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さいたま地方裁判所 平成22年(行ウ)35号 判決

主文

1  原告の被告富士見市に対する請求を棄却する。

2  原告の被告Y1協会に対する訴えを却下する。

3  訴訟費用は原告の負担とする。

事実及び理由

第3当裁判所の判断

1  被告協会に対する訴えについて

被告協会は、上記のとおり権利能力なき社団であり、公権力を行使する行政庁にはあたらないことは明らかであり、しかも被告協会は、優先枠設定に関し、所属する団体間の調整を行い、その結果を被告富士見市に具申するにすぎず、原告と被告協会間において本件許可の無効確認することによって、将来の紛争を予防することにもならないので、確認の利益があるともいえない。そうであれば、原告の被告協会に対する訴えは不適法といわざるをえない。

したがって、原告の被告協会に対する訴えは却下を免れない。

2  被告富士見市に対する請求について

(1)  原告は、平成22年度の本件公園の利用につき、

本件許可が無効となることにより、a団体が利用を許可された日の利用が可能になることからすると、原告には本件許可を争うにつき法律上の利益があるというべきである。

(2)  原告は、a団体は本件連盟に加盟しておらず、本件連盟に与えられた優先枠を使用して本件許可を受けたことに瑕疵がある旨主張する。しかし、上記認定によれば、被告協会は、a団体を含めた趣旨で本件連盟の名称で優先枠を与えることで他の団体と調整し、またこれを受けた被告富士見市も同様に理解して優先枠を決定した上で、本件許可をしたものということができる。そうであれば、本件連盟に与えられた優先枠については、a団体ないし原告の2団体に与えられた合計枠というべきであり、その間に優劣はないのであって、富士見市長は、先に予約申込みをした者に対して利用許可を与えることができるというべきである(原告がa団体に優先して許可を与えられなければならない事情はない。)。そして、上記のとおり、a団体が原告より先に予約申込みをし、これに対し、富士見市長は本件許可を与えたのである。

以上によれば、本件許可は適法になされたものであって、瑕疵は認められないから、原告の主張は理由がない。

3  よって主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 遠山廣直 裁判官 八木貴美子 水越壮夫)

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