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最高裁判所第一小法廷 昭和29年(あ)2543号 決定 1955年2月03日

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人岡崎秀太郎の上告趣意は、単なる法令違反、事実誤認の主張を出でないものであって、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また原判示のごとき注意義務のあること、被告人にその義務の懈怠があること並びに被害者や後車の運転者において相当の注意をすれば、被害者が安全に避難することができた事情があっても、被告人がその責を免れ得ないことについての原判決の判示は、正当であると認められるから、同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よって同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 斎藤悠輔 裁判官 真野毅 裁判官 入江俊郎)

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