しているが、翌四一年八月期における売上は逆に二九八パーセントとなり、約三倍に増加している。さらに、原告が求償権を放棄した四二年八月期についても一二四パーセントと増加しており、売上が毎期順調に増加している。

(借入金)

右各決算期別の借入金の期末残高は、別表二のとおりである。

借入金について、原告が代位弁済をなした昭和四〇年八月期を基準として三九年八月期と比較してみると横浜銀行からの借入金並びに原告からの借入金はともに急増しているが、それ以後の事業年度にあつては原告からの借入金が毎期減少する一方、横浜銀行からの借入金については各事業年度共ほぼ一定していることがうかがえる。

(当期利益)

昭和三九年八月期から昭和四四年八月期までの決算状況をみると、欠損を生じたのは昭和四〇年八月期のみであり、その他の各決算期においては、いずれも当期純利益金が計上されている。

(資産の取得状況)

<1> 建物

昭和三九年八月期から昭和四二年八月期までの各事業年度別の取得状況は、別表三のとおりである。

右によれば、原告が代位弁済した昭和四〇年八月期から本件求償権が放棄された四二年八月期にかけて事業用建物がつぎつぎと建築されている。

<2> 車輌運搬具

車輌運搬具のうち中古車、新車、特殊車輌の昭和三九年八月期から昭和四二年八月期までの各事業年度別の取得状況は、別表四、同五、同六のとおりである。

右車輌の取得状況についてみると、原告が代位弁済した直前の事業年度である昭和三八年九月一日から同三九年八月三一日までの間には、新車の取得はなく専ら中古車のみであつたが、右代位弁済がなされた事業年度以後は中古車の取得にかわつて新車が購入されている。

また特殊車輌についても、右代位弁済がなされた事業年度以後において取得されている。

(増資の状況)

資本金の推移は別表七のとおりである。

右資本金の推移をみると設立時の資本金は五〇〇、〇〇〇円に過ぎなかつたのが昭和四六年八月期現在では一八、〇〇〇、〇〇〇円と増加している。

(2) 以上の各事実からすれば、訴外会社は、昭和四〇年八月期を除きすべて売上が毎期順調に増加し、純利益金を生じていること、固定資産の取得状況も活発であること、さらに増資が常に繰返えされていることが明白である。

一方訴外会社の借入金の状況をみても原告個人からの借入金は毎期減少している反面横浜銀行からの新規借入がなされているが、もともと市中銀行が融資をするにあたつては相手方の営業状態、財産内容等を綿密に調査して回収見込のある健全な企業に限つて融資を行つていることからも、訴外会社は安定した企業内容を保持していたものということができる。

(三) 以上のとおり、訴外会社は営業状態、財産内容等からみて支払能力を喪失したとは認められないので、原告の本件求償権は所得税法六四条二項にいう「求償権の全部または一部を行使することができないこととなつたとき」には当らないというべきである。

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