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大阪高等裁判所 平成4年(ネ)2388号 判決 1993年10月28日

大阪市東成区大今里南一丁目八番二一号

控訴人

八尾キーパー株式会社

右代表者代表取締役

中井健

右訴訟代理人弁護士

露口佳彦

大阪市東成区東中本三丁目四番二一号

被控訴人

シンワ産業株式会社

右代表者代表取締役

鈴木亘

右訴訟代理人弁護士

上杉一美

主文

一  原判決を取り消す。

二  被控訴人は、別紙物件目録記載の包装用襟枠を製造し、販売し、貸し渡し又は譲渡若しくは貸渡しのために展示してはならない。

三  被控訴人は、前項記載の包装用襟枠の在庫品及び右包装用襟枠の製造に使用した金型をいずれも廃棄せよ。

四  被控訴人は控訴人に対し、一八六万三二二五円及びこれに対する平成三年九月一日から支払済みまで年五分の割合による金員を支払え。

五  訴訟費用は、第一、二審を通じ、被控訴人の負担とする。

六  この判決は仮に執行することができる。

事実

一  申立て

控訴人は、主文第一ないし第五項と同旨の判決並びに仮執行宣言を求め、被控訴人は控訴棄却の判決を求めた。

二  請求の原因(控訴人=原告)

以下において、控訴人を「原告」と表記し、被控訴人を「被告」と表記する。

1  本件意匠権

原告は、次の意匠権(本件意匠権)を有している。

意匠登録出願日 昭和五五年一二月九日

意匠登録日 昭和五七年九月三〇日

意匠登録番号 第五九一六六一号

意匠に係る物品 包装用襟枠

登録意匠 別紙意匠公報(1)記載のとおり(本件登録意匠)

本件登録意匠の類似意匠として、次の二つが登録されている。

(1)  類似一の意匠(本件類似一の意匠)

意匠登録出願日 昭和六一年一月三〇日

意匠登録日 昭和六三年一一月一五日

意匠に係る物品 包装用襟枠

登録意匠 別紙意匠公報(2)記載のとおり

(2)  類似二の意匠(本件類似二の意匠)

意匠登録出願日 昭和六一年二月一三日

意匠登録日 昭和六三年一一月一五日

意匠に係る物品 包装用襟枠

登録意匠 別紙意匠公報(3)記載のとおり

本件登録意匠に係る物品は、別紙意匠公報(1)~(3)の「使用状態を示す参考斜視図」にみられるとおりに使用される。すなわち、襟S1付のシャツS等における包装時に、襟の内側に装着して襟を保護するために使用するものであって、使用時には中央部分に下方に向けて突出した左右二片の突出片A1、A1がこれら突出片の基部に横長に形成された切り線A2部分から折り曲げられ、シャツSの前身頃と後身頃との間に挿入され、位置決めされた左端縁の四角形の係止突起がシャツSの襟S1の大きさに適した位置の係止孔に挿入されて使用される。

2  本件被告製品の製造、販売

被告は、別紙物件目録記載の包装用襟枠(本件被告製品)を業として製造し、販売している。

本件被告製品は、次のようにして使用される。すなわち、襟付のシャツ等における包装時に、襟の内側に装着して襟を保護するために使用され、使用時には、中央部分に下方に向けて突出した左右二片の突出片4、4が、これら突出片の基部に横長に形成された切り線6、6部分から折り曲げられ、シャツの前身頃と後身頃との間に挿入さか、位置決めされた左端縁7の四角形の係止突起8がシャツの襟の大きさに適した任意の位置の係止孔10に挿入されて使用される。

本件被告製品の意匠は、別紙イ号図面のとおりである(本件被告意匠)。

3  意匠の対比

本件被告意匠を、本件登録意匠だけと対比すると(本件類似一の意匠と本件類似二の意匠を念頭に置かないで対比)、次の点に相違がみられる。

(1)  左右二片の中間に形成された切り込みの形状が、本件登録意匠では直線状なのに、本件被告意匠の5は鋭角V字状の点。

(2)  右の各突出片に形成された切り線が、本件登録意匠では直線状なのに、本件被告意匠の6は皿形状の点。

(3)  右端側近くに形成された係止孔の形状が、本件登録意匠では]字状なのに、本件被告意匠の10は長孔状の形で一〇個の点。

しかし、各相違は類似の範囲を出ない。

(1)の相違点…… 本件類似一の意匠が、下端がV字状で上部がT字形であることと、本件類似二の意匠が広幅Y字形であることに対比するとき、類似の範囲を出ない。

(2)の相違点…… 本件類似一の意匠及び本件類似二の意匠が共に、皿形状の切り線である点で、本件被告意匠の切り線と同じなので、類似の範囲を出ない。

(3)の相違点…… 一応明らかな相違点だが、係止孔の形状を]形とするか長孔状とするかは周知技術の選択の範囲内である。この点は意匠感を大きく左右する差異ではない。

また、係止孔の数は、本件類似一の意匠が一一個、本件類似二の意匠が一〇個の点からみて、これを一〇個とする本件被告意匠が本件登録意匠の類似の範囲に属することは明らかである。

このように、本件被告意匠は、本件登録意匠だけと対比したときには部分的な相違があるが、本件類似一の意匠、本件類似二の意匠が合体した本件登録意匠と対比すれば、本件登録意匠の範囲に属するものであることは明らかである。

4  差止め、廃棄請求の必要性

原告は、平成元年六月二七日、本件被告意匠が本件意匠権を侵害するとの警告書を出したのに対し、被告は、本件被告意匠は本件意匠権を侵害するものではないと回答してきた。したがって、被告は、将来においても本件被告意匠を製造、販売するおそれがある。

5  損害

被告は、昭和六三年四月一日から平成元年六月二七日まで、本件被告製品を四三万五四五〇個、三九五万五六五〇円で製造、販売した。

被告は、平成元年六月二七日から同年九月九日まで、株式会社収納アパレル、山善株式会社及びカネタシャツ株式会社に本件被告製品(商品名F1、F2、F1の大寸)を、六万四一〇〇個、六三万六五五〇円で製造、販売した。

被告は、平成元年九月一〇日から平成三年八月末日まで、本件被告製品を三万二八〇〇個、三三万〇四〇〇円で製造、販売した。

これらの事実によると、被告は、昭和六三年四月一日から平成三年八月末日までの間に、本件被告製品合計五三万二三五〇個を四九二万二六〇〇円で製造、販売したことになる。

この事実を前提にすると、原告の損害は次のように算定される。

原告が本件登録意匠の実施品を製造、販売することによって得る一枚当たりの利益は三円五〇銭なので、五三万二三五〇個分を乗じると、一八六万三二二五円となる。

被告代表者の供述によっても、利益は売り単価の三割はあり、売り単価は被告の帳簿によれば九円、一一円、一二円の三種があり、一一円平均とみれば一枚当たりの利益は三円三〇銭なので、五三万二三五〇個分は一七五万六七五五円となる。

よって、原告は、被告の本件被告製品の製造、販売により一八六万三二二五円の損害を被ったことになる(意匠法三九条一項の推定)。被告は、故意又は過失により本件被告製品を製造、販売したので、原告に対し同額の損害賠償義務がある。原告はこれを請求する。

三  被告の主張

1  意匠の対比(各部を示す番号は、別紙イ号図面のほか、その次葉のイ号図面その2も参照)

1、3(上下縁)…… 本件登録意匠と同様に水平。しかしながら、本件登録意匠で上下縁が水平に形成された形状は、本件登録意匠の意匠登録出願に先立つ昭和四五年に発行された意匠登録番号第三一六六五〇号の意匠公報(別紙意匠公報(4))で、上下縁が水平な襟枠を図示されて公知となっていた。

2(傾斜面)…… 本件登録意匠の該当部分に比して緩やかで、短い。

本件被告意匠と本件類似一の意匠の傾斜面を対比してみると、長さが異なっている。本件被告意匠と本件類似二の意匠を対比すると、傾斜角が異なっている。なお、2の傾斜面については、本件類似二の意匠の効力が疑問であるとする後記の主張を参照。

4(突出片)…… 本件被告意匠及び本件登録意匠は、下方に突出している。これで、シャツに装着された襟枠が、襟の喉元付近で浮き上がるのを予防している。本件登録意匠の突出片が形成されている意匠は、昭和五五年一月一九日には商品として製造、販売されていたから(別紙被告公知意匠図面のCの公知意匠)、公知であった。

本件被告意匠と本件類似一の意匠とを対比すると、本件被告意匠においては、突出片の間に鋭角のU字形が形成されている点で異なる。本件被告意匠と本件類似二の意匠とを対比すると、突出片の形状が著しく異なっている。また、この突出片についても、本件類似二の意匠の効力が疑問であるとする後記の主張を参照。

5及び12…… 先端を丸くした山形に切り取られているが、本件登録意匠該当部分は、切り線があるだけである。これは、本件登録意匠のように切り線だけならば、シャツに装着するために襟枠を曲げた際、切り線から上に割れが走るので、これを予防するためであり、実用性による工夫である。

6(切り線)…… 本件登録意匠の該当部分と同様、まっすぐな直線である。これは、突出片4を折り曲げやすくするという実用性による。本件登録意匠のように直線だけならば、突出片を折り曲げた際、切り線の左右に割れが走るので、これを予防するために、本件被告意匠では、切れ線の両端に斜め下方にも切り線を付け、実用性を図っている。

10(係止孔)…… 切り抜かれているが、本件登録意匠の該当部分は、切り目だけである。本件被告意匠では、これで係止突起8を差し込みやすくし、作業能率の向上を図っている。なお、係止孔の数が異なるが、係止孔の数が少ないと襟枠の大寸、小寸を製造しなければならなくなるので、大寸、小寸を兼用するため、本件被告意匠では係止孔を多くして、商品在庫を減らすという商品管理面での工夫をしている。

11…… 谷形の切り込み。本件登録意匠の該当部分はない。これは、襟枠をシャツの正しい位置に装着するという実用性を目的とする。

13、14(突出片両端の丸み)…… 本件登録意匠の該当部分に比し、より丸くなっている。これは、突出片4を折り曲げてシャツの下側に差し込む際、シャツに引っ掛かることなく、スムーズに差し込めるという作業能率の向上を目的としている。

以上のとおり、本件被告意匠と本件登録意匠の形の相違は、襟の保持のためという実用性、また、装着しやすくするという作業能率の向上、あるいは商品管理という点から生じたものであって、美意識から生じたものではない。

2  本件類似二の意匠の参酌の不許

本件類似二の意匠は、実用新案出願公開昭五六-一七五三七八号公報(別紙公開実用新案公報)の第2図と対比すると、その効力に疑問がある。同公報は本件類似二の意匠の出願(昭和六一年二月一三日)に先立つ昭和五六年一二月二四日に公開されていた。傾斜面2の角度は、本件登録意匠は急だが、本件類似二の意匠及びこの公開公報の第2図は緩やか。左右突出片4の間の形状については、本件登録意匠は切り線だが、本件類似二の意匠及び右第2図は空間を形成している。そのため、本件類似二の意匠はこの第2図に類似している。本件類似二の意匠は、類似意匠は自己の登録意匠にのみ類似していなければならないとする要件を充足していない。

したがって、本件登録意匠の類似の範囲を画する際、本件類似二の意匠を参考にしてはならない。

3  取引の実情

襟枠の看者は、シャツ屋、ボタン屋と専門の業者である。この業者は、まずシャツの種類によって襟枠を大別し、次に、シャツに密着する実用性、及び装着させやすいという作業能率が高いもの、それに在庫が少なくて済むものを選別するので、襟枠の細部まで見て購入する。

そして、業者による実用性、作業能率及び商品管理からみた、本件被告意匠と本件登録意匠の相違は、本件登録意匠の要部である突出片の形状にまで及んでいる。この要部を中心に全体を観察した場合、本件被告意匠と本件登録意匠との間に異なった美感を生じさせ、混同を生じさせることはない。

原判決は、別紙被告公知意匠図面のA、B、Cの公知意匠との対比において、本件登録意匠における形状のうち、左右下縁の中間部分に円形山形切り込みを設けていない点(特徴α)、突出片中間の切り込みの形状を、円形山形に代えて直線としている点(特徴β)、係止部の形状及び個数を、長孔状に代えて]字状としている点(特徴γ)を重視し、本件被告意匠はβとγの特徴をいずれも具備していないとした。この差異は、正面図に表れ、ボタン屋等の看者の注意を引くところなので、本件被告意匠は本件登録意匠と誤認混同されるおそれがなく、原判決のこの判断は正当である。

理由

一  本件意匠権と本件被告製品の製造、販売

原告が本件意匠権を有していること、被告が本件被告製品を業として製造、販売したことは、当事者間に争いがない。そして、本件登録意匠と本件被告意匠は、意匠に係る物品を包装用襟枠とすることで一致している。

二  意匠の共通点

本件被告意匠と本件登録意匠は、平面、底面及び側面の形状は単なる細い長方形にすぎず、正面の形状に特徴を有するものであるが、正面図において、次の共通点を有することが明らかである。

(1)  上縁の両端側が水平で、中央部が緩やかなV字形の傾斜面に形成されている。

(2)  下縁の両端側も水平で、中央部の下方に、左右二片の突出片が形成されている。

(3)  この左右二片の突出片の中間に、上端が下縁のほぼ延長線上に至る切り込みが形成されている。

(4)  左右の突出片の基部に、下縁の延長線上に沿った直線状切り線が、突出片の両端部分を残して横長に形成されている。

(5)  左端縁の中央部に横外方に向けて突出する四角形の係止突起が形成されている。

(6)  右端縁は直線状に形成されている。

(7)  この右端側に近い位置に係止孔が複数個形成されている。

これらの共通点は、包装用襟枠の基本的構成態様に係るものであり、両意匠の全体的まとまりとして、下方突出部を顕著に認める中心部から直線状の両翼を有している、という独特の統一的な形態上の特徴を表しているものと認められ、意匠の類否を判断すべき支配的部分であり、主要部に係るものと認められる。この点で、本件被告意匠は、本件登録意匠と基本的構成態様を共通にしているというべきである。そして、以下に説示するように、この共通点を陵駕すべき差異点はないから、両意匠は類似するものと認められる。

三  意匠の差異点とその評価

1  本件被告意匠は、本件登録意匠との対比において、次の差異があることが明らかである。(各部を示す番号は、別紙イ号図面のほか、その次葉のイ号図面その2によった)

(1)  傾斜面2が、本件登録意匠の該当部分に比して緩やかで、短い。

(2)  切り線6の両端が、斜め下方に向かって折れ曲がっている。本件登録意匠にはこれがない。

(3)  傾斜面2の中央部に、谷形の切り込みを有する。本件登録意匠北はこれがない。

(4)  左右突出片4の中間の切り込みの形状を、本件登録意匠の直線に代えて傾斜勾配の高い山形としている。

(5)  左右突出片の角13、14が、本件登録意匠の該当部分に比し、より丸くなっている。

(6)  係止孔10の形状が本件登録意匠の]字状に代えて長孔状としており、その個数も本件登録意匠と異なる。

2  しかしながら、本件類似一の意匠及び本件類似二の意匠を併せてみると、(1)、(2)、(4)及び(5)の差異点について、次のとおり判断される。(3)、(6)の差異点については、公知意匠の関係で判断するところに譲る。

(1)については、上縁の中央部の傾斜面の長さ及び角度が、上縁全体に占める割合からみて本件登録意匠に比べて小さく緩やかな意匠も、本件登録意匠と類似の範囲とされていることが明らかである(本件類似二の意匠)。

(2)については、突出片の基部にある直線状切り線の先端が下方に向かって折れ曲がっている形状を有する意匠も、本件登録意匠の類似の範囲とされている(本件の両類似意匠)。

(4)については、左右突出片中間切り込みの形状が、直線状のものでなくキノコ状のように広がりを持っている形状も、本件登録意匠の類似の範囲とされており(本件類似二の意匠)、その中間形態である傾斜勾配の高い山形状のものも、本件登録意匠の類似の範囲と認められる。

(5)については、本件被告意匠の13、14(突出片両端の丸み)が、本件登録意匠の該当部分に比し、より丸くなっているのも、本件類似一の意匠からみて、本件登録意匠の類似の範囲である。

被告は、実用新案出願公開昭五六-一七五三七八号公報(別紙公開実用新案公報)の第2図に示される形状が、本件類似二の意匠の意匠登録出願より前に公知になっていたことを理由に、本件登録意匠の類似の範囲を画するのに本件類似二の意匠を参考にしてはならないと主張する。なるほど、右の公開実用新案公報は昭和五六年一二月二四日に公開されていて、その第2図に示された意匠が、本件類似二の意匠の意匠登録出願日である昭和六一年二月一三日より前に公知となっていたことは明らかである。しかしながら、この第2図に示されている意匠は、その5として表されている部分が、それに続く切り欠け(中央のものではなく、両翼にあるもの)の存在とその幅が比較的狭いことにより、中央部分にある左右突出片としての存在感を欠いていることが明らかである。本件類似二の意匠は、左右突出片の幅(上下方向の長さ)が広く、上縁と下縁が共に水平に形成されていて、そこに切り欠けはないことにより、左右突出片の存在感を明らかに表しているから、右の第2図に示される意匠とは顕著に異なる特徴を有しているものと認められる。

また、被告主張のように、本件類似二の意匠と右第2図に示される意匠は、中央傾斜部の角度が緩やかで、左右突出片の間に空間を形成しているという共通点もあることは明らかであるが、この共通点は、右の顕著に異なる特徴を陵駕するものではない。

したがって、本件類似二の意匠に登録無効事由があるということはできない。本件登録意匠の類似の範囲を画するのに、本件類似二の意匠も参酌されるべきであり、これに反する被告の主張は失当である。

四  公知意匠

証拠によれば、本件登録意匠に係る物品である包装用襟枠に関し、本件登録意匠の意匠登録出願前、次の意匠が公知であったことが認められる。

証拠…… 乙第一~第八号証、第一〇号証、第一一号証の一~四、第一二~第一五号証、検乙第一~第四号証、被告代表者。

1  意匠公報に記載の意匠として、次のもの。

別紙意匠公報(4)(昭和四五年一二月三日発行)に掲載された意匠登録第三一六六五〇号の包装用台紙の意匠。

別紙意匠公報(5)(昭和五三年一月一七日発行)に掲載された意匠登録第三一六六五〇号の類似一の包装用台紙の意匠。

別紙意匠公報(6)(昭和五四年七月四日発行)に掲載された意匠登録第三一六六五〇号の類似二の包装用台紙の意匠。

別紙意匠公報(7)(昭和四六年三月五日発行)に掲載された意匠登録第三二五一五二号の包装用枠の意匠。

別紙意匠公報(8)(昭和四六年三月六日発行)に掲載された意匠登録第三二五一五二号の類似一の包装用枠の意匠。

別紙意匠公報(9)(昭和四六年三月六日発行)に掲載された意匠登録第三二五一五二号の類似二の包装用枠の意匠。

別紙意匠公報(10)(昭和五五年一月五日発行)に掲載された意匠登録第三二五一五二号の類似三の包装用枠の意匠。

別紙意匠公報(11)(昭和五五年一月五日発行)に掲載された意匠登録第三二五一五二号の類似四の包装用枠の意匠。

2  被告が製造、販売した製品の意匠として、次のもの。

昭和五四年一二月ごろから昭和五五年六月ごろまでの、別紙被告公知意匠図面記載のAの意匠。

昭和五五年二月ごろから同年三月ごろまでの、別紙被告公知意匠図面記載のBの意匠。

昭和五五年一月ごろから同年七月ごろまでの、別紙被告公知意匠図面記載のC及びDの意匠。

五  公知意匠からみた本件類否判断

1  右認定事実によると、本件登録意匠と意匠に係る物品を共通にする(包装用枠)意匠登録番号第三二五一五二号の本意匠が[字状の係止切り目を有するのに対し(別紙意匠公報(7))、その類似意匠として、長孔状の係止切り目を有するものが登録されている(別紙意匠公報(11))。そうすると、包装用襟枠の意匠において、係止切り目が[字ないし]字状なのと、長孔状なのとは、部分的改変の域を出るものではないというべきであり、美感からいっても部分的な差異であって、包装用枠(襟枠)の意匠の全体ないし主要部に影響を与えて、その美感を別個のものとするほどに顕著な差異となるものではないと認められる。

係止孔の数も、意匠登録番号第三二五一五二号の登録意匠の本意匠と類似意匠の間では異なっているから、その違いは部分的改変の域を出るものではなく、全体の意匠の美感に顕著な差異となって表れるものではないと認められる。

結局、前記三1(6)の差異点は、意匠の類否判断にとって、決定的な部分ではない。また、同(3)の差異点(本件被告意匠の傾斜面2の中央部には谷形の切り込みを有するが、本件登録意匠にはこれがない点)は、意匠全体から見てごくわずかな部分の相違にすぎず、果たして看者の目に止まるか疑問の余地がないわけではないので、意匠の類否判断に際しての決定要素ではない。

2  そして、右に認定した公知意匠を全体的に観察すると、別紙意匠公報(4)~(11)にみられるものは、全体的に観察するとブーメラン状ないし腕を折り曲げたような形態となっており、別紙被告公知意匠図面記載のA、Bのものは、下縁の中央に突出片がみられるものの、下縁全体の長さに比してごくわずかな部分にとどまっている。同B、C、Dのものは、両翼の下縁のほぼ中央部分に円形山形の切り欠けを有し、これがあるために、特にC、Dのものは全体を直線状を基調とする意匠と観察することはできず、また、本件登録意匠や本件被告意匠においては突出片の存在感が大きいのに対して、C、Dが有する中央部の下の突出片は、右の円形山形の切り欠けの存在に影響を受けて、存在感が希薄な印象である。そして、C、Dのものが有する中央部の下の突出片は、本件被告意匠や本件登録意匠で表現されるような突出片というよりは、むしろC、Dの中央部を一体として形成してものと感じさせるほどにその長さが大きい印象を有している。これは、円形切り欠けを有するために、本件被告意匠や本件登録意匠が有する直線状の両翼という部分の存在感が薄いことから惹起される印象といえる。

円形切り欠けは、包装用襟枠の素材によっては、これを曲げることが困難なために設けたものと推定されるが、円形切り欠けがあると否とでは、この意匠の正面図についての印象は顕著に異なるものであるから、この差異をもって、機能上の制約からくる必然的な意匠形態とすることはできない。

3  このように観察される右の各公知意匠との対比で本件登録意匠を観察すると、下方突出片を有する中心部から直線状に伸びる両翼を持っているという、さきに説示した独特の全体的統一的な形態上の特徴は、公知意匠にはない本件登録意匠における独自のものである。そして、本件被告意匠もこの特徴を具備しているのであるから、本件登録意匠の類似の範囲に属するといわざるを得ない。

六  取引形態と類否

本件登録意匠と本件被告意匠は、意匠に係る物品を包装用襟枠とする。この種商品は、正面と背面が表裏対象となっていて、平面、底面、側面(以上につき、別紙意匠公報(1)参照)からは直線状のものしか観察されないので、正面からの形状の特徴だけに、需要者ないし取引者(看者)の注意が寄せられるものであることは明らかである。包装用襟枠の直接の需要者ないし取引者はシャツ屋やボタン屋などの専門業者であって、この専門業者は、ワイシャツ、開襟シャツなどの襟付きシャツを展示、収納する際に、襟の内側に装着して形崩れを防止するために包装用襟枠を使用するものであるから(別紙意匠公報(1)~(3)の「使用状態を示す参考斜視図」)、包装用襟枠の取引に当たってその機能的な側面に重要な関心を抱き、機能美を感じることのあるのは否めない。

しかしながら、包装用襟枠が取引される場合においても、それ自体が展示されるなどして専門業者の目に触れる最初は、襟付きシャツに装着される前であり、曲げられたり折られたりせずに製造されたそのままの展開状態の形態で、展示され取引されるものであることは明らかである。その第一義的な美感はこのような形態におけるところに生じるのであり、本件登録意匠が登録されているのも、この状態の意匠に独特の美感を起こさせるものとされたからにほかならない。このことは、本件登録意匠についての別紙意匠公報(1)の基本図からみても毛明らかである。

包装用襟枠は最終需要者である消費者の目に触れにくい箇所と状態で使用され、襟付きシャツを購入したら、その形状に関心が持たれることなく、不用のものとして廃棄されるのが通例である。したがって、一般消費者にとって、包装用襟枠の展開意匠に美感を持つことは少ないかもしれない。しかしながら、意匠の看者は一般消費者に限定されるものではないし、本件登録意匠が想定する看者は、前記のようにシャツ屋やボタン屋などの専門業者である以上、一般消費者が持つ美感の有り様は、本件登録意匠の類似の範囲を決定するに際して決定的なものではない。

したがって、取引の形態からみても、本件登録意匠と本件被告意匠の類否は、展開された正面図をもって決定されるべきであり、その類否判断はさきに説示したとおりである。

七  故意過失

以上のように、本件被告意匠は本件登録意匠に類似するから、本件被告製品の製造、販売は本件意匠権を侵害するものである。そして、意匠法四〇条により、右侵害については被告の過失が推定される。甲第三、第四号証(枝番を含む)及び弁論の全趣旨によれば、原告は、昭和六二年一一月から被告が本件被告製品の製造、販売を開始して後までの間、本件被告製品ないしその類似品が本件登録意匠を侵害する旨の警告書を、被告に対して複数回にわたり送付していた事実が認められるのであるから、右の推定は覆らないものといわなければならない。

被告には、本件意匠権を侵害したことについて損害賠償義務がある。

八  損害

1  被告が本件被告製品を次のように製造、販売したこと(合計五三万二三五〇個の製造、販売)は、被告が第一審において自認し、原告がこれを有利に援用し、被告は原告の援用事実を更に自白した(第一審の第二六回口頭弁論期日)。

昭和六三年四月一日から平成元年六月二七日までの間、四三万五四五〇個製造し、三九五万五六五〇円で販売したこと。

平成元年六月二七日から同年九月九日までの間、六万四一〇〇個製造し、六三万六五五〇円で販売したこと。

平成元年九月一〇日から平成三年八月末日までの間、三万二八〇〇個製造し、三三万〇四〇〇円で販売したこと。

2  そして、原告代表者の供述によれば、原告が本件登録意匠の実施品を製造、販売する場合、一枚当たりの製造コストは五円強であり、九円の売買価格でその利益は少なくとも三円五〇銭であることが認められ、また、被告代表者は、被告が本件被告製品を製造、販売する場合、一枚当たりの売買単価は九円から一四円までの幅があるが、その利益率は三割であると供述している。

これを総合してみると、本件被告製品一枚当たりの製造コストも、原告の実施品と同様、五円を若干上回る程度のものと認められ、その利益は三円五〇銭に相当すると認めることができる。被告代表者は、これから営業経費、運賃等が控除されて純利益となると供述する。しかし、そのうち本件被告製品そのものに要する部分がいかなるものなのかを認めるべき証拠はなく、この供述にあるのは、被告の営業活動一般に要する費用としてしか理解することができず、本件被告製品に着眼した場合の一枚当たりの利益は三円五〇銭を下回るものとは認められない。

そうすると、被告は、前記五三万二三五〇個の本件被告製品の製造、販売により、合計一八六万三二二五円の利益を挙げたものと認められ、原告は、意匠法三九条一項により同額の損害を被ったものと推定される。

被告は原告に対し、同額の損害賠償と、これに対する損害賠償の対象となっている侵害行為の最終日の翌日である平成三年九月一日からの法定利率による遅延損害金の支払をする義務がある。

九  差止め、廃棄

被告代表者は、前記被告が自認した時期以降は本件被告製品を製造、販売していないと供述する。しかし、製造、販売を中止している理由は定かではなく、甲第三、第四号証(枝番を含む)によれば、被告は、一貫して本件被告製品が本件意匠権を侵害していないとの立場を取り続けて、本件被告製品の製造、販売を続けたことが認められるのであるから、本件被告製品の製造、販売の再開のおそれは否定できないものといわなければならない。

また、被告が製造した本件被告製品がすべて販売し終えたこと、その製造に使用した金型が既に廃棄されるなどして処分されたことを認めるべき証拠もないので、本件被告製品の在庫品及びその金型が存在することも否定できない。

よつて、差止め、廃棄請求も理由がある。

一〇  結論

よつて、原告の請求を棄却した原判決を取り消してこれを認容し、訴訟費用の負担につき民訴法九六条、八九条を、仮執行宣言につき同法一九六条をそれぞれ適用して、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 潮久郎 裁判官 山﨑杲 裁判官 塩月秀平)

別紙一覧

1 物件目録(本件被告製品の目録)

2 イ号図面(本件被告意匠)

3 イ号図面その2(本件被告意匠の説明の詳細。被告主張図面)

4 意匠公報(1)(本件登録意匠の公報)

5 意匠公報(2)(本件類似一の意匠の公報)

6 意匠公報(3)(本件類似二の意匠の公報)

7 意匠公報(4)(意匠登録第三一六六五〇号の公報)

8 意匠公報(5)(意匠登録第三一六六五〇号の類似一の公報)

9 意匠公報(6)(意匠登録第三一六六五〇号の類似二の公報)

10 意匠公報(7)(意匠登録第三二五一五二号の公報)

11 意匠公報(8)(意匠登録第三二五一五二号の類似一の公報)

12 意匠公報(9)(意匠登録第三二五一五二号の類似二の公報)

13 意匠公報(10)(意匠登録第三二五一五二号の類似三の公報)

14 意匠公報(11)(意匠登録第三二五一五二号の類似四の公報)

15 被告公知意匠図面

16 公開実用新案公報(実用新案出願公開昭五六-一七五三七八)

物件目録

別紙イ号図面に示す包装用襟枠

(各部の名称)

1 上縁

2 傾斜面

3 下縁

4 突出片

5 切り込み

6 切り線

7 左端縁

8 係止突起

9 右端縁

10 係止孔

イ号図面

<省略>

イ号図面その2

<省略>

意匠公報(1)

日本国特許庁

昭和58年(1983)1月20日発行 意匠公報(S)

21-05

591661 意願 昭55-51437 出願 昭55(1980)12月9日

登録 昭57(1982)9月30日

創作者 中井健 奈良市菅原西町609番地の6

意匠権者 八尾キーバー株式会社 大阪市東成区大今里南1丁目8番21号

代理人 弁理士 北村修

意匠に係る物品 包装用襟枠

説明 背面図は正面図と対称にあらわれる。

<省略>

意匠公報(2)

日本国特許庁

昭和64年(1989)2月21日発行 意匠公報(S)

F4-91131類似

591661の類似1 意願 昭61-3047 出願 昭61(1986)1月30日

登録 昭63(1988)11月15日

創作者 中井健 奈良県奈良市菅原町609番地の6

意匠権者 八尾キーバー株式会社 大阪府大阪市東成区大今里南1丁目8番21号

代理人 弁理士 佐当弥太郎

審査官 本川 のり子

意匠に係る物品 包装用襟枠

説明 背面図は正面図と対称にあらわれる。

<省略>

意匠公報(3)

日本国特許庁

昭和64年(1989)2月21日発行 意匠公報(S)

F4-91131類似

591661の類似2 意願 昭61-4800 出願 昭61(1986)2月13日

登録 昭63(1988)11月15日

創作者 中井健 奈良県奈良市菅原町609番地の6

意匠権者 八尾キーバー株式会社 大阪府大阪市東成区大今里南1丁目8番21号

代理人 弁理士 佐当弥太郎

審査官 本川 のり子

意匠に係る物品 包装用襟枠

説明 背面図は正面図と対称にあらわれる。

<省略>

意匠公報(4)

日本国特許庁

昭和45.12.3発行 意匠公報 21

316650 出願 昭 42.6.3 意願 昭 42-16124 登録 昭 45.6.4

創作者 早瀬芳夫 大阪市東区安土町3の17シルバーシヤッ早瀬株式公社内

意匠権者 シルバーシヤッ早瀬株式会社 大阪市東区安土町3の17

代表者 早瀬芳夫

代理人 弁理士 江原秀 外1名

意匠に係る物品 包装用台紙

説明 背面図は正面図と対称にあらわれる

<省略>

意匠公報(5)

日本国特許庁

昭和53.1.17発行 意匠公報 21類似

316650の類似1 出願 昭 50.8.29 意願 昭 50-35352 登録 昭 52.8.18

創作者 早瀬芳夫 大阪市東区安土町3の17シルバーシヤッ早瀬株式公社内

意匠権者 シルバーシヤッ早瀬株式会社 大阪市東区北久宝寺町2の38

代理人 弁理士 江原秀 外1名

意匠に係る物品 包装用台紙

説明 背面図は正面図と対称にあらわれる

<省略>

意匠公報(6)

日本国特許庁

昭和54.7.4発行 意匠公報(S) 21-05類似

316650の類似2 出願 昭 52.1.18 意願 昭 52-1219 登録 昭 54.3.27

創作者 早瀬芳夫 大阪市東区北久宝寺町2丁目38番地シルバーシヤッ早瀬株式公社内

意匠権者 シルバーシヤッ早瀬株式会社 大阪市東区北久宝寺町2丁目38番地

代理人 弁理士 江原秀 外1名

意匠に係る物品 包装用台紙

説明 背面図は正面図と対称にあらわれる

<省略>

意匠公報(7)

日本国特許庁

昭和46.3.5発行 意匠公報 21

325152 出願 昭 44.4.1 意願 昭 44-9768 登録 昭 45.12.11

創作者 八尾憲志 大阪市東成区大今里南之町2の112の6

意匠権者 八尾キーバー株式会社 同所

代理人 弁理士 藤田辰之丞 外1名

意匠に係る物品 包装用枠

説明 背面図は正面図と対称にあらわれる

<省略>

意匠公報(8)

日本国特許庁

昭和46.3.6発行 意匠公報 21

325152の類似1 出願 昭 44.4.1 意願 昭 44-9769 登録 昭 45.12.11

創作者 八尾憲志 大阪市東成区大今里南之町2の112の6

意匠権者 八尾キーバー株式会社 同所

代理人 弁理士 藤田辰之丞 外1名

意匠に係る物品 包装用枠

説明 背面図は正面図と対称にあらわれる

<省略>

意匠公報(9)

日本国特許庁

昭和46.3.6発行 意匠公報 21

325152の類似2 出願 昭 44.4.1 意願 昭 44-9770 登録 昭 45.12.11

創作者 八尾憲志 大阪市東成区大今里南之町2の112の6

意匠権者 八尾キーバー株式会社 同所

代理人 弁理士 藤田辰之丞外1名

意匠に係る物品 包装用枠

説明 背面図は正面図と対称にあらわれる

<省略>

意匠公報(10)

日本国特許庁

昭和55.1.5発行 意匠公報(S) 21-05類似

325152の類似3 出願 昭 52.5.16 意願 昭 52-18697 登録 昭 54.9.27

創作者 中井健 奈良市菅原西町306の6

意匠権者 八尾キーバー株式会社 大阪市東成区大今里南1丁目8番21号

代理人 弁理士 蔦田璋子 外1名

意匠に係る物品 包装用枠

説明 背面図は正面図と対称にあらわれる

<省略>

意匠公報(11)

日本国特許庁

昭和55.1.5発行 意匠公報(S) 21-05類似

325152の類似4 出願 昭 52.5.16 意願 昭 52-18698 登録 昭 54.9.27

創作者 中井健 奈良市菅原西町306の6

意匠権者 八尾キーバー株式会社 大阪市東成区大今里南1丁目8番21号

代理人 弁理士 蔦田璋子 外1名

意匠に係る物品 包装用枠

説明 背面図は正面図と対称にあらわれる

<省略>

被告公知意匠図面

<省略>

<19>日本国特許庁(JP) <11>実用新案出願公開

<12>公開実用新案公報(U) 昭56-175378

<51>Int.Cl.3B 65 D 85/18 識別記号 庁内整理番号 6564-3E <43>公開 昭和56年(1981)12月24日

審査請求 未請求

<54>ワイシヤツのカラー保形具

<21>実願 昭55-67030

<22>出願 昭55(1980)5月15日

<72>考案者 林正彦

堺市大浜北町3丁目4番7-612号

<71>出願人 カネタシヤツ株式会社

大阪市東区博労町四丁目四十四番地

<74>代理人 弁理士 植木久一

<57>実用新案登録請求の範囲

(1) 折畳みワイシヤツのカラー内面部に配置するカラー保形具であつて、台衿部と前衿部との内面に沿う様に1枚で構成され、且つ台衿部のほぼ中央で互いに組み合わす様な薄板材で形成され、その前衿部保形部の底側に、外方に向けて折返片を形成し、該折返片によつて前記前衿部の保形性を向上させると共に、保形具の脱出を防止する様にしたことを特徴とするワイシヤツのカラー保形具。

(2) 実用新案登録請求の範囲第1項において、前衿部と折返辺との間にスリツトを形成したものであるワイシヤツのカラー保形具。

(3) 実用新案登録請求の範囲第1項において、前衿部の高さを前衿の稜線より高く形成したものであるワイシヤツのカラー保形具。

図面の簡単な説明

第1図は従来の包装形態を示す正面図、第2図は本考案のカラー保形具を示す斜視図、第3図はカラー保形具をシヤツに取り付けた状態を示す斜視図、第4図は包装状態を横から見た側面図、第5図は第4図のV-V線要部拡大断面図である。

1……衿、2……保形具、3……稜線、4……前衿、7……前衿部、8……台衿部、9……折返し片、10……スリツト。

第1図

<省略>

第2図

<省略>

第3図

<省略>

第4図

<省略>

第5図

<省略>

意匠公報

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意匠公報

<省略>

意匠公報

<省略>

意匠公報

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意匠公報

<省略>

意匠公報

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意匠公報

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意匠公報

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意匠公報

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意匠公報

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意匠公報

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公開実用新案公報

<省略>

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