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東京地方裁判所 平成2年(ワ)4753号 判決 1990年10月23日

主文

一  被告は、原告に対し、金六五〇万円及びこれに対する平成二年三月三〇日から支払済みまで年五分の割合による金員を支払え。

二  原告のその余の請求を棄却する。

三  訴訟費用はこれを一一分し、その一を原告の負担とし、その余は被告の負担とする。

四  この判決は、仮に執行することができる。

事実及び理由

第一  請求

被告は、原告に対し、七一五万円及びこれに対する平成二年三月三〇日から支払済みまで年五分の割合による金員を支払え。

第二  事案の概要

本件は、事故により死亡した原告の妻訴外亡小松美代子が締結した保険契約に基づく保険金の請求を、原告が、保険会社である被告に対して請求している事件である。

一  (争いのない事実)

小松美代子は、被告との間で、昭和六一年七月一日、左記内容の積立女性保険契約を締結した。

<1>  保険契約者 小松美代子 <2> 保険者 被告

<3>  被保険者 小松美代子 <4> 保険金 事故による死亡の時は一〇〇〇万円

<5>  保険期間 昭和六一年七月一日午後四時から同六六年七月一日午後四時まで

右保険契約の申込書(乙第一号証)の「死亡保険金受取人指定」欄は空白であり、同欄横には、「相続人となる場合は記入不要です。」という文章が印刷されている。

右保険契約の保険証券(甲第一号証)の「死亡保険金受取人」欄には、「法定相続人」という文字が記入されている。

右保険契約に適用される保険約款には、死亡保険金受取人の指定のないときは、被保険者の法定相続人に死亡保険金を支払うとの定めがある。

小松美代子は、昭和六三年九月二八日、事故のため死亡した。

小松美代子には子がなく、その相続人は、別紙身分関係図のとおり一〇人であり、その遺産に対する原告の法定相続分割合は、四分の三である。

被告は、平成二年三月三〇日、原告に対し、本件保険契約に基づき保険金として一〇〇万円を支払った。

二  (争点)

1  本件保険契約において、小松美代子は、死亡保険金受取人を、自分の法定相続人と指定する意思表示をしたか。

2  本件保険契約に基づいて発生した原告の被告に対する保険金請求権の額は保険金に、小松美代子の遺産に対する原告の法定相続分の割合である「四分の三」を乗じた金額である七五〇万円か、それとも、保険金を小松美代子の相続人の数である「一〇」で割った金額である一〇〇万円か。

3  本件で、原告は被告に対して自分が負担を約束した弁護士費用の賠償請求をすることができるか。

第三  争点に対する判断(以下省略)

(別紙)

身分関係図

<省略>

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