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最高裁判所第二小法廷 昭和51年(オ)1226号 判決 1977年2月28日

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人佐藤孝文の上告理由第一について

民法六三四条一項所定の瑕疵修補請求権と同条二項所定の瑕疵修補に代わる損害賠償請求権とのいずれを行使するかは、注文者において自由に選択することができるのであつて、注文者は、瑕疵修補の請求をすることなく直ちに瑕疵修補に代わる損害賠償を請求することもできるものと解するのが相当である。それゆえ、原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。

同第二について

原審の認定した事実関係のもとにおいて、上告人は被上告人に対し瑕疵修補に代わる損害賠償の義務があるとした原審の判断は、正当として是認することができ、原判決に所論の違法はない。論旨は採用することができない。

同第三及び第四について

所論の点に関する原審の認定判断は、原判決挙示の証拠関係に照らし、正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。論旨は、ひつきよう、原審の専権に属する証拠の取捨、事実の認定を非難するものにすぎず、採用することができない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 岡原昌男 裁判官 大塚喜一郎 裁判官 吉田 豊 裁判官 本林 譲 裁判官 栗本一夫)

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