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最高裁判所第三小法廷 平成10年(あ)1137号 決定 1999年11月30日

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人裏薫、同林範夫、同趙星哲の上告趣意は、憲法違反をいう点を含め、実質は単なる法令違反の主張であって、刑訴法四〇五条の上告理由に当たらない。

なお、所論にかんがみ、職権で判断する。

被告人が平成九年六月九日外国人漁業の規制に関する法律三条一号に違反して漁業を行ったとされる本件海域は、領海及び接続水域に関する法律一条、二条、同法施行令二条一項により、同年一月一日以降新たに我が国の領海となった海域であるから、右海域における違法行為に対する我が国の裁判権の行使が日本国と大韓民国との間の漁業に関する協定(昭和四〇年条約第二六号、平成一一年一月二二日失効前のもの)四条一項により制限されるものではないとした原判断は、これを正当として是認することができる。

よって、刑訴法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 金谷利廣 裁判官 千種秀夫 裁判官 元原利文 裁判官 奥田昌道)

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