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函館地方裁判所 昭和45年(ワ)298号 判決 1971年2月04日

原告

下町操

代理人

大巻忠一

被告

函館市

代表者

矢野康

代理人

登坂良作

主文

1  被告は、原告に対して、金一一六万円およびこれに対する昭和四五年六月一八日から支払ずみに至るまで年五分の割合による金員を支払え。

2  原告のその余の請求を棄却する。

3  訴訟費用は、これを四分し、その三を原告の負担とし、その余を被告の負担とする。

事実

第一  当事者双方の申立て

一  原告

1  被告は、原告に対して、金四、五八〇、六〇二円およびこれに対する昭和四五年六月一八日から支払ずみに至るまで年五分の割合による金員を支払え。

2  訴訟費用は、被告の負担とする。との判決および第一項につき仮執行の宣言を求める。

二  被告

1  原告の請求を棄却する。

2  訴訟費用は、原告の負担とする。との判決を求める。

第二  請求の原因

一  事故の発生

原告は、昭和四三年一〇月二八日午前八時頃、函館市五稜郭町三一番一号先五稜郭公園前バス停留所において、運転手三上健治、車掌佐藤智子が乗務する函館市営バス一〇系統車(以下本件バスという。)に乗車したが超満員であつたため、乗降口のステップを昇つた床の端から一歩も動くことができず、吊革、鉄棒にも手がとどかず、また体の方向を変えることもできず、乗降口に背を向けて立つていた。そして、本件バスが次の停留所である同市本町二四番一号先五稜郭電停前停留所に停車した際、多数の乗客が原告の左右両側を通つて急激に下車し始めたため、原告はその勢力におされて乗降口のステップ上から仰向けに道路上に転落し、よつて後頭部打撲兼挫創、腰部打撲兼尾骨骨折の傷害を受け、同日から昭和四四年三月二九日まで入院加療、同年三月三〇日から同年八月三〇日まで通院加療(実通院日数四四日)を要した。

二  被告の責任

1  右の事故は、本件バスの車掌である佐藤智子の次のような過失によるものである。

(一) 佐藤智子は、本件バスの乗車定員である八〇名を大幅に超える乗客を乗車させた。

(二) 乗車口付近にくらべて後部は多少とも余裕があつたから乗客に対して後部へ移動するよう指示すべきであつたのに、佐藤智子はそれをしなかつた。

(三) 五稜郭電停前停留所においては、満員の場合には降車を急ぐ多数の乗客が他の乗客をかきわけ、押しのけて降車するため、乗降口付近に立つている乗客がその勢いに押されて入口から道路上に転落する危険があつたから、このような場合には、乗降口付近に立つている乗客を先に一たん下車させて他の乗客が降車する間道路上に待機させるとか、あるいは、乱暴に降車しようとする乗客を制止する等事故の発生を未然に防止するための措置をとるべきであつたのにかかわらず、佐藤智子は何らの措置をとらなかつた。特に本件の場合は、原告はバスに乗りなれない老人であり、ステップを背にしてつかまるところもなく立つているという危険な状態であつたから、一層右のような措置をとるべきであつた。

2  被告は、一般乗合旅客自動車運送事業を営み、その事業のため佐藤智子を使用していたものであり、右事故は右事業の執行につき生じたものであるから、被告は右事故による原告の損害を賠償すべき義務がある。

3  かりに被告に不法行為責任が認められないとしても、原告と被告との間に旅客運送契約が成立していたのであるから、被告は運送契約義務不履行として商法五九〇条一項に基き原告の損害を賠償すべき義務がある。

三  原告の損害合計

金五、七二五、七五三円

1  入院雑費 金三〇、六〇〇円

入院期間(一五三日間)中一日金二〇〇円の割合による。

2  マッサージ料金

金九二、四〇〇円

3  逸失利益

金四、一三二、七五三円

原告は、事故当時訴外有限会社巴屋の従業員として同社の経営する函館市松風町一九番一五号所在「香々亭」の帳場を担当し年間金九六三、〇三八円の賃金を得ていたが前記受傷により勤務できなくなつたため、事故の日から昭和四五年五月二〇日までの間に得べかりし賃金収入金一、五〇三、六六〇円を失つた。

また、原告は昭和四五年五月二〇日現在六二才であり、今後少なくとも三年間は稼働可能であつたが、右事故による尾骨切除手術あとの痛みがとれず、長時間の坐位は不可能であり、補助者の腕につかまつてゆつくり跛行しながら歩行できる程度の回復状態であるから、今後三年以内に勤務に復することは不可能である。したがつて、今後三年間の逸失利益のホフマン式計算によつて中間利息を控除した現価は金二、六二九、〇九三円である。

4  慰藉料 金一〇〇万円

5  弁護士費用 金四七万円(着手金五万円、成功報酬金四二万円)

四  むすび

よつて、原告は被告に対して、第一次的に不法行為による損害賠償として、第二次的に運送契約義務不履行による損害賠償として右の損害額から原告の過失相殺分として二割を控除した金四、五八〇、六〇二円およびこれに対する訴状送達の翌日である昭和四五年六月一八日から支払ずみに至るまで民事法定利率年五分の割合による遅延損害金の支払を求める。

第三  被告の答弁および主張

一  請求原因第一項の事実のうち原告がその主張の日時に五稜郭公園前バス停留所において本件バスに乗車したこと、本件バスが五稜郭電停前停留所に停車した際原告が路上に転倒し傷害を受けたことは認める。本件バスが超満員であつたことは否認する。その余の事実は知らない。

請求原因第二項1の事実は否認する。

同2のうち被告が一般乗合旅客自動車運送事業を営み、佐藤智子をその事業に使用していたこと、本件事故が事業執行中に生じたことは認めるが、その余の事実は否認する。

同3のうち原告と被告との間に旅客運送契約が成立していたことは認めるが、その余の事実は否認する。

請求原因第三項の事実は知らない。

二  本件事故については次に述べるように被告に責任はない。

1  本件事故は原告の過失によるものである。

原告は満員バスに乗車したのであるから、バスが停車した場合には降車する乗客に押されないよう待避するとか一旦下車して待機するなどして危険を避ける措置をとるべきであつたのにそれをせず、乗降口付近に不用意に立つていたため本件事故となつたものである。

2  本件事故は、第三者である他の乗客と原告との体の接触によつて生じたもので、被告に責任はない。

3  本件事故については車掌の佐藤智子には過失はない。

すなわち、原告は乗客を後部に移動させるべきであるとか乱暴に降車しようとする乗客を制止すべきであると主張するが、そのような指示をしても乗客は通常従わないので女性の車掌にそのような行動をとることを期待することはできない。また、本件事故は一瞬の間に発生した突発的なものでこれを予見することは不可能であつた。

4  被告は、自動車運送事業等運輸規則二六条二項所定の事項について車掌に対し適切な指導監督を行つているし、また被用者の選任監督についても相当の注意をしている。

第四  証拠<略>

理由

一事故の発生

原告が昭和四二年一〇月二八日午前八時頃五稜郭公園前バス停留所において運転手三上健治、車掌佐藤智子が乗務する本件バスに乗車したこと、本件バスが次の五稜郭電停前停留所に停車した際原告がバスから道路上に転落し傷害を受けたことは、当事者間に争いがない。

<証拠>を総合すれば、次の事実が認められ、この認定に反する証拠はない。

1  本件バスは、ワンマン乗務用および二人乗務用の両方に使えるもので扉が前部運転席横と中央部の二カ所にあり、本件事故発生のときのように二人乗務用に使うときは中央部の扉のみを乗降用に使用しており、車掌は右扉の直ぐ後方の車掌席のところに立つていた。中央部扉は引き違い式で自動扉である。乗降口は二段のステップを上つて乗車するようになつている。なお定員は臨時定員が九〇名であつた。

2  原告は、普段はバスにあまり乗りなれなかつたが当日はたまたま函館市宝来町にある江口眼科に通院するため、娘の佐藤勝子とともに五稜郭公園前バス停留所から本件バスに乗車したが、当時バスは満員で混雑をきわめていたため、乗降口ステップをあがつたやや後方車掌席の近くでそれ以上進むことができず、ステップに背を向けたまま吊革や鉄棒につかまることもできずに他の乗客の衣服につかまつて立つていた。

3  本件バスは原告が乗車するとまもなく発車したが、車掌の佐藤智子は、このような場合にいつもするように入口付近は混みあうので奥の方へ入るようマイクで車内放送をしたが、とくに効果を収めたようにはみえなかつた。原告はバスの進行中も前記の姿勢のままであつた。

4  本件バスは、次の五稜郭電停前停留所で停車したところ、ドアが開かれ、まず乗降口付近の乗客二、三人が下車したので原告は車掌の側へ身をよせるようにしていたところ、バスの前部から降りようとする乗客とバスの後部から降りようとする乗客との間にはさまれ、後向けになつて両側から乗降口方向に引きづられて、あお向けに頭部から車外へ転落し、頭部等を殴打した。

5  車掌の佐藤智子は、右停留所に停車しドアを開扉するに際し「危いですから押さないで下さい。」という趣旨の車内放送をしたが、どこの停留所でも言つている程度の言い方であつて、特に強くその趣旨の指示をしたわけではなく、その後先に降りた二、三人の乗客に応対していて原告が転落するのに気付かず、原告が乗降口のステップ付近から道路上に転落する寸前で始めて気付いたが、もはや転落を防止することはできなかつた。

6  右停留所は市電の停留所もある関係で普段から乗客の乗降が多い停留所であつた。

二被告の責任

1  原告は、本件事故につき車掌の佐藤智子に過失があると主張するので考えてみる。

(一)  まず、原告は、定員を大幅に超える乗客を乗車させたと主張するけれども、本件バスの定員は前記のとおり九〇名であるところ、本件バスがかなり混雑していたことは前記認定のとおりであるが、乗客が九〇名を超えていたことを認めるに足りる証拠はないから、原告の主張は失当である。

(二)  次に、原告は、乗客に対し後部へ移動するよう指示すべきであつたと主張するけれども、佐藤智子は前記のように車内放送を通じて乗降口付近の乗客に対して後部へ移動するよう指示したことが認められる。そして車掌が乗降口付近から後部の方へ移動するよう指示してもその指示に応じて移動する乗客は少ないのが経験則上明らかであるけれども、車掌に対して車内放送をするだけでなく具体的な口頭の指示その他の方法でさらに後部の方へ移動することを求めるのは酷であり、佐藤智子としては前記の車内放送による指示で十分であつたと考えられるから、原告のこの主張も失当である。

(三)  また、原告は、五稜郭電停前停留所における乗降客の誘導に際して佐藤智子に過失があつたと主張する。

思うに現代の都市におけるいわゆるラッシュアワーにおける電車、バス等の交通機関の混雑は俗に交通地獄といわれているように筆舌に尽し難いものであることは公知の事実である。このような混雑から生じる各種の危険を防止するためには、乗客自身も自ら危険防止の措置をとることが期待されていることはいうまでもないが、交通機関の乗務員その他その運営に従事する者も乗客の安全を確保すべき義務を免れるものでないことは当然である。そして、乗務員の義務は交通機関の種類、職務の種類によつてさまざまである。バスの車掌は降車の誘導に際し乗客の生命身体の安全を確保すべき義務があり、その義務の内容は、バスが電車等に比べて乗客の数が比較的少数であるため、乗客の動静の把握が比較的容易であることから考えると、降車の際に乗客同志の押し合いで乗客が転倒することを防止するための措置をとることも含むものといわなければならない。

本件においては、原告としても普段乗りなれない混雑するバスに乗車して乗降口ステップをあがつたところにステップを背にして何らつかまるものもなく立つているというきわめて危険な状態にあつたのであるから、バスが停留所に停車し当然多数の降車客があることが予想されるような状況下にあつては降車客に押しとばされる危険を避けるため、車掌に指示されるのを待つまでもなく、降車客の通路外に身を避けるなり、または一たん下車して降車客が下車し終るまで道路上に待機して危険を避けるべきであるのにこれを怠つたため本件事故を招来したということができ、原告にも相当重大な過失があつたことは否定できない。しかしながら、車掌の佐藤智子としても、五稜郭電停前停留所では普段から乗降客が多く、乗客の中には他の乗客をかきわけたり押しのけたりして乗降口に殺到するものもいることも十分予想されるのであるから満員の場合には乗降口付近に立つている乗客が降車客に押されて転倒したり転落するおそれがあることも十分予想できたはずである。とくに乗客の中に本件の原告のような普段バスに乗り慣れない老人、婦人、子供等がいるときはとくにその危険が大きいといわなければならない。したがつて、車掌である佐藤智子としては降車の誘導に際し、乗降口付近に立つている乗客を先に一たん下車させて道路上に待機させるとかあるいは乱暴に降車しようとする乗客を制止する等の措置をとつて事故の発生を未然に防止すべ業務上の注意義務があるものといわなければならない。ところが、佐藤智子は単に「危いですから押さないで下さい」という趣旨の車内放送をしたにとどまり他に何ら危険防止の措置をとらずに乗客を降車させ、降車客の応待をしていたのであるから、同人には右の注意義務を怠つた点において過失があるものといわなければならない。

そして、前記のような事故の態様を考えると、原告の過失の方が佐藤智子のそれよりもかなり大きいということができ、その割合はおおむね原告が二、佐藤智子が一とするのが相当である。

被告は、本件事故は第三者である他の乗客と原告との体の接触によつて生じたもので被告に責任はないと主張する。なるほど本件事故の直接の原因は前記認定のように他の乗客が原告を引きずつて押し倒したことによるものであるけれども、そのような事態の発生につき佐藤智子に過失がある以上被告の責任は免れない。

また、被告は、本件事故は一瞬の間に発生した突発的なもので予見不可能であつたと主張するけれども、本件事故が突発的なものであることは被告主張のとおりであるが、それが予見不可能であつたとは考えられず、かえつて前記のように十分予見可能なものであるといえるから、被告の主張は失当である。

2  被告が一般乗合旅客自動車運送事業を営み、佐藤智子をその事業に使用していること、本件事故が事業執行中に生じたことは、当事者間に争いがない。

被告は被用者の選任および右事業の監督に相当の注意をしていると主張するが、<証拠>によつても、被告はバスの車掌に対して採用後直ちに行われる教育において安全教育を施すほか、日常は始業時、終業時の点呼の際に安全の確保について一般的な注意を与えたり、年に一、二回懇談会を開いてその中で安全教育を行なつていることが認められずにすぎず、右事実によつてはいまだ被用者の監督につき相当の注意を怠らなかつたということはできず、他に被告が選任監督につき相当の注意をしていたことを認めるに足りる証拠はない。

3  よつて、被告は原告に対して本件事故により原告が受けた損害を賠償すべき義務があるといわなければならない。

三原告の損害

1  <証拠>によれば、原告は本件事故により後頭部打撲兼挫創、腰部打撲兼尾骨骨折の傷害を受け直ちに鈴木外科に入院治療を受けたこと、初診時の症状は後頭部に約七センチメートルの挫創があり、頭痛、めまい、嘔気、腰部痛、尾骨部痛等があつて歩行がやや困難であつたこと、入院加療により右の症状は軽減したが坐位時の尾骨痛が去り難いので尾骨切除を行なつたこと、昭和四四年三月二九日退院し、八月三〇日まで通院加療を受けたこと、八月三〇日頃は頭重感、頸部から肩部の緊張感、脚部から尾部の疼痛等慢性症状が持続し、同年一〇月末日頃加療中止の予定であつたが、原告が通院しなかつたため八月三〇日で加療を中止したこと、現在でも腰部の疼痛があり坐つたりすると痛みがあることが認められ、この認定に反する証拠はない。

2  そこで、原告の蒙つた損害額について検討する。

(一)  入院雑費

原告は前記認定のように昭和四三年一〇月二八日から昭和四四年三月二九日まで一五三日間入院したところ、入院についてはそのための諸雑費として一日に少なくとも金二〇〇円を要することは公知の事実であるから、入院期間一五三日では金三〇、六〇〇円となる。そして、前記の原告の過失を斟酌するとこのうち被告が賠償すべき額は金一万円とするのが相当である。

(二)  マッサージ料金

<証拠>によれば、原告は前記の腰痛等の治療のため昭和四四年四月から昭和四五年三月までマッサージ治療を受け、その代金として金九二、四〇〇円を支払つたことが認められ、この認定に反する証拠はなく、右マッサージ料金も本件事故による損害と認めるのが相当であり、前記の原告の過失を斟酌するとこのうち被告が賠償すべき額は金三万円と認められる。

(三)  逸失利益

<証拠>によれば、原告は、明治四一年一月一七日生の女性であり、本件事故当時、夫下町倉蔵の経営する有限会社巴屋が営むラーメン屋香々亭の責任者として勤務し同会社から給与を受けていたが、昭和四三年の所得は金九六三、〇三八円であること、原告は本件事故による負傷のため右の勤務ができなくなり、右の所得を得ることができなくなつたこと、原告は現在はどこにも勤務をしていないことが認められ、この認定に反する証拠はない。してみれば、原告は事故の日から通院を中止した昭和四四年八月三〇日までは前記香々亭からの収入金八二万円(一万円未満切捨て)を得ることができなかつたと認められる。また、その後については前記認定の傷害の状況、原告の従前の職業、年齢等を勘案すれば、原告は昭和四四年八月三〇日から三年間本件事故のためその収入の五〇パーセントを得ることができなくなつたものと認めるのが相当であり、その額はホフマン式計算により年五分の割合による中間利息を控除すると金一三一万円(一万円未満切捨て)となり、結局逸失利益の合計は金二一三万円となる。そして、原告の前記の過失を斟酌すると、このうち被告に対し賠償を求めことができるのは金七一万円と解するのが相当である。

(四)  慰藉料

前記認定のような本件事故の態様、原告の傷害の部位、程度、治療期間、原告の過失その他諸般の事情を斟酌すると、本件事故による慰藉料としては金三〇万円が相当である。

(五)  弁護士費用

<証拠>によれば、原告は本件事故による損害賠償について被告と交渉したが、被告は治療費の原告負担分(原告は国民健康保険を使用して治療を受けた。)約金九万円を支払つたほか、見舞金という趣旨でなら若干の金員を支払うとの態度で原告の主張とは大きな差があるため合意に達することができないので原告訴訟代理人に訴訟委任をして本件訴訟を提起したことが認められ、この認定に反する証拠はなく、右事実によれば弁護士費用につき本件事故による損害として被告に賠償を請求できる額は前記(一)から(四)までの損害認容額の約一割に相当する金一一万円と認めるのが相当である。

四むすび

してみると、被告は原告に対して、前記三の2の(一)から(五)までの合計金一一六万円およびこれに対する訴状送達の翌日であることが記録上明らかな昭和四五年六月一八日から支払ずみに至るまで民事法定利率年五分の割合による遅延損害金を支払うべき義務がある。よつて、原告の本訴請求は右の限度で理由があるから認容し、その余は失当として棄却し、訴訟費用の負担につき民訴法八九条、九二条を適用し、仮執行の宣言は不相当と認めて付さないこととして、主文のとおり判決する。(今井功)

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