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最高裁判所第二小法廷 昭和40年(オ)237号 判決 1966年9月02日

上告人(原告・被控訴人) 株式会社堀内商会

右訴訟代理人弁護士 盛一銀二郎

被上告人(被告・控訴人) 実相寺

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人盛一銀二郎の上告理由第一について。

被上告人所有の本件不動産を目的とする根抵当権設定契約が締結された事実を認めるに足りる証拠はない、とした原判決の判断は、その説示する証拠関係に照し、これを首肯しえなくはなく、右判断に、所論のような経験則違背等の違法が存するものとは認められない。論旨は、ひっきょう、原審の寺権に属する証拠の取捨、事実の認定判断に対する非難たるに帰し、採用できない。

同第二および第三について。

被上告人は、原審において、上告人との間の根抵当権設定契約は、被上告人の代表者たる大木竜偉が個人として同人所有の不動産につき締結したものである旨主張し、被上告人の所有不動産について根抵当権設定契約が締結された事実は極力争ったこと、したがって、該事実についての自白の成立は認めえず、その点が、裁判所の釈明をまつまでもなく当事者において立証を尽くすべき明白な争点であったことは、原判決の事実摘示および記録によって認められる訴訟の経緯に徴し明らかである。されば、当事者双方の立証に基づき、前叙のように、本件不動産を目的とする根抵当権設定契約締結の事実は認められないとした原審の審理判断に、所論のような、自白の成立を看過してその拘束力に反し、あるいは争点を明らかにするため当然なすべき釈明権の行使を怠った違法があるものとはなしえず、論旨はいずれも採ることができない。

<以下省略>

(裁判長裁判官 奥野健一 裁判官 草鹿浅之介 裁判官 城戸芳彦 裁判官 石田和外 裁判官 色川幸太郎)

上告代理人盛一銀二郎の上告理由<省略>

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