大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

千葉地方裁判所 平成8年(わ)1239号 判決 1997年2月20日

本店所在地

千葉県市原市五井二〇一番地一

有限会社

たからや旅館

(右代表者代表取締役 髙澤良雄)

本籍

千葉県市原市岩﨑四六一番地

住居

千葉県市原市五井二〇一番地一

会社役員

髙澤良雄

昭和一六年一月一日生

右の者らに対する各法人税法違反被告事件について、当裁判所は、検察官井上一朗、弁護人(主任)髙綱剛各出席の上審理し、次のとおり判決する。

主文

被告人有限会社たからや旅館を罰金一六〇〇万円に、被告人髙澤良雄を懲役一年に処する。

被告人髙澤良雄に対し、この裁判確定の日から三年間右刑の執行を猶予する。

理由

(犯罪事実)

被告人有限会社たからや旅館(以下「被告会社」という。)は、千葉県市原市五井二〇一番地一に本店を置き、旅館営業等を目的とする資本金三〇〇万円の有限会社であり、被告人髙澤良雄は、被告会社の代表取締役としてその業務全般を統括しているものであるが、被告人髙澤は、被告会社取締役髙澤よしえらと共謀の上、被告会社の業務に関し法人税を免れようと企て、架空、水増しの仕入高を計上するなどの方法により所得を隠匿した上、

第一  平成三年一月一日から同年一二月三一日までの事業年度における被告会社の実際の所得金額が一億〇四九四万二八八〇円であったにもかかわらず、平成四年二月二八日、千葉県木更津市富士見二丁目七番一八号所在の木更津税務署において、同税務署長に対し、所得金額が一三四九万〇一八五円で、これに対する法人税額が四二七万三九〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書(平成八年押第三九七号の1)を提出し、もって不正の行為により、同会社の右事業年度における正規の法人税額三八五六万八四〇〇円と右申告税額との差額三四二九万四五〇〇円を免れ

第二  平成四年一月一日から同年一二月三一日までの事業年度における被告会社の実際の所得金額が四四五八万九五六四円であったにもかかわらず、平成五年二月二五日、前記木更津税務署において、同税務署長に対し、所得金額が一〇〇九万六六九一円で、これに対する法人税額が二九七万六一〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書(同押号の2)を提出し、もって不正の行為により、同会社の右事業年度における正規の法人税額一五九一万一〇〇〇円と右申告税額との差額一二九三万四九〇〇円を免れ

第三  平成五年一月一日から同年一二月三一日までの事業年度における被告会社の実際の所得金額が六八八〇万八四八六円であったにもかかわらず、平成六年二月二五日、千葉市中央区蘇我町一丁目五六六番地の一所在の千葉南税務署において、同税務署長に対し、所得金額が三〇七万二八九三円で、これに対する法人税額が八三万六六〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書(同押号の3)を提出し、もって不正の行為により、同会社の右事業年度における正規の法人税額二五〇一万九四〇〇円と右申告税額との差額二四一八万二八〇〇円を免れ

たものである。

(証拠の標目)

括弧内の番号は証拠等関係カードの検察官請求証拠番号を示す。

判示事実全部について

一  被告会社代表者兼被告人髙澤の

1  公判供述

2  検察官調書(乙一)

一  髙澤よしえ(甲一九)、髙澤桂子(三通、甲二〇ないし二二)、髙澤広美(二通、甲二三、二四)、望月真智子(甲二五)及び木原絹江(甲二八)の各検察官調書

一  大蔵事務官作成の売上高調査書(甲五)、仕入高調査書(甲六)、給与手当調査書(甲七)、交際費調査書(甲八)、福利厚生費調査書(甲九)、水道光熱費調査書(甲一〇)、消耗品費調査書(甲一一)、燃料費調査書(甲一二)、雑費調査書(甲一三)、雑収入調査書(甲一四)、受取利息調査書(甲一五)、利子割損金不算入額調査書(甲一六)、交際費等損金不算入額調査書(甲一七)及び事業税認定損調査書(甲一八)

判示第一及び第二の各事実について

一  小倉恒芳の検察官調書(甲二六)

判示第一の事実について

一  大蔵事務官作成の脱税額計算書(甲二)

一  押収してある法人税確定申告書(3/12期)一袋(平成八年押第三九七号の1)

判示第二の事実について

一  大蔵事務官作成の脱税額計算書(甲三)

一  押収してある法人税確定申告書(4/12期)一袋(同押号の2)

判示第三の事実について

一  花澤重の検察官調書(甲二七)

一  大蔵事務官作成の脱税額計算書(甲四)

一  押収してある法人税確定申告書(5/12期)一袋(同押号の3)

(法令の適用)

一  罰条

1  被告会社

判示第一ないし第三の各事実

いずれも法人税法一六四条一項、一五九条一項、二項(情状による)

2  被告人髙澤

判示第一ないし第三の各行為

いずれも平成七年法律第九一号(刑法の一部を改正する法律)附則二条一項本文により、同法による改正前の刑法六〇条(以下「刑法」は改正前の刑法をいう。)、法人税法一五九条一項

二  刑種の選択

被告人髙澤について、各所定刑中いずれも懲役刑を選択

三  併合罪の処理

1  被告会社

刑法四五条前段、四八条二項

2  被告人髙澤

刑法四五条前段、四七条本文、一〇条(犯情の最も重い判示第一の罪の刑に法定の加重)

四  刑の執行猶予

被告人髙澤について、刑法二五条一項

よって、主文のとおり判決する。

(裁判官 吉本徹也)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例