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名古屋地方裁判所 平成11年(ワ)279号 判決 1999年11月18日

主文

一  原告らと被告の間で、原告甲野太郎の被告に対する別紙金銭消費貸借契約目録<略>の金銭消費貸借契約に基づく債務及び別紙約束手形目録<略>の手形債務が存在しないことを確認する。

二  被告は、原告甲野太郎に対し、448万2,477円及びこれに対する平成11年2月21日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

三  被告は、原告甲野太郎に対し、別紙約束手形目録<略>の約束手形を返還せよ。

四  原告甲野太郎のその余の請求を棄却する。

五  訴訟費用は被告の負担とする。

六  この判決の主文第二及び第三項は仮に執行することができる。

事実及び理由

第一  請求

一  原告らと被告の間で、原告甲野太郎の被告に対する別紙金銭消費貸借契約目録<略>の金銭消費貸借契約に基づく債務及び別紙約束手形目録<略>の手形債務が存在しないことを確認する。

二  被告は、原告甲野太郎に対し、584万6,112円及びこれに対する平成11年2月21日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

三  被告は、原告甲野太郎に対し、別紙約束手形目録<略>の約束手形を返還せよ。

四  訴訟費用は被告の負担とする。

五  仮執行宣言

第二  事案の概要

一  本件は、被告に対し、(一)主債務者である原告甲野太郎(以下「原告太郎」という。)及びその連帯保証人であるその余の原告らは、債務は完済されているとして、別紙金銭消費貸借契約目録<略>の金銭消費貸借契約に基づく債務及び別紙約束手形目録<略>の手形債務の各不存在の確認を求め、(二)原告太郎は、過払による不当利得返還請求権に基づき584万6,112円及びこれに対する催告の日の翌日(本件訴状送達の日の翌日)である平成11年2月21日から支払済みまで民法所定年5分の割合による遅延損害金の支払い、(三)原告太郎は、債務完済による債権証書返還請求権に基づき別紙約束手形目録<略>の約束手形の返還を求める事案である。

二  争いのない事実(証拠等により容易に認められる事実を含む。)

1  原告太郎と被告は、平成元年11月30日、継続的金銭消費貸借(手形貸付)契約に関する基本取引契約を締結した(甲第1号証)。

2  原告甲野一郎は、平成9年1月20日(甲第2号証)、原告甲川春男は、同年6月6日(甲第3号証)、原告甲山秋夫は、平成10年1月30日(甲第4号証)、右基本取引契約における原告太郎の被告に対する債務につき、それぞれ連帯保証した。

3  原告は、前記基本取引契約に基づき、平成元年1月14日から平成11年1月14日までの間に、被告に対して約束手形を振り出す手形貸付の方法により、別表<略>のとおり、被告から金員を借り受け(以下「本件貸付」という。)、また、別紙手形目録<略>の約束手形を除きその返済をした(平成3年8月20日以降の分については、当事者間に争いがなく、同日より以前の分は、甲第5号証の1ないし第14号証の17の1中の各貸付日に対応する貸付明細書及び弁論の全趣旨から認められる。)。

4  被告は、別紙約束手形目録<略>の各約束手形を所持している(弁論の全趣旨)。

5  被告は、前記手形貸付の際に、日本信用保証株式会社(以下「訴外会社」という。)に対する保証料、事務手数料等の名目の金員相当分を差し引いて、原告太郎に金員を交付した(平成3年8月20日以降の分については、当事者間に争いがなく、同日より以前の分は、甲第5ないし第14号証中の各貸付日に対応する貸付明細書及び弁論の全趣旨から認められる。)。

三  争点

原告太郎の被告に対する返済により、過払いとなっているか。

原告らは、原告太郎の被告に対する過払いを充当すれば、別紙計算書1ないし17<略>のとおりに充当され、584万6,112円の過払いをしたと主張するのに対し、被告は、原告太郎の過払分を充当して計算しても、別紙計算書<1><2><略>のとおり、被告の原告に対する貸金残債権は662万6,857円となると主張するもので、右は、次の差異によるものである。

1  各手形貸付の際に天引きされた結果過払いとなる金額分を、他の手形貸付の債務に充当できるか。

(一) 原告の主張

過払分の充当方法は、別紙計算書<略>1ないし17のとおりであって、手形貸付の際振り出した約束手形の満期日にされた手形貸付は、一連の貸付けであって、その過払分は満期日にされた貸付分に充当することができ、その貸付分が完済となれば、他の貸付分にも充当することができる。

(二) 被告の主張

各手形貸付は、左記の理由により、各々別個独立した貸付であり、1つの手形貸付における過払分を他の手形貸付の債務には充当できない。

(1) 原告太郎は、各手形貸付の都度、約束手形を振出し、被告は、右原告太郎振出の約束手形は、その満期の都度手形交換所を通じて決済していること。

(2) 原告太郎と被告との間の手形貸付取引約定書第3条1に「手形貸付を受ける場合の利率は、その都度貴方との合意によって決定し、貴方からこれを記載した計算書の交付を受けるものとします。」との記載があり、被告は手形貸付に際し、右計算書を交付している。

(3) 右約定書第5条(1)において、手形貸付契約に基づく返済は、「一括返済」と明記され、同条(2)においても、返済期間(期限)及び回数は、「手形面記載の満期日に元金(手形金額)を一括返済」と明記されている。

(4) 被告は、原告太郎に対し、満期日が近づくと、融資を受けたいかどうかを打診することがあるが、原告太郎が新たに融資を受けるか否かは原告太郎の判断であり、原告太郎が新たな融資を希望すれば、原告太郎が新たな約束手形を振出し、被告においてその都度審査していることから、本件貸付は、約束手形振出の都度、貸付があったものである。

(5) 被告貸付けの金員は、原告太郎の銀行口座に振込まれ、原告太郎の当該当座預金口座の他の預金と混合し、被告の貸付金が必ずしも被告の手形貸付の約束手形の決済資金に充てられたとはいえない。

2  原告の別紙計算書の手取額に充当することについて

(一) 被告の主張

原告主張の過払分の充当方法は、天引後の手取額に充当しているが、過払分の充当は、手取額とこれに対する利息制限法で計算した利息の合計額に充当すべきものである。

3  天引された訴外会社の保証料等は、被告の原告太郎に対する天引利息とみなされるか。

(一) 原告の主張

次のとおり訴外会社と被告とは一体であるから、訴外会社への保証料等は、天引利息とみなされる。

(1) 訴外会社は、被告が100パーセント出資して設立された会社であり、もっぱら被告の債務者の保証をすることを目的とし、他者の保証業務をしていない。

(2) 被告の取締役あるいは元取締役が、訴外会社の代表取締役であり、被告の代表取締役及び取締役が訴外会社の取締役である。

(3) 訴外会社の本店は、登記上京都市中京区であるが、実際は被告と同じ京都市右京区<略>の同一ビル内にある。

(4) 訴外会社は、被告の連結子会社として連結会計をしている。

(5) 被告の債務者と訴外会社の保証委託契約締結事務はもっぱら被告の従業員が行い、被告の貸付明細書と訴外会社の保証受託書は同一従業員によって作成発行されている。

(6) 被告は、訴外会社の保証料等が天引されたようになると、その貸付利率を引き下げ、訴外会社の貸付金額に対する保証料等の天引割合が増すとその貸付利率を引き下げ、訴外会社の保証料等と合算すれば実質はさらに高利となる貸付利率の引き上げを目立たないようにしており、被告の貸付利率と訴外会社の保証料等は連動しているものである。

(二) 被告の主張

次のとおり、訴外会社と被告とは別個の法人であり、訴外会社に対する支払いは天引利息にあたらない。

(1) 被告は、被告において債務者から預かった保証料等を、訴外会社に交付しており、右は訴外会社の収入であって、訴外会社は、右を所得として申告する等独自に税務申告し、決算処理をしている。

(2) 訴外会社は、独自に回収業務及び訴訟を行い、保証料収入等により利益をあげ、従業員に給与を支払っている。

(3) 一般の銀行等も、被告と同様に、100パーセントあるいは100パーセントに近い出資の信用保証会社を子会社にもち、その役員は重複することが多く、保証契約の締結、保証料の徴収等の業務を銀行の店舗で銀行の行員が代行しているのであって、被告の場合も右銀行等と変わることはない。

第三  当裁判所の判断

一  争点1について

1  <証拠略>及び弁論の全趣旨によれば、次の事実が認められる(当事者間に争いのない事実を含む。)。

(一) 原告太郎は、被告から手形貸付の形式で、別表<略>の振出日欄記載の年月日に、別表<略>の手形額面欄記載の金員を借受け、その際同額面の約束手形を被告に交付し、同表<略>の満期日・支払日欄記載の期日に、支払額欄記載の金員を返済して、継続的に取引を続けていた。

なお、別表の計算書番号1のナンバー29、30、31、同8のナンバー25ないし28、同14のナンバー13、14、同15のナンバー12、13、同16のナンバー8ないし10のものは、それまで天引きされていた利息等を、天引に代えて約束手形が振り出されたものである。

(二) すなわち、ある約束手形の満期日にさらに手形貸付がされたものについては、被告において、原告太郎に対して手形貸付後、その返済期が迫ると、被告から原告太郎に対して新たな融資が必要かどうかを確認し、原告太郎から新たな約束手形の交付を受けた後、被告から原告太郎の当座預金に振込入金をし、満期の到来した約束手形は決済することにより、返済を受けていた。そして、新たな約束手形を交付する際には、従前の同額のものもあれば、増額された場合あるいは減額された場合もあった。また、新たな約束手形の交付はなく1度だけのものもあった。

2(一)  以上のとおり、原告太郎の被告からの借受けのほとんどは、手形貸付の満期日に、被告から手形貸付の形式でされているものであり、その借受資金をもって、当該満期日の手形決済資金に充てていたものである(原告太郎において、後記認定のとおり高利の貸付けを受けたのは、その手形決済の必要性に迫られて止むを得ずしたものであることは、容易にうかがわれる。)

(二)  したがって、原告太郎が被告から手形貸付を受けたもののうち、従前の手形満期日に手形貸付を受けたものは、形式的には前の手形貸付の決済と新たな手形貸付の実行ということができるが、新たな貸付の実行であるとしても、前の手形の決済をする必要があるために新たな手形貸付を受けているのであり(被告の方でも、満期が近づくと原告太郎に融資の確認をしていた(乙第45号証・弁論の全趣旨))、一般に金融機関でされる手形書替の方法ではなかったということにすきず、過払分の充当を判断するについては、これらを手形貸付における弁済期の延長と同様な一連の行為として、手形満期日においての新たな手形振出による手形貸付における残債務の計算については、前の手形貸付における過払分の充当をすることができると解するのが相当である。

3  一方、原告太郎が被告から手形貸付を受けたもののうち、従前の手形満期日以外の日に手形貸付を受けたものについては、右のように解することはできず、したがって、原告太郎と被告との間には、複数の手形貸付取引が併存していたとみるべきである。

4  以上によれば、一連の行為と認められる手形貸付取引においては、過払いによる不当利得が生じた際には、当然に当該債権に充当されるものである。

5  これに対し、併存する複数の手形貸付取引の間では、一つの手形貸付取引における過払いによる不当利得返還請求権と別の手形貸付取引における貸金返還請求権が存在することになるが、一つの手形貸付取引における過払いによる不当利得返還請求権が生じた時点では、別の手形貸付取引における貸金返還請求権の弁済期にないから弁済期が未到来の状態にあって相殺適状にはないから、その時点での相殺は許されないというべきである。

6  また、原告太郎の被告からの一連の貸付と認められるもののうち、従前の手形額面と異なり、従前の額面より低額の額面の手形貸付がされたものは、単なる貸付元本の減少であって、過払分を計算するに問題を生じないが、従前の額面を超える額面の手形貸付がされた場合は、超過分につき、前記3と同様の理由により、それまでの手形貸付取引とは別の手形取引がされたと解するのが相当である。

したがって、超過分については、新たな手形貸付があったとして、過払分を計算すべきである。

7(一)  前記第二の三の1の(二)記載のとおり、被告は、原告太郎と被告間の本件貸付につき、(1)原告太郎は、各手形貸付の都度、約束手形を振出し、被告は、右原告太郎振出の約束手形は、その満期の都度手形交換所を通じて決済していること、(2)原告太郎と被告との間の手形貸付取引約定書第3条1に「手形貸付を受ける場合の利率は、その都度貴方との合意によって決定し、貴方からこれを記載した計算書の交付を受けるものとします。」との記載があり、被告は手形貸付に際し、右計算書を交付していること、(3)右約定書第5条(1)において、手形貸付契約に基づく返済は、「一括返済」と明記され、同条(2)においても、返済期間(期限)及び回数は、「手形面記載の満期日に元金(手形金額)を一括返済」と明記されていること、(4)被告は、原告太郎に対し、満期日が近づくと、融資を受けたいかどうかを打診することかあるが、原告太郎が新たに融資を受けるか否かは原告太郎の判断であり、原告太郎が新たな融資を希望すれば、原告太郎が新たな約束手形を振出し、被告においてその都度審査していることから、本件貸付は、約束手形振出の都度、貸付があったものである、(5)被告貸付けの金員は、原告太郎の銀行口座に振込まれ、原告太郎の当該当座預金口座の他の預金と混合し、被告の貸付金が必ずしも被告の手形貸付の約束手形の決済資金に充てられたとはいえない旨主張する。

(二)(1)  しかし、被告の右(1)の主張であるが、被告主張事実は、原告もこれを争わないところであるが、それはあくまでも形式的なことであって、前記のとおり、実質的判断により手形貸付における弁済期の延長と解することを左右するものでない。

(2)  右(2)の主張であるが、原告太郎と被告との間の手形貸付取引約定書第3条1に「手形貸付を受ける場合の利率は、その都度貴方との合意によって決定し、貴方からこれを記載した計算書の交付を受けるものとします。」との記載があり、被告は手形貸付に際し、右計算書を交付していることがあっても、金銭消費貸借契約において、返済期限の延長に際し、貸付利率を変更することは多々ありうることであって、貸付利率の変更及びその都度計算書を交付するからといって、当該貸付がそれまでの貸付と無関係と判断することはできないものである。

(3)  右(3)の主張であるが、原告太郎と被告間の手形貸付取引約定書第5条に「一括返済」あるいは「手形面記載の満期日に元金(手形金額)を一括返済」と明記されていることと、その一括返済の期日を当事者の合意により、返済期限を延長することとは、なんら矛盾するものでなく、また右(4)の主張であるが、被告側で新たな手形貸付をするについての審査がされ、信用付与に対する判断がされたとしても、信用供与を継続するか否かの判断とも言えるもので、右文言及び右審査の存在は、本件貸付の連続性を判断するについて何らの障害となるものでない。

(4)  右(5)の主張であるが、仮に、貸付金が振込まれる原告太郎の当座預金口座に他の預金があり、それをもってすれば新たな手形貸付を受けなくてもよい場合であって、なおかつ、原告太郎が、本件のような高利の借受をしなければならないとすれば、それは当座預金の存した預金は他の使途に必要なものでありうることは容易に推認できるものであり、被告主張のように被告の原告太郎に対する貸付金がそのまま被告に対する債務の返済に充てられなかったとしても、原告太郎が被告からの新たな手形貸付を受けたのは、新たな手形貸付における貸付金が被告の債務返済ではない他の使途のものであるとの証拠のない本件の場合、被告に対する債務返済であると推認できるものである。

以上のとおりであって、被告の右(1)ないし(5)の主張は採用できない。

二  争点2について

被告は、利息制限法により計算される過払分の充当方法につき、当該貸付分の手形満期日における現実手取額とこれを基礎として利息制限法所定の利率により計算された利息額の合計に充当されるもの(現実手取額について法定利息を計算し、その合計額に過払分を充当する。)であり、原告の計算方法(現実手取額に対し、過払分を充当し、その残額につき法定利息を計算する。)は誤っている旨主張するが、前記認定のとおり、実質貸付期限の延長と認められるものについては、返済期限の延長である以上、過払分発生時に存在しているのは元本だけであるから元本に充当すべきであって、その後(期限延長後)に発生する利息債権に充当すべき理由はなく、被告の右主張は採用できない。

三  争点3について

1  甲第22ないし第24号証及び弁論の全趣旨によれば、次の事実が認められる(当事者間に争いがない事実を含む。)。

(一) 訴外会社は、平成3年5月、被告が100パーセント出資して設立された会社であり、もっぱら被告の債務者の保証をすることを目的とし、被告の取締役あるいは元取締役が、訴外会社の代表取締役であり、被告の代表取締役及び取締役が訴外会社の取締役であって、訴外会社の本店は、登記上京都市中京区であるが、実際は被告と同じ京都市右京区<略>の同一ビル内にある。

(二) 訴外会社は、被告の連結子会社として連結会計をしている。

(三) 被告の債務者と訴外会社の保証委託契約締結事務はもっばら被告の従業員が行い、被告の貸付明細書と訴外会社の保証受託書は同一従業員によって作成発行されている。

(四) 被告が原告太郎に対して手形貸付する際の貸付額(当該約束手形券面額・別表手形額面欄記載の金額)に対する、被告の利息分等の天引分に訴外会社名義の保証料分を加えた天引合計額(別表天引額・合計額記載の金額)の割合を計算すると、別表天引率欄記載のとおり全て30パーセント前後であり、被告は、原告太郎と訴外会社とが信用保証委託契約をして、訴外会社の保証料等が天引されたようになると、その貸付利率を引き下げ、訴外会社の貸付金額に対する保証料等の天引割合が増すとその貸付利率を引き下げ、被告の貸付利率と訴外会社の保証料等は連動しているものである。

(五) 被告は、原告太郎との取引につき平成10年ころからの取引については、利息の一部を天引に代えて原告太郎振出の約束手形を受領し、同11年ころからは全部の利息の天引に代えて原告太郎振出の約束手形を受領しているが、右約束手形の金額は、単に被告に対する利息分ではなく、訴外会社の信用保証料も加算されている。

2(一)  右認定事実、前記一認定事実(いずれも、当事者間に争いがない事実を含む。)、前掲各証拠及び弁論の全趣旨からは、原告太郎は被告所持の手形決済のための資金として、被告からのあらたな手形貸付を受けなければならない困窮の状況下で、訴外会社との間の信用保証委託契約締結を要請されたことがうかがわれること、民法の大原則である信義誠実の原則、権利濫用の禁止を併せ考えれば、訴外会社の保証料等の名目の天引きは、利息制限法に規定するみなし利息に該当すると解するのが相当である。

(二)  被告は、前記第二「事案の概要」の「三争点」の2(二)のとおり、被告と訴外会社との関係は一般の金融機関の信用保証会社と異なるところがない旨等主張するが、前記認定のとおり、被告取得分の利息等と訴外会社の保証料等の取得分の合計は、利息制限法所定の利率を超える元本に対し年利30パーセント前後の高利であることからすれば、一般の金融機関と同視することはできず、被告の右主張は採用できない。

四  以上のとおりであり、右にしたがって、過払分を充当して計算すると別表のとおりであって、原告太郎の被告に対する過払分の合計額は448万2,477円となる(計算上未払分がある貸付分につき、原告か過払分による不当利得返還請求権を自働債権として、平成11年3月3日の口頭弁論期日において相殺の意思表示をしたことは、本件記録上明らかである。)。

五  したがって、原告らの本訴請求のうち、原告太郎の被告に対する不当利得返還請求のうちの448万2,477円を超える部分については理由がないが、その余の請求については理由がある。

よって、主文のとおり判決する。

(別紙)金銭消費貸借契約目録<略>

約束手形目録<略>

計算書1~17<略>

計算書<1>~<2><略>

別表<略>

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