名古屋地方裁判所 昭和４０年（わ）２９６号 判決 1970年12月08日
本籍
名古屋市中川区八幡町六丁目七五番地
住居
同右
パチンコ遊技場経営
山口代造
明治四五年一月一五日生
本籍
名古屋市中川区尾頭橋通二丁目二七番地
住居
同市昭和区下構町一丁目四番地
パチンコ遊技場経営
伊藤秋雄
明治四五年二月一日生
本籍
名古屋市熱田区金山町一丁目五番地
住居
同市瑞穂区初日町一丁目三〇番地
パチンコ遊技場経営
小野金夫
昭和一〇年一月一日生
右三名の被告人に対する所得税法違反被告事件について、当裁判所は検察官三ケ尻俊雄出席のうえ審理をおわり、次のとおり判決する。
主文
被告人山口代造を懲役一年及び判示第一の（一）の罪につき罰金一〇〇万円に、判示第二の（一）の罪につき罰金五〇万円に、判示第三の（一）の罪につき罰金二〇万円に、判示第一乃至第三の各（二）の罪につき罰金三〇〇万円に処する。
被告人伊藤秋雄を懲役一〇月及び判示第一の（一）の罪につき罰金五〇万円に、判示第二の（一）の罪につき罰金一〇〇万円に、判示第三の（一）の罪につき罰金二〇万円に、判示第一乃至第三の各（二）の罪につき罰金三〇〇万円に処する。
被告人小野金夫を懲役六月及び判示第一の（一）の罪につき罰金三〇万円に、判示第二の（一）の罪につき罰金三〇万円に、判示第三の（一）の罪につき罰金二五万円に、判示第一乃至第三の各（二）の罪につき罰金一五〇万円に処する。
被告人らにおいて右罰金を完納することができないときは、いずれも金一万円を一日に換算した期間、その被告人を労役場に留置する。
被告人三名に対し、この裁判確定の日からいずれも三年間、それぞれ右各懲役刑の執行を猶予する。
訴訟費用は被告人三名の連帯負担とする。
理由
（罪となるべき事実）
被告人ら三名は、共同して、名古屋市北区志賀南通り一丁目一五番地外六個所において、志賀遊技場外四個のパチンコ店及びパチンコ機械の製造・販売を目的とする京楽遊技製作所並びに喫茶店スワローを経営し、被告人山口が四・同伊藤が四・同小野が二の比率でその利益の配分を受けていたものであるが、共謀の上、所得税の支払を一部免れる目的をもつて、右パチンコ遊技場の売上の一部を除外する等して架空名義の預金を設定する等の方法により、その所得の一部を秘匿した上、
第一、 被告人山口代造の、
（一） 昭和三六年分の総所得金額は一、三七七万九、三〇九円で、その所得税額は六〇三万九、一三〇円であつたにも拘らず、昭和三七年三月一五日、名古屋市東区主税町三丁目七一番地名古屋東税務署において、同署々長に対し、その総所得金額は本人名義で三〇七万四、五〇〇円、他人名義で三七万六、四七六円で、その所得税額は本人名義で七六万四、三〇〇円、他人名義で七、八〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出する等し（別表（一）（二）（五）参照）、以つて不正の行為により、右山口に関する昭和三六年分の所得税五二六万七、〇三〇円をほ脱し、
（二） 昭和三七年分の総所得金額は、二、四五〇万四、九八八円で、その所得税額は一、一九六万一、〇五〇円であつたにも拘らず、昭和三八年三月六日、前記名古屋東税務署において同署々長に対し、その総所得金額は本人名義で五九一万三、三六三円、他人名義で六一万六、〇〇〇円で、その所得税額は本人名義で一八二万二、三四〇円、他人名義で九万五、二〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出する等し（別表（六）（七）（一〇）参照）、以つて不正の行為により、右山口に関する昭和三七年分の所得税一、〇〇四万三、五一〇円を 脱し、
第二、 被告人伊藤秋雄の、
（一） 昭和三六年分の総所得金額は、一、三六七万五、四〇三円でその所得税額は六〇九万一、九九〇円であつたにも拘らず、昭和三七年三月一五日、名古屋市熱田区花表町一丁目地先名古屋熱田税務署において同署々長に対し、その総所得金額は本人名義で二九五万五二二円、他人名義で三七万六、四七六円で、その所得税額は本人名義で七七万四、七〇〇円、他人名義で七、八〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出する等し（別表（一）（三）（五）参照）、以つて不正の行為により、右伊藤に関する昭和三六年分の所得税五三〇万九、四九〇円をほ脱し、
（二） 昭和三七年分の総所得金額は二、三八五万四、二四四円で、その所得税額は、一、一八〇万六、六〇〇円であつたにも拘らず、昭和三八年三月八日、前記熱田税務署において同署々長に対し、その総所得金額は本人名義で三七五万円、他人名義で六一万六、〇〇〇円で、その所得税額は本人名義で一〇四万五、五〇〇円、他人名義で九万五、二〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出する等し（別表（六）（八）（一〇）参照）、以つて不正の行為により、右伊藤に関する昭和三七年分の所得税一、〇六六万五、九〇〇円をほ脱し、
第三、 被告人小野金夫の
（一） 昭和三六年分の総所得金額は六八三万七、七〇一円で、その所得税額は二四八万九、九三〇円であつたにも拘らず、昭和三七年三月一五日、前記熱田税務署において同署々長に対し、その総所得金額は本人名義で二一七万二、八〇八円、他人名義で一八万八、二三八円で、その所得税額は本人名義で四九万九、四八〇円、他人名義で三、九〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出する等し（別表（一）（四）（五）参照）、以つて不正の行為により、右小野に関する昭和三六年分の所得税一九八万六、五五〇円をほ脱し、
（二） 昭和三七年分の総所得金額は、一、二〇二万二、五六七円でその所得税額は、五一〇万二、一〇〇円であつたにも拘らず、昭和三八年三月一三日、前記熱田税務署において同署々長に対し、その総所得金額は本人名義で三六六万五、七六九円、他人名義で三〇万八、〇〇〇円で、その所得税額は、本人名義で一〇一万六、八二〇円、他人名義で四万七、六〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出する等し（別表（六）（九）（一〇）参照）、以つて不正の行為により、右小野に関する昭和三七年分の所得税四〇三万七、六八〇円をほ脱し
たものである。
（証拠の標目）
一、証人石川新三郎（第一一乃至第一五回公判）、同村田一夫（第一六回及び第二二回各公判）、同村田美賀、同岡本幹男、同高垣了二、同伊藤正直、同平田登（以上第一七回公判）、同塚本典男（第一六回及び第一七回各公判）、同安藤秀一、同形部良三（以上第一九回公判）、同水野はる子（第二三回公判）の各公判調書中の各供述部分
一、証人細井豊、同加藤孝之、同塩沢哲夫、同石川新三郎、同大久保厳、同山田政勝、同岡本俉市に対する当裁判所の各尋問調書
一、中村克己、佐藤幸平、佐藤謙三、高垣茂（二通）、大野忠義、小野久子、伊藤宮子の検察官に対する各供述調書
一、村田一夫の検察事務官に対する供述調書二通
一、佐藤謙三、高垣茂の大蔵事務官に対する各質問顛末書（以下<質>と略記する）
一、被告人山口代造の昭和四〇年一月二六日付、同伊藤秋雄の同年二月二四日付、同小野金夫の同年一月二一日付、同月二八日付、同月二九日付（二通）、同年二月四日付検察官に対する各供述調書
一、被告人山口代造の同年一月二二日付、同年二月一日付、同伊藤秋雄の同年一月一九日付、同月二〇日付、同年二月一日付、同月一〇日付検察事務官に対する各供述調書
一、被告人山口代造の昭和三九年四月二〇日付、同月一三日付、同月一四日付、同月一五日付、同月二八日付、同年九月三〇日付、同三八年七月四日付、同年一〇月一八日付、同伊藤秋雄の同三九年四月二〇日付、同月一四日付、同月一六日付、同月八日付、同年九月三〇日付、同三八年一〇月一八日付、同年五月二八日付、同小野金夫の同三九年四月一七日付、同月二〇日付、同月一三日付、同月一四日付、同月一五日付、同月八日付、同月二七日付、同年一〇月一日付、同三八年五月二八日付、同年一〇月一八日付各<質>
現金勘定について（昭和三六年及び同三七年の両年度分につき。以下同様）
一、被告人山口代造他二名作成の昭和三九年八月一日付名古屋国税局収税官吏に対する上申書
一、押収してある金銭出納帳綴（昭和三五年度）一綴（昭和四三年押第一三号の一）、元帳（昭和三七年度）一綴（同押号の二）、金銭出納帳綴（昭和三六年度）一綴（同押号の三）、金銭出納帳綴（昭和三六年度）一綴（同押号の四）、金銭出納帳（昭和三六年分）一綴（同押号の五）、金銭出納帳（昭和三七年分）一綴（同押号の六）、金銭出納帳（昭和三八年分）一綴（同押号の三〇）、現金出納帳（昭和三八年一月）一綴（同押号の三一）、金銭出納帳（昭和三七年度）一綴（同押号の三二）
当座預金勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（二）及び（五〇）
一、渡辺実作成の当座勘定元帳写（小野金夫）、当座預金元帳写（伊藤秋雄）、同（岩崎房江）
一、前田義男作成の当座勘定元帳写（西川哲）、同（酒井重成）
一、杉戸規作成の当座勘定元帳写（西川哲）
一、被告人山口代造他二名作成の昭和三九年八月一五日付上申書
普通預金勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（三）（五一）
一、渡辺実作成の普通預金元帳写（伊藤秋雄）三通、同（今野佐枝子）、同（今泉新一）、同（今泉益子）、同（小野金夫）、同（小野清志）、同（金光又三世）、同（佐々木一夫）、同（鈴木洋伺）、同（高垣了二）、同（竹岡和子）、同（高野三郎）、同（武智五郎）、同（戸田弘平）、同（原貴美子）、同（樋口一枝）、同（三輪二郎）、同（山本宜子）、同（小野嘉子）、同（岡田一）、同（大橋二三）、同（中川敏子）、同（山田雅子）
一、天野泰三作成の普通預金元帳写（京楽遊技機製作所）、同（高垣茂）
一、黒田勝治作成の普通預金元帳写（山口代造）三通、同（伊藤秋雄）二通、同（橋本 ）、同（小野金夫）、同（鈴木弘）
一、吉倉茂次作成の普通預金元帳写（堀雄一外一一名）
一、松永藤博作成の普通預金元帳写（酒井道代外三名）
一、戸田新作成の普通預金元帳写（吉村一郎外一四名）、同（加藤典一）
一、前田義男作成の普通預金元帳写（榎本良平）
一、岡田弘作成の普通預金元帳写（伊藤秋雄）、同（戸田弘平）
一、片山半二作成の普通預金元帳写（近藤収三）
一、埜口勝行作成の普通預金元帳写（戸田弘平）
一、伊藤悦美作成の普通預金元帳写（山口代造）
一、岡田弘作成の印鑑紙写（伊藤秋雄）、同（戸田弘平）
別段預金勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（四）及び（五二）
一、渡辺実作成の別段預金元帳写（坪井進外二七名）
一、片山半三作成の別段預金元帳写（戸田とし子外五名）
一、被告人山口代造外二名作成の昭和三九年八月一五日付上申書定期預金勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（五）及び（五三）
一、渡辺実（二通）、戸田新、岡田弘、片山半三、竹内宏江、筒井辰夫、八鳥正名作成の各定期預金元帳写
一、前田義男、埜口勝行作成の各定期預金記入帳写
一、服部実の<質>
一、山口代造外二名作成の昭和三九年八月一五日付上申書
一、山羽清春作成の昭和三八年六月四日付上申書
定期積金勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（六）（五四）
一、植手芳江（六通）、鈴木勝（三通）、伊藤悦美、原田隆作成の各定期積金元帳写
一、片山半三作成の積金元帳写
一、戸田新作成の定期預金、掛金、別段預金等証明書
一、佐竹浪子作成の協和積立定期預金元票写二通
一、伊藤悦美作成の定期積金勘定控写
一、山口代造外二名作成の昭和三九年八月一五日付上申書
掛金勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（七）及び（五五）
一、鈴木勝（五通）、植手芳江（三通）、前田義男（四通）作成の各相互掛金元帳写
一、片山半三（二通）、服部茂（二通）作成の各掛金元帳写
一、戸田新作成の給付口掛金元帳写
一、山口代造外二名作成の昭和三九年八月一五日付上申書
一、戸田新作成の定期預金、掛金、別段預金等証明書
備荒貯金勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（八）及び（五六）
一、久田すみ子作成の備荒貯金元帳写
一、山口代造外二名作成の昭和三九年八月一五日付上申書
受取手形勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（九）及び（五七）
一、山口代造外二名作成の昭和三九年八月一〇日付上申書
一、渡辺実作成の別段預金元帳写（坪井進外二七名）
一、野田一正作成の昭和三九年八月一〇日付上申書
一、押収してある日本勧銀名入手帳一冊（前同押号の三三）
売掛金勘定について（但し昭和三六年分のみ）
一、木村富男（二通）、三浦国雄、松倉善蔵、松倉徳造、星山庚鉄、福田三八、宗任石の各<質>
一、熊沢かづ子、吉原健一、森春義、高坂恒輔、馬場海雄、福田正爾作成の各回答書
一、藤原康生、村田一夫（昭和三九年七月二九日付）、福田正爾作成の各上申書
一、村田美賀作成の昭和三九年三月一〇日付調査報告書
一、尾添正勝作成の証明書
一、押収してある吉井清典関係契約書等一綴（前同押号の七）
未収金勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（十一）及び（五八）
一、山口代造外二名作成の昭和三九年八月二四日付上申書
有価証券勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（十二）及び（五九）
一、奥山義康作成の顧客勘定カード写一〇通
一、奥山義康作成の顧客勘定カード写し及び保護預り証券台帳写し、信用取引顧客原簿写（二通）
一、平野勉作成の預り金お得意様カード写（七通）、保護預り有価証券御得意様カード写、保証金お得意様カード写（四通）
一、宮崎卓二作成の保証金お得意様カード写
一、伊藤康一、加藤数、確井啓夫、種田清、小島 郎作成の各上申書
一、佐藤茂寿作成の現金有価証券等現在高確認書
一、茂原登、渡辺政広、加藤政春（二通）、確井啓夫、加藤数、種田清の各<質>
一、上原和夫作成の投資信託申込書写、領収証写
一、村田美賀作成の昭和三九年七月二〇日付調査報告書
一、山口代造外二名作成の昭和三八年一二月一九日付及び同三九年八月二〇日付各上申書
在庫品勘定について
一、山口代造外二名作成の昭和三九年八月三日付上申書
一、押収してある火災現場記録写真三葉（前同押号の八）
貸付金勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（十五）及び（六一）
一、加藤基久外二名、安永勝一作成の各上申書
一、上田粂一、月東九一、山口勝、阿知波忠秋、服部実、前田重吉、平木佐次之（二通）の各<質>
一、山口代造外二名作成の昭和三九年七月一三日付上申書
一、押収してある借入金明細帳一冊（前同押号の九）、元帳一冊（同号の一〇）、権利書綴入のメモ一枚（同号の一一）、貸付日誌一冊（同号の一二）、山口代造関係取引手控帳一冊（同号の三四）、総勘定元帳（同号の三五）、個人借入金補助元帳（同号の三六）
預ケ金勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（十六）及び（六三）
一、奥山義康作成の信用取引顧客原簿写、顧客勘定カード二通
一、服部実作成の昭和三九年七月二八日付上申書
一、服部実の<質>
一、平野勉作成の保証金お得意様カード写（記録一四六二丁）、預り金お得意様カード写（記録一四六三丁）
立替金勘定について（但し昭和三七年分のみ）
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（六二）
一、星野源三郎（二通）、皆川互の<質>
一、押収してある総勘定元帳一冊（前同押号の三七）
建物勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（十七）
一、古橋弘康（二通）、桜本森一、水野三郎、奥村栄三作成の各上申書
一、古橋弘康、加藤順一の<質>
一、山口代造外二名作成の昭和三九年七月一三日付上申書
一、押収してある領収証一綴（前同押号の一三）
建物附属設備勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（十八）及び（六五）
一、田辺幸則の<質>
一、押収してある請求書納品書領収書等一綴（前同押号の三八）、売上台帳一綴（同号の三九）、領収証綴一綴（同号の四〇）、請求書綴（同号の四一）、電気工事代領収証（同号の四二）
機械設備勘定について（但し昭和三六年分のみ）
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（十九）
一、石川新三郎作成の昭和三九年八月一五日付調査報告書
一、押収してある火災損害査定関係書類一綴（前同押号の一四）
車輛運搬具勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（二〇）及び（六六）
一、八木一夫、加納芳郎、清水正二、河辺実作成の各上申書
一、林貞次作成の車輛月賦明細写（小野金夫）
器具及び備品勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（二一）及び（六七）
一、渡辺友二、奥村栄三作成の各上申書
一、田辺幸則の<質>
一、押収してある京楽関係売掛帳一綴（前同押号の一五）、経費帳一綴（同号の一六）、見積書及び請求書控一綴（同号の一七）、京楽関係売掛帳（同号の一八）
一、古橋弘康（記録二九二三丁）作成の上申書
土地勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（二二）及び（六八）
一、金森光雄の<質>
一、山口代造外二名作成の昭和三九年七月一三日付上申書
一、押収してある不動産売買契約書綴一綴（前同押号の一九）、メモ一綴（同号の二〇）、金銭出納簿等綴一綴（同号の二一）、不動産関係書類一綴（同号の二二）、志賀遊技場関係書類一枚（同号の二三）、見積書一綴（同号の四三）
地上権勘定について（但し昭和三六年分のみ）
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（二三）
一、山口代造外二名作成の昭和三九年七月一三日付上申書
一、押収してある売買契約書一綴（前同押号の二四）、京楽遊技場関係書類一綴（同号の二五）、契約書一綴（同号の二六）
電話加入権勘定について（但し昭和三六年分のみ）
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（二四）
一、山口代造外二名作成の昭和三九年一一月四日付上申書
一、遠藤稔作成の顧客勘定カード写（犬飼哲）、同（伊藤秋雄）
一、平野勉作成の預り金お得意様カード写（中村一）
一、奥山義康作成の顧客勘定カード写（犬飼哲）、同（榎本浩、記録一四四八丁）
出資金勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（六九）
一、服部実（記録二九四八丁）、新谷栄之助、湯川秀吉、安永勝一、加藤丈三、友田浅之助、小野金蔵、佐々木はるおの各<質>
一、戸田弘平作成の昭和三九年七月三一日付上申書
一、山口代造外二名作成の同年同月一三日付上申書
一、押収してある株主名簿一冊（前同押号の四四）
一、加藤政春の<質>（記録一五一七丁）
一、月東九一、山口勝、古橋弘康、服部実（記録二〇六二丁）、前田重吉、平木佐次之（二通）の各<質>
一、押収してある金銭出納簿等綴（前同押号の二一）
前払金勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（二六）及び（七〇）
一、古橋弘康作成の上申書（記録二九二三丁）
店主貸勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（二七）及び（七一）
一、山口ちゑ子、伊藤宮子、小野久子、小野金夫作成の各上申書
一、中井政一作成の申告所得税の納付状況について（回報）
一、吉田茂作成の証明書（四通）
一、山口代造外二名作成の昭和三九年八月一〇日付上申書
譲渡損失勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（二八）及び（七二）
一、山口代造外二名作成の昭和三九年八月一日付及び同月二〇日付上申書
雑損失勘定について（但し昭和三六年分のみについて）
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（二九）
一、平田登作成の調査報告書（記録一七二五丁）
不動産賃貸損益勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（三〇）及び（七三）
一、佐藤錠三、高坂恒輔、戸田弘平（記録一七三七丁）作成の各上申書
一、山口代造外二名作成の昭和三九年八月一日付上申書
一、服部実作成の上申書（記録一五八六丁）
違約損失金勘定について（但し昭和三七年分のみについて）
一、山崎才二作成の当座勘定元帳写
一、山口代造外二名作成の昭和三九年七月一三日付上申書
一、戸田弘平作成の同月三一日付上申書
買掛金勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（三一）及び（七五）
一、山口代造外二名作成の昭和三九年八月一〇日付上申書
銀行借入金勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（三二）及び（七六）
一、渡辺実（三通）、戸田新（二通）、前田義男、片山半三、山羽清春、山本登志枝、近藤元子作成の各手形貸付元帳写
一、山口代造外二名作成の昭和三九年八月一五日付上申書
一、服部実の<質>（記録一五七三丁）
未払金勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（三三）及び（七七）
一、岡田武夫、佐藤錠三作成の各上申書
一、山羽清春作成の振替<入>票写、手形貸付元帳写
一、押収してある銀行勘定帳一冊（前同押号の二七）
一、山口代造外二名作成の昭和三九年七月一三日付及び同年八月一〇日付各上申書
一、加納芳郎、清水正二、河辺実作成の各上申書
一、林貞次作成の車輛月賦明細写（小野金夫）
一、押収してある志賀遊技場関係書類一枚（前同押号の二三）
一、戸田弘平作成の上申書（記録二九五三丁）
前受地代家賃勘定について（但し昭和三六年分のみについて）
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（三四）
一、服部実作成の上申書（記録一五八六丁）
従業員諸預り金勘定について
一、山口代造外二名作成の昭和三九年八月一日付上申書
一、山口浩、山本武松、鈴木弘作成の各上申書
一、押収してある従業員積立金集計ノート（前同押号の四七）、社内預金元帳（同号の四八）、預金台帳（同号の四九）、銀行帳（同号の五〇）、預り金帳同使途明細帳（同号の五一）、退職金準備金帳（同号の五二）、退職準備金台帳（同号の五三）、金銭出納帳（同号の五四）、同（同号の五五）各一冊
一、浅野大孝、吉田茂（四通）、志津一郎（二通）作成の給料支給総額についての各証明書
未払利息勘定について（但し昭和三七年分のみについて）
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（七八）
一、鈴木弘作成の上申書
敷金勘定について（但し昭和三七年分のみについて）
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（八〇）
一、服部実作成の上申書（記録一五八六丁）
個人借入金勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（三六）及び（八一）
一、伊藤宮子、三輪右嘉門、野村勇太郎、酒井重成の各<質>
一、山口代造外二名作成の昭和三九年七月一三日付上申書
一、戸田弘平作成の上申書（記録二九五三丁）
一、伊藤宮子作成の上申書
（減価償却引当金勘定については、前掲総括で掲けた各証拠以外に殊になし）
預金利息勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（三八）及び（八三）
一、渡辺実作成の定期預金記入帳写
一、片山半三作成の定期、通知、普通各預金元帳写、預金の支払利息明細
一、山口代造外二名作成の昭和三九年八月一五日付上申書
一、渡辺実作成の普通預金元帳写（伊藤秋雄）二通、同（今野佐枝子）、同（今泉新一）、同（今泉益子）、同（小野金夫）、同（小野清志）、同（金光又三世）、同（佐々木一夫）、同（鈴木洋伺）、同（高垣了二）、同（竹内和子）、同（高野三郎）、同（武智五郎）、同（戸田弘平）、同（原貴美子）、同（樋口一枝）、同（三輪二郎）、同（山本宣子）
一、天野泰三作成の普通預金元帳写（高垣茂）
一、黒田勝治作成の普通預金元帳写七通
一、吉倉茂次、松永藤博、片山半三、埜口勝行、戸田新（二通）、前田義男、岡田弘（二通）作成の各普通預金元帳写
一、渡辺実作成の定期預金元帳写二通
一、前田義男、埜口勝行作成の各定期預金記入帳写
一、戸田新、岡田弘、植手芳江（記録一三四〇丁）、鈴木勝（記録一三四七丁）作成の各定期預金元帳写
一、服部実の<質>（記録一二二〇丁）
一、伊藤悦美作成の定期積金元帳写
一、戸田新作成の定期預金、掛金、別段預金等証明書
一、鈴木勝（記録一三七七丁）、植手芳江（記録一三七八丁及び一三七九丁の二通）、前田義男（記録一三八〇丁及び一三八一丁の二通）作成の各相互掛金元帳写
一、戸田新作成の給付口掛金元帳写
一、久田すみ子作成の備荒貯金元帳写
一、渡辺実作成の普通預金元帳写（小野嘉子）、同（岡田一）、同（大橋二三）、同（中川敏子）
一、伊藤悦美作成の普通預金元帳写（山口代造）
受取配当金勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（三九）及び（八四）
一、平井健吉、川口将一、井手新太郎、天野春一、中央信託銀行証券代行部管理課作成の各回答書
一、溝口昇作成の証明書
一、村田美賀作成の調査報告書（記録一八五一丁）
一、山口代造外二名作成の昭和三九年八月一〇日付、同月二〇日付各上申書
一、確井啓夫作成の上申書
一、奥山義康作成の信用取引顧客原簿（二冊）、顧客勘定カード、保護預り証券台帳写
一、平野勉作成の保証金お得意様カード（田中茂）
一、奥山義康作成の顧客勘定カード写（記録一四五二丁及び一四五四丁の二通）
貸金利息勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（四〇）及び（八五）
一、山口代造外二名作成の昭和三九年八月一〇日付上申書
一、服部実作成の上申書（記録一五八六丁）
有価証券売買益勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（四一）及び（八六）
一、奥山義康作成の信用取引顧客原簿写（記録一四五一丁、一五九四丁、一八七六丁、二二五四丁、二二八一丁の五、顧客勘定カード写（記録二二七三丁、二二七四丁、二二七五丁、一四二五丁、一四二六丁、一四二七丁、一四四七丁、一四四八丁、一四四九丁、一四五二丁、一四五三丁、一四五四丁、一四六九丁、一六七六丁、二二八〇丁の一五通）、顧客勘定カード、保護預り証券台帳写
一、平野勉作成の預り金お得意様カード写（記録一八七七丁、一八八〇丁、一四五五丁、一四五七丁、一四六三丁、一四六四丁、一四七〇丁、一六七五丁、一四五八丁の九通）、保証金お得意様カード写（記録一八七九丁、二二七七丁、二二七八丁、二二七九丁、一四六一丁、一四六二丁、一四五九丁、二二五七丁の八通）
一、宮崎卓二作成の保証金お得意様カード写（記録一八七八丁、二二七六丁、一四六〇丁の三通）
一、加藤数、確井啓夫、種田清作成の各上申書
一、渡辺政広の<質>
一、上原和夫作成の投資信託申込書写、領収証写（いずれも近藤とみ子）
一、山口代造外二名作成の昭和三八年一二月一九日付上申書
一、村田美賀作成の調査報告書（記録一八八一丁）
火災保険料収入勘定について（但し昭和三六年分のみについて）
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（四二）
一、押収してある火災損害査定関係書類一綴（前同押号の一四）
申告営業所得勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（四三）及び（八七）
一、浅野大孝（記録一九一九丁及び二二八四丁の二通）、吉田茂（記録一九二三丁、一九二七丁、一九三一丁、一九三四丁、二二八七丁、二二九〇丁、二二九三丁の七通）作成の各証明書
配当所得勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（八八）
一、山口代造外二名作成の昭和三九年八月一〇日付、同月二〇日付各上申書
一、奥山義康作成の顧客勘定カード写（記録一四五二丁、一四五四丁の二通）、信用取引顧客原簿写（記録二〇四六丁、二二五四丁、二二五五丁の三通）
一、確井啓夫作成の上申書
一、平井健吉、川口将一、井手新太郎、天野春一、中央信託銀行証券代行部管理課作成の各回答書
一、溝口昇作成の証明書
一、村田美賀作成の調査報告書（記録一八五一丁）
一、奥山義康作成の顧客勘定カード、保護預り証券台帳写
一、平野勉作成の保証金お得意様カード（記録二二五七丁）
不動産所得勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（四五）及び（八九）
一、服部実作成の上申書（記録一五八六丁）
一、山口代造外二名作成の昭和三九年八月一日付上申書
一、佐藤錠三、高坂恒輔、戸田弘平（記録一七三七丁）作成の各上申書
一、村田美賀作成の調査報告書（記録一八五一丁）
一、浅野大孝作成の証明書（記録二二八四丁）
譲渡所得勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（四六）及び（九〇）
一、山口代造外二名作成の昭和三九年八月一日付、同月二〇日付各上申書
一、浅野大孝（記録一九一九丁、二二八四丁の二通）、吉田茂（記録一九二三丁、一九二七丁の二通）作成の各証明書
雑所得勘定について
一、鈴木勝作成の定期預金元帳写（記録一三四七丁）、相互掛金元帳写（記録一三七七丁）
一、植手芳江作成の相互掛金元帳写（記録一三七九丁）
一、山口代造外二名作成の昭和三八年一二月一九日付、同三九年八月一〇日付、同月二〇日付各上申書
一、奥山義康作成の顧客勘定カード写（記録一四二五丁、一四二六丁、一四五二丁、一四五三丁、一四五四丁、一四二七丁、一四四七丁、一四四八丁、一四四九丁、一四六九丁、一六七六丁、二二七三丁、二二七四丁、二二七五丁、二二八〇丁の一五通）、信用取引顧客原簿写（記録一四五一丁、一五九四丁、一八七六丁、二二五四丁、二二八一丁の五通）
一、平野勉作成の預り金お得意様カード写（記録一四五五丁、一四五七丁、一四五八丁、一四六三丁、一四六四丁、一八七七丁、一八八〇丁、一四七〇丁、一六七五丁の九通）、保証金お得意様カード写（記録一四五九丁、一四六一丁、一四六二丁、一八七九丁、二二五七丁、二二七七丁、二二七八丁、二二七九丁の八通）
一、宮崎卓二作成の保証金お得意様カード写（記録一四六〇丁、一八七八丁、二二七六丁の三通）
一、確井啓夫、加藤数、種田清作成の各上申書
一、渡辺政広の<質>
一、上原和夫作成の投資信託申込書写及び領収証写
一、服部実作成の上申書（記録一五八六丁）
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（四〇）及び（四一）
一、村田美賀作成の調査報告書（記録一八八一丁）
一、奥山義康作成の顧客勘定カード保護預り証券台帳写
被告人山口代造個人の不動産所得勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（四八）及び（九二）
一、山口代造外二名作成の昭和三九年八月一日付上申書
一、押収してある室賃借証書綴一綴（前同押号の二八）、金銭出納帳一冊（同号の二九）
被告人小野金夫個人の譲渡所得勘定について
一、石川新三郎作成の昭和四〇年一〇月二七日付上申書（九三）
一、山口代造外二名作成の昭和三九年八月一日付上申書
一、吉田茂作成の証明書（記録二二九〇丁）
一、押収してあるメモ一綴（前同押号の二〇）、金銭出納簿等綴一綴（同号の二一）、みよし産業（株）株主名簿一綴（同号の四五）、家計簿一冊（同号の四六）
なお被告人及び弁護人らが主張する事実のうち、前判示の如く、昭和三六年分売掛金勘定において、大久保厳に対する売掛債権九万円、山田政勝に対する売掛債権八万円、岡本俉市に対する売掛債権一五万円の存在を、証人大久保厳、同岡本俉市に対する当裁判所の各尋問調書、証人山田政勝の第二二回公判調書中の供述部分を含む前掲各関係証拠によつて認め、昭和三六年及び同三七年両年分の在庫品勘定において、二〇〇万円、一〇〇万円の年末預り保有タバコの存在を証人形部良三（第一九回公判）、同水野はる子（第二三回公判）の各公判調書中の各供述部分を含む前掲各関係証拠によつて認め、昭和三六年分出資金勘定において、京楽産業株式会社の安藤秀一名義の一五〇万円の株券は被告人らの所有ではなかつたことを、証人安藤秀一の第一九回公判調書中の供述部分を含む前掲各関係証拠によつて認めたが、その余の主張のうち、昭和三六年分売掛金勘定において、山田宇一、松元末義、山崎末男、松倉善蔵、草川一郎、福田三八、宗任石、松村四郎、柏原芳春に対して、各売掛債権一五〇万円、一八〇万円、二〇万円、三〇万円、七〇万円、二五万円、二五万円、三七万二、八〇〇円、一〇〇万円が存在したとの主張については、既に掲げた証人石川新三郎の第一二回公判調書中の供述部分、証人松村四郎に対する当裁判所の尋問調書、伊藤秋雄（記録三七二四丁、三七四六丁、三七四九丁）、山口代造（記録三七二〇丁）、小野金夫（記録三〇一四丁）、松倉善蔵、松倉徳造、福田三八、宗任石の大蔵事務官に対する各質問てん末書等の各関係証拠によると、右各売掛債権は存在しなかつたものと認めざるを得ず、伊藤秋雄の昭和三九年四月二〇日付上申書及び証人柏原芳春に対する当裁判所の尋問調書中右認定に反する部分は措信できないし、他に右認定を左右するに足りる証拠もないので、右主張はこれを採用しなかつた。なおその他の主張については、いずれも前掲各関係証拠により、これを認めなかつたものであり、これらの関係において、証人前田勝吉（第一九回公判）、同古橋弘康、同鈴木弘、同榎本宏（以上第二〇回公判）、同五十君公幸、同戸田弘平、同岩村寿俊（以上第二一回公判）の各公判調書中の各供述部分のうち、右認定に反する部分はいずれもこれを措信しなかつた。
（法令の適用）
被告人三名の判示第一乃至第三の各（一）の所為は、いずれも昭和四〇年法律三三号所得税法附則第三五条により同法による改正前の所得税法（昭和三七年法律四四号所得税法附則第二条により同法による改正前の所得税法（（昭和二二年法律二七号）））第六九条第一項、刑法第六〇条に該当し、判示第一乃至第三の各（二）の所為は、いずれも右附則第三五条により右昭和四〇年法律三三号所得税法による改正前の所得税法（昭和三七年法律四四号による改正後の所得税法（（昭和二二年法律二七号）））第六九条第一項、刑法第六〇条に該当するが、いずれもその所定刑中懲役刑と罰金刑とを併科することとし、以上は各被告人につきそれぞれ同法第四五条前段の併合罪の関係にあるから、各懲役刑についてはいずれも同法第四七条本文、第一〇条により被告人山口については犯情の最も重い判示第二の（一）の罪の刑に、被告人伊藤、同小野については犯情の最も重い判示第二の（二）の罪の刑に、いずれも法定の加重をし、判示第一乃至第三の各（二）に対する各罰金刑についてはいずれも同法第四八条第二項を適用したうえ、その刑期及び判示第一乃至第三の各（一）については（昭和三七年法律四四号所得税法附則第二条、第一五条により改正前の所得税法第七三条を適用し）その各所定罰金額、判示第一乃至第三の各（二）についてはその各罪所定の罰金の合算額の範囲内で、被告人山口を懲役一年及び判示第一の（一）の罪につき罰金一〇〇万円に、判示第二の（一）の罪につき罰金五〇万円に、判示第三の（一）の罪につき罰金二〇万円に、判示第一乃至第三の各（二）の罪につき罰金三〇〇万円に処し、被告人伊藤を懲役一〇月及び判示第一の 罪につき罰金五〇万円に、判示第二の（一）の罪につき罰金一〇〇万円に、判示第三の（一）の罪につき罰金二〇万円に、判示第一乃至第三の各（二）の罪につき罰金三〇〇万円に処し、被告人小野を懲役六月及び判示第一の（一）の罪につき罰金三〇万円に、判示第二の（一）の罪につき罰金三〇万円に、判示第三の（一）の罪につき罰金二五万円に、判示第一乃至第三の各（二）の罪につき罰金一五〇万円に処し、被告人らにおいて右罰金を完納することができないときは、刑法第一八条により、いずれも金一万円を一日に換算した期間、その被告人を労役場に留置することとし、なお情状により同法第二五条第一項を適用して被告人三名に対し、この裁判確定の日からいずれも三年間それぞれ右各懲役刑の執行を猶予し、訴訟費用は、刑事訴訟法第一八一条第一項本文、第一八二条により被告人三名に連帯して負担させることとする。
よつて主文のとおり判決する。
（裁判長裁判官 村木晃 裁判官 島田仁郎 裁判官 北島佐一郎）
別表（一） 共同事業体分
修正貸借対照表
山口代造
伊藤秋雄
小野金夫
昭和36年12月31日
<省略>
別表（六） 共同事業体分
修正貸借対照表
山口代造
伊藤秋雄
小野金夫
昭和37年12月31日
<省略>
別表（二） 昭和36年度分税額計算書
山口代造
<省略>
別表（三） 昭和36年度分税額計算書
伊藤秋雄
<省略>
別表（四） 昭和36年度分税額計算書
小野金夫
<省略>
別表（五）
昭和36年分
他人名義による所得税確定申告額の各人別配分表
<省略>
別表（七） 昭和37年度分税額計算書
山口代造
<省略>
別表（八） 昭和37年度分税額計算書
伊藤秋雄
<省略>
別表（九） 昭和37年度分税額計算書
小野金夫
<省略>
別表（一〇）
昭和37年分
他人名義による所得税確定申告額の各人別配分表
<省略>