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大阪高等裁判所 平成11年(く)211号 決定 1999年9月17日

少年 Y、MことU・T(1983.8.24生)

主文

本件抗告を棄却する。

理由

本件抗告の趣意は、少年及び附添人作成の各抗告申立書に記載のとおりであるから、これらを引用する。

論旨は、いずれも原決定の処分は著しく不当である、というのである。

そこで、記録を調査し、当裁判所の事実取調べの結果を併せて検討すると、本件は、少年を含む9名の遊び仲間らが、深夜、中学校の塀を乗り越えてその敷地内に侵入し、鉄製トンボ(グランド整備用具)を使用して、同校の窓ガラス90枚を割ったという建造物侵入、共同器物損壊の事案である。その被害や地域社会に与えた影響が小さくない上、動機、態様も悪質で、しかも、少年自身、先生や生徒らが割れたガラスを見てびっくりすれば面白いという気持ちになって、進んで数枚のガラスを割ったというのであるから、本件での少年の責任を軽くみることはできない。少年は、平成10年8月24日に占有離脱物横領、窃盗で一般短期保護観察の、平成11年5月7日には窃盗、占有離脱物横領、無免許運転で一般保護観察の各処分を受けていたにもかかわらず、同月末ころから、前件当時問題となっていた不良仲間らとの夜遊びやバイクの運転を再開し、これを繰り返すうち、本件非行に至ったもので、少年の規範意識の乏しさは顕著というべきである。そして、少年の母は、少年の右夜遊びを止め得なかったばかりか、少年が母のバイクを持ち出すことすら防ぐこともできなかったのであるから、その監護能力の低さも否めない。また、少年が、祖父母方から母方に戻った理由が、仮に附添人所論のように祖父のもとでの仕事がなくなったことや、生れたばかりの妹の世話をすることにあったとしても、母方に戻った途端、少年が非行仲間らとの夜遊びを再開しているのに、これに対して何の手も打てなかったところをみると、祖父母の助力もそれほど多くを期待し得るものではない。右の諸点に加え、鑑別結果によれば、少年は、知的能力の低さや忍耐力の乏しさから社会適応が困難で、堅実な生活意欲に乏しく、遊興的、刹那的な行動を取りやすい傾向にあると指摘されており、この点をも併せ考えると、たとえ、身柄を拘束されたのが初めてであり、少年が反省していること、母が少年の交友関係を断つため転居を予定していること、祖父母をはじめ親族らが少年の更生に協力を約束していることなど、附添人所論の指摘する事情があるとしても、原決定が説示するように、少年には、施設で規範意識の覚醒と社会適応力の向上を図る教育を施す必要性が高く、したがって、そのことを踏まえて少年を中等少年院に送致した原決定の処分が著しく不当であるとはいえない。

(もっとも、これまでの少年の非行は、仲間に追従したり、集団の雰囲気に流されたりして敢行されたものが多く、しかも、その内容は単純かつ幼稚なものに限られていて、いまだ非行性が特に進んでいるとまでは認められないこと、前記のとおり、本件非行後、母や親族らが環境改善に努力しつつあることに加え、本件では、少年を含め6名の者が少年院に送致されているが、少年以外の5名は、犯情やこれまでの処分歴等において少年とそれほど差異のない者であっても、すべて短期処遇勧告がなされており、そうした共犯者らとの処遇の均衡をも考慮するならば、少年の資質には問題があるけれども、少年一人をあえて長期処遇とするまでの必要性は見出し難く、今回は、暫く施設に収容して少年の自覚を促し、規律ある生活を送れるよう適切な指導をするとともに、仮退院後も専門家がその生活を監督、指導することで、一定の保護の効果を期待することとしたい。少年に対しては短期処遇が相当である。)

よって、本件抗告は理由がないから、少年法33条1項、少年審判規則50条によりこれを棄却することとし、主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 白井万久 裁判官 東尾龍一 増田耕兒)

〔参考1〕抗告申立書

抗告申立書

少年Y、MことU・T

右記少年にかかる京都家庭裁判所平成11年(少)第1332号建造物侵入・暴力行為等処罰ニ関スル法律違反保護事件について、平成11年8月23日、「少年を中等少年院に送致する」旨の決定が下されたが、この決定については不服があるので、以下の理由により抗告を申し立てる。

平成11年9月4日

申立人 附添人弁護士 ○○

大阪高等裁判所 御中

抗告の趣旨

原決定を取り消し、本件を京都家庭裁判所に差し戻す。

抗告の理由

一 原決定には、次のとおり、処分に著しい不当がある。

二 各論

1 原審においては、少年を「直ちに施設に収容し矯正教育を施すのが相当である」として、少年を中等少年院に送致する旨の決定がなされた。

その直接的な理由として決定書の「処遇の理由」中に挙げられているのは、<1>知的能力が低く社会的適応が困難であるという少年の資質、<2>不良交友への親和性、<3>保護者(母)の監護意識及び監護能力の乏しさ、の3点である。

また、間接的理由として、<4>犯情が芳しくないこと、<5>少年に保護観察処分の前歴があること、<6>前回の審判での遵守事項を守れなかったこと、等も挙げられている。

しかし、これらの理由の中には少年の要保護性につき重大な事実誤認が含まれている上、事実と認められる部分につき総合的に考慮したとしても、中等少年院送致の処分が導かれるとは考え難い。この点において原決定には処分の著しい不当がある。

2 少年の資質について

本件の鑑別結果通知書によれば、少年の知能は小学校低学年レベルであり、その知的能力の低さ、忍耐力の低さから社会適応が困難であるとされている。

たしかに、少年自身の書いた抗告申立書の文面(資料1)等からも見て取れるとおり、少なくとも少年が自己の意思を的確に表現する能力を十分に有しないことは事実であるし、また、中学3年生での授業欠席が多かったことや触法行為を繰り返してしまった点は、少年の社会適応能力の低さのあらわれといえなくもない。

しかし、知的能力が低いからといって、あるいは社会適応が困難であるからといって、それが「直ちに施設に収容するのが相当」とする理由にはならない。少年の健全な育成を期すべき少年法の理念(少年法第1条)の下では、少年の個別的事情を十分に考慮した上でその処遇を選択しなければならない。

少年は母親が離婚を繰り返したという不安定な環境の中で生育し、継父による体罰の経験、小学校低学年からの学業不振なども相まって、挫折感・劣等感をぬぐい去れないまま現在に至っている。過去に触法行為を繰り返したとはいえ、現実に身柄を拘束されたのは本件が初めてであるにもかかわらず、そのまま身柄を解放されることなく少年院に送致され、しかも、一緒に今回の事件を起こした他の少年たちと比べて最も重い処分を受けるということになれば、社会から見放されたという思いから自暴自棄に陥り、更生意欲を持たないまま少年院での日々を送るという最悪の結果にもなりかねない。

すなわち、本件においては、少年を「直ちに」施設に収容することが少年の健全育成にとって最適であるとは判断できず、少なくとも試験観察により少年の資質を改めて見定めるべきである。

社会内処遇が原則であり施設内処遇がいわば最後の手段であることから考えても、今回少年を「直ちに」中等少年院に送致したのは不相当といわざるを得ない。

本件で少年の調査を担当した調査官も、「社会内での処遇を優先した方がよいとも考えられる。」「現時点で直ちに収容すべきかどうかの判断はきわめて困難」「今後、祖父母の元でどの程度安定した生活ができるか見極めた上で最終処分を検討するのが相当」として、「在宅・試験観察決定を相当」との意見を述べている。

3 不良交友への親和性の有無及び遵守事項違反について

少年は、前回の審判において、祖父母の許でまじめに働くことや、一緒に事件を起こした友人たちとは遊ばないことを遵守事項として与えられていた。

本件において少年は、母親の許に戻った上で、前回一緒に事件を起こした友人らと再び事件を起こしており、上記遵守事項を守れなかった。

しかし、上記事実の表面的側面のみをとらえて不良交友への親和性があるとするのは事実の誤認である。

少年は前回の審判後祖父母の許でまじめに働いていたし、不良交友もせず、保護司の所へもきちんと定期的に訪問していた。今回少年が母親の許に戻っていたのは、祖父母方での仕事がなくなってしまったためであり、また、母親が出産したばかりの妹を子守するためでもあった。

生まれたばかりの妹を一目みたい、妹の世話をしたいという少年の気持ちは決して非難されるべきものではなく、ごく自然な人間的情感である。逆に、母親の許に戻らないと言う遵守事項があるから赤ちゃんの顔も見ないという態度をとっていたとすれば、むしろそちらの方が問題であろう。

結果的には、前回の友人らに誘われて再び事件を起こしてしまったものの、母親の許に一時的に戻っていた少年の行動は実質的に遵守事項違反ではないし、不良交友への親和性が高いともいえない。

原決定はこの点につき「遵守事項をわずか一ヶ月で反故にし」と表現しているが、これは右のような事情を考慮しないものであり、原決定が本件に至った事情や少年の気持ちを十分に酌み取っていないことは明らかである。

なお、本件の保護観察状況等報告書には、「来訪は守り、以前の交友関係は一切なくなったと報告していたが、実際には不良交友は続いており、何ら改善されていなかったようである。来訪さえしていればいいと考えていたようである。」との記載があるが、前回の審判以降少年の保護観察を担当していた○○保護司によれば、「少年は、来訪の度に、今から行きますと電話をかけてから来てくれた。真面目に仕事もしていたようだし、更生に期待していたが、ぷっつり来なくなったので心配していた。後になって、事件を起こして捕まったと聞いた。早く出てきて立ち直ってほしいと思っている。京都保護観察所からは、少年の保護観察時の状況について何ら照会を受けていない。」とのことであった。また、同保護司は少年が中等少年院送致になったことを聞いて早速陳情書を作成して下さった(添付資料13)が、かかる同保護司の対応は、保護観察中の少年の態度が真面目であったからに他ならない。

保護観察中の少年の態度について突き放した表現で記載した右書面が、原決定において少年の反省不足を認定する資料の一つとして使われていることは明らかである。しかし右のとおり、同書面は、現場の保護司に直接照会することなく、表面的事実のみをとらえて作成されており、信用性を欠く。

4 保護者(母)の監護意識及び監護能力について

前回の審判において、少年の母親の監護能力には疑問があるとの判断から、少年は母方祖父母に引き取られることになった。そして、今回少年は母親の許に戻っていた間に事件を起こしている。

かかる事実関係は、表面的に見れば母親の監護意識及び監護能力の乏しさを裏付けるものと見えなくもない。

しかし、本件発生時において少年の母親は出産直後で疲労のピークにあり、夜中の少年の行動を制御できなかったことを一概に非難することはできない。

また母親は、今回少年が初めて身柄を拘束されたことによって精神的に大きな打撃を受けており、少年に対するこれまでの対応を深く反省する機会を与えられた。

母親の作成にかかる、母親自身の反省・考察を記した書面を本書面の末尾に添付するが(添付資料3)、その文面には、母親の内省の深まりがあらわれており、監護意識が高まっていることは明らかである。

このように、本件の個別的事情を考慮すれば、母親の監護意識及び監護能力が乏しいとはいえない。原決定は、この点において事実の誤認がある。

5 犯情について

原決定においては、今回の事件の犯情について「本件は、保護処分の前歴を有する不良連中のしでかした、…大胆不敵な非行であって、犯情はまことに芳しくない。」としている。

確かに、保護処分の前歴を有する少年が再び法に触れる行為を行ったという点については、犯情が芳しいとはいえない。

しかし、本件における少年の役割は、いわば補助的なものであって、少年は主犯格ではない。ただ誘われるまま友人たちについていき、周りの雰囲気に流されておこなった犯行にすぎない。

周りの雰囲気に流されて触法行為をするということ自体規範意識の欠如だとする考え方もあろうが、本件において、少年が中心的役割を果たさなかった点は肯定的に評価されるべきである。

また、少年たちの中には以前同種の触法行為を行った者もいるが、本件少年は以前に同種行為を行ったことはない。

したがって、少なくとも、本件少年が他の少年に比べて犯情が重いということはあり得ない。今回の事件では、他の少年たちと比べて本件少年が最も重い処分を受けているが、少年の資質や保護環境等を考慮しても、少年を最も重く処分した原決定には処分の著しい不当があるといわざるを得ない。

6 他の少年たちの処分との均衡について

今回の事件においては、合計9人の少年たちが審判に付されたが、本件少年が中等少年院送致であったほかは、5名が少年院送致の短期処遇、2名が保護観察処分、1名が児童自立支援施設送致であった。

したがって、本件少年が最も重い処分を受けたことになる。

この点につき原決定は、「一見保護処分のバランスを欠くようであるが、少年の健全育成を図るためには、本件非行のみを見るべきでなく、少年の保護処分歴、少年及び保護者のその受け止め方及び少年の資質、保護環境の違い等を考慮すべきであって、他の少年との本件差異が生じることはやむを得ないところである。」とし、本件少年の処分が最も重かった理由として、<1>少年の保護処分歴、<2>少年及び保護者のその受け止め方、<3>少年の資質、<4>保護環境の違い、等を挙げている。

しかし、<1>の保護処分歴については、保護観察処分の直後に今回の事件を起こした他の少年もいることから、特別に本件少年のみが保護処分歴を有していたわけではない。

<2>の少年及び保護者のその受け止め方については、すでに述べたとおり、少年も保護者も十分に反省した上で今後の暮らし方等を考えており、本件少年のみが特に反省しなかったわけではない。鑑別所や審判廷において少年の口から具体的な反省の弁が出なかったのは、少年の表現力不足によるものであり、少年が反省していなかったとする鑑別所や保護観察所の評価は信用できない。

<3>の少年の資質については、知的能力の低さや社会適応の困難性があるとしても、これまでの少年の生育歴及び現状を考慮すれば、かえって即時の施設収容が不適当であるとの結論になるはずである。

<4>の保護環境についても、母親や祖父母の意識の高まり、少年の更生を望み協力を惜しまない数多くの人たちの存在、友人関係の解体等の事情を考慮すれば、施設収容の結論にはならないし、少なくとも他の少年たちより重い処分にはなり得ない。

また原決定は、本件少年にのみ短期処遇勧告を付さなかった点について、「本少年に対する短期処遇では施設収容の効果も中途半端に終わるおそれが高い。」とする。

しかし、今回の事件において自分だけが重い処分を受けたことを知つた少年のショック・疎外感は大きい。現在少年はこの疎外感を払拭できないまま施設に収容されており、収容期間が長期に及ぶほどかえって施設収容の効果が中途半端となるおそれが高い。

原決定は、「周囲の者は、少年が抱くであろうこの点に関する不満感をあおるのではなく、これを昇華させるように務めるのが肝要である。」とし、右の問題点につき一応の手当をしているようであるが、原決定の審判廷においては、このような説示は少年に対しても保護者に対しても行われなかった。本件少年のみが重い処分を受けたことにつき少年の家族は強い不満感を感じている。

少年にとってもその保護者にとっても、共犯者間の処分の公平さは重大関心事であるところ、およそ選択された処遇に対し少年ないし保護者の納得が得られず、強い不満と反感を残したままでは、少年の更生意欲を阻害し、保護処分の矯正・教育効果も減殺され、少年に対する処遇が所期の目的を達成し得なくなるおそれすらある。

特に今回の事件では、本件少年の犯情は他の少年たちと比べ決して重いものではないから、本件少年のみを重く処分しうるためには、保護処分歴、資質、保護環境等から他の共犯者と要保護性において著しい差があると認められる場合に限られるというべきである。

そして、前述のとおり、保護処分歴、資質、保護環境等のいずれの点においても、本件少年が他の共犯者に比して著しく要保護性が高いと認められる事情はない。

したがって、原決定は、本件少年のみを重く処分した点においても処分の均衡を欠き、処分の著しい不当がある。

7 少年の反省について

本件少年は、過去に2度の保護処分歴を有しているものの、現実にその身柄を拘束されたのは本件が初めてである。

少年は、初めて身柄を拘束されたことによって事件の重大さを感じ、十分に反省するとともに、2度と同じことはするまい、仕事を真面目にしよう、という決意を堅くしている。

鑑別結果通知書には、少年の作文に反省の記載がないとしているが、少年の表現能力が「小学校低学年程度」というのであれば、具体的反省の表現を記載し得なかったとしても何ら不思議はない。

審判廷においても、少年の抗告申立書(資料1)にあるとおり、少年は極度の緊張下にあり、自分の意志を十分に表現できなかったものである。

少年の内省が高まるとともに、少年自身の手による反省の弁もだんだんと具体化している。少年の抗告申立書(資料1)の後に書かれた母親への手紙(資料2)を読めば、本件の問題点につき少年なりに整理できるようになっていることがわかる。

このように、少年の反省は前回の審判時に比べむしろ高まっている。にもかかわらず少年を中等少年院に送致した原決定には、処分の著しい不当がある。

8 少年の保護環境について

今回の事件では、他の少年たちの多くは施設収容となり、少年の交友関係が解消するのは必至である。

また、母親は、少年の交友関係を絶つために、京都市内を離れて○○市または○△町への転居を予定している。

したがって、少年が社会内で処遇されることになっても、以前の友人たちと再び交際することはない。

少年の母親は、今回の事件で初めて少年が身柄を拘束されたことで大きなショックを受けるとともに、今までの自己の養育態度等を十分に反省した。したがって、母親の監護意識は前回の審判に比べ飛躍的に高まっているし、監護能力も高まっている。本書面の末尾に、母親の嘆願書を添付する(資料3)。

また今回の少年の処分は、少年の周りの人たちにも大きな衝撃を与えた。いずれの人も、少年の処分が重きにすぎるため、何とか在宅処遇にならないか、少年院送致を免れないとしても、短期処遇にならないか、という思いである。またいずれの人も、少年が自分たちのもとへ帰ってきた際には少年の更生に全面的に協力を惜しまないという思いである。

少年の祖父Kは、前回身元引受人となりながら今回の事件に至ったことに強く責任を感じており、少年の更生のため決意を新たにしている(資料4)。

少年の叔父Lは、少年の身元引受人になる旨述べている(資料5)。少年の叔母M子も同様である(資料6)。

少年の叔父Nは、家族全員で少年の更生のため努力する旨述べている(資料7)。

少年の母親の従兄弟であるOは、2度と少年が事件を起こさないよう責任を持って指導する旨述べている(資料8)。

有限会社○□代表取締役Pは、少年の祖父方での仕事がなくなったことが今回の事件の一因ともなっていることから、少年を雇用し監督する旨述べている(資料9)。

前記Pの妻Q子は、夫婦協力して少年の教育にあたりたい旨述べている(資料10)。

少年の母の叔母であるR子は、少年の更生に向け協力する旨述べている(資料11)。

少年の近隣住民であるS子でさえ、少年の更生に向けて協力する旨述べている(資料12)。

そして、少年の保護司であった○○は、再犯にいたった少年を見捨てることなく、少年に対する寛大な処分を望んでいる(資料13)。

このように、少年の周りには、少年の更生を願い協力を惜しまない人たちが多数おり、少年が在宅処遇になっても、その保護環境は良好である。

三 結論

以上のとおり、原決定は、試験観察等の在宅処分が相当である本件少年を中等少年院に送致した点において処分の著しい不当がある。

また、共犯者間の処分の均衡を欠く点においても処分の著しい不当がある。

したがって、原決定は取り消されなければならない。

添付資料

1 本件少年作成にかかる抗告申立書(写し)<省略>

2 本件少年が母親U・M子に宛てた手紙  <省略>

3 本件少年の母親U・M子の嘆願書    <省略>

4 本件少年の祖父Kの上申書       <省略>

5 本件少年の叔父Lの身元引受書     <省略>

6 本件少年の叔母M子の身元引受書    <省略>

7 本件少年の叔父Nの嘆願書       <省略>

8 本件少年の母親の従兄弟Oの嘆願書   <省略>

9 有限会社○□代表取締役Pの身元引受書 <省略>

10 前記Pの妻Q子の身元引受書      <省略>

11 本件少年の母親の叔母R子の嘆願書   <省略>

12 S子の嘆願書             <省略>

13 保護司○○の陳情書          <省略>

〔参考2〕原審(京都家 平11(少)1332号 平11.8.23決定)<省略>

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