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最高裁判所第三小法廷 昭和26年(れ)61号 判決 1951年4月10日

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人梶原止の上告趣意は末尾添附の書面記載のとおりであってこれに対する当裁判所の判断は次のとおりである。

所論過剰防衛行為については法律上当然にその刑を減軽し又は免除しなければならないものではなく減軽又は免除するかどうかは裁判所の裁量にまかされたところである。従って右過剰防衛の主張は旧刑訴法三六〇条二項の主張にあたらないものというべく原判決が原審弁護人のこの点の主張に対する判断を明示しなかったことに所論のような違法はない。なお過剰防衛の主張にはその前提として当然正当防衛の主張を含むというものではなく原審公判調書を調べてみても弁護人が正当防衛の主張をしたものとは認められない。それ故論旨は理由がない。

よって旧刑訴四四六条に従い全裁判官一致の意見に依り主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 長谷川太一郎 裁判官 井上 登 裁判官 島 保 裁判官 河村又介)

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