大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和41年(あ)1980号 決定 1967年10月31日

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人橘一三の上告趣意について。

所論は、判例違反をいうが、所論引用の判例は、いずれも事案を異にし本件に適切でなく、その余の論旨は、単なる法令違反の主張であって、適法な上告理由に当らない(なお、船用品納入業者(シップチャンドラー)が、法定の除外事由がないにもかかわらず、非居住者である外国船の船長その他の乗組員に対し、いわゆるコミッションまたはオーバービル名義の下に、本邦通貨である円を支払った場合には、外国為替及び外国貿易管理法二七条一項二号、七〇条七号の罪が成立する旨の原判断は正当である。)。

また、記録を調べても、刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められない。

よって、同四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 下村三郎 裁判官 田中二郎 裁判官 松本正雄)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例