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最高裁判所第三小法廷 昭和25年(れ)1442号 判決 1951年8月28日

主文

本件各上告を棄却する。

理由

一、被告人晒谷一雄同中井邦一の弁護人堂野達也の上告趣意書第一、二点について。

行使の目的を以て公文書の形式を偽わり、一般人をして公務所若くは公務員がその権限内において作成したものであると信ぜしめるに足る形式外観を具える文書を作成し、以て公文書の信用を害する危険を生ぜしめたときは公文書偽造罪が成立するものと解すべきである。そして原判決によれば、被告人晒谷一雄は判示第一の一、二、四、六、七記載のように各判示日時頃、判示場所において行使の目的を以て擅に指定生産資材需要者割当証明書(以下割当証明書という)用紙の割当主任官欄に商工事務官松井一雄等の記名印及び印章を、主務官庁欄に偽造の商工局印をそれぞれ押捺し、品名欄に判示品名を記入し、以て大阪商工局発行名義の各物資の割当証明書を作成したものであり、被告人中井邦一は判示第三に記載のように、被告人晒谷一雄から偽造の大阪商工局印を押捺したまま品名の記載のない割当証明書を入手しその偽造印である情を諒知しながら各判示日時判示場所において行使の目的を以て擅に右割当証明書に判示のように品名を記入して、大阪商工局名義の割当証明書を作成したというのであるから、被告人等の右行為は正に公文書偽造罪にあたるものと解するを相当とする。従って原判決には所論のような違法はなく論旨は理由がない。

二、被告人朱矢直吉の弁護人和田和一郎の上告趣意について。

論旨は結局原判決の量刑不当を主張するものであって上告適法の理由とならない。

よって旧刑訴第四四六条に従い主文のとおり判決する。

この判決は全裁判官一致の意見によるものである。

(裁判長裁判官 長谷川太一郎 裁判官 井上 登 裁判官 島 保 裁判官 河村又介)

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